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6話 野生のニート

「みのたん!焚き火の

枝持ってきてくれ!」


私はミノタウロスに指示を出した。


「ワカッタ…」


ミノタウロスと共に生活し始めて、

1週間が経過した。

ミノタウロスも会話が少し、

出来るようになった。

もしかして、冒険者より教師の方が

向いているのかもしれない。

いちいちミノタウロスと呼ぶのも

面倒だから

名前を聞いてみたが、


「ワカラナイ」の一言…


まぁ、野生で生きてきたら

名前なんてないだろな。

と言うわけで私が名前を付けた。


「みのたん」


………可愛いだろ?

2文字縮んで呼びやすいし!

本人も気に入ってる?ようだし

まぁ、いいか!


そんな事より問題が一つ発生している。

この「駆け出しの森」で

みのたんと生活して1週間…

そろそろ町に戻って

冒険者ランキングを更新しに行くのが

当初の予定だ。

冒険者ランキングとは、

その名の通り冒険者のランキングだ。

町の冒険者ギルドで管理されてる。


ちなみに14歳以上なら誰でも

そこで冒険者登録が出来る。

私が登録した時の

冒険者の数は25683人。

登録した時は最下位からなので

私は25683位からスタート。

順位は戦闘力テスト、

もしくは冒険者ギルドで

募集されている依頼の達成などで

上がって行く。


順位が上がればその順位に合った

難易度の依頼を受ける事が出来て、

物によるが難易度が高ければ

高い程、基本的に報酬がデカい。


さらにある一定の順位から

称号がもらえる。


チタン 《10000位以上》


レニウム 《5000位以上》


ダイヤモンド 《200位以上》


ロンズデーライト 《50位以上》


ウルツァイト 《10位以上》



チタンとレニウムは

毎月少しの回復ポーションとか

消耗品がギルドから支給される


ダイヤモンドからは

魔法使いを紹介してもらえる。

この世界の魔法使いは数が少なく

かなり希少。

魔法使いはパートナーに

魔法を宿したアイテムを身に

つけさせる事によって、

パートナーにも魔法を使わせる事が出来る。

魔法使い自身も、もちろん魔法が

使えるのでそこそこ強い。

最近では魔法で戦争するのが

主流になっている。

強い冒険者に魔法使いを組ませといて

戦争になったらいつでも即戦力に

なるようにしているんだろう。


そしてロンズデーライト。

回復ポーション類や魔法使いの

次は、好きな武器を好きなだけ

ギルドから支給される。

しかも自分で考えたり、

使いやすく改良した武器を

オーダーメイドで作ってもらえる。


最後にウルツァイト。

冒険者に10人しか居ない

もはや英雄クラス。

しかもギルドからの支給品は村1個…

つまりその村の人々から何から何まで

全て管理出来る。

だがウルツァイトにもなると

冒険にしか興味ない、

冒険野郎だから、ほとんどは

村をほったらかしているので

ウルツァイトに管理されてようが、

されてまいが対して変わらない。

私の村もウルツァイトの管理下だったが

顔すら見た事ない。


そんなこんなでとりあえず、

順位を上げなくては

稼ぐ事すら出来ない。

普通ならそろそろ森を出て

ギルドで戦闘力テストをして

順位を上げてもらわなくてはいけない。

だいたい300〜500くらい上昇して

稀に才能のある冒険者は

一気にチタン《10000位以上》まで行く

時もあるらしい。


しかし私は、

この1週間全く強くなってない…

理由は、みのたんが怖すぎて

魔物がよって来ない…。

さらに


「コトバ、オシエテクレタ、オレイ」


と言って魔物を狩ったりして

食料とかを取ってきてくれる。

甘えちゃダメだと思い。

断ると、みのたんが

ものすごく、しょぼん……

としてしまうので

食べるしかない。

それどころか

私の身の回りの世話はほとんど

みのたんがしないと

落ち着かないらしい…

だから今も焚き火の枝を

みのたんに取りに行かせた。


このままじゃあ、野生のニートに

なってしまう…。

と考えていたら、みのたんが

帰って来た、仕事が早い!

ミノタウロスにしておくのが

惜しいくらいに…

その時ふとひらめいた!


「みのたん!みのたん!

みのたんってかなり強いよな?」


「コノ、モリ…マモノヨリハ…」


「じゃあ、私に戦い方教えてくれ!」


みのたんは一瞬戸惑ったような

素振りを見せてから


「ワカッタ…」


と答えた。


別に1週間でこの森を

出ないといけない決まりはない。

私の目標は父の様に

努力しながら父の様な

そこそこの冒険者になる事。

父は現役で順位は4172位、レニウム

私の最終目標はレニウム。

《5000位以上》

何年かかったっていい。

私なりに私の出来る

範囲で修行して行く。

と言うわけでよろしくな!

みのたん師匠!


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