54話 23点
まるで夢のような3年間だった。
ルヴィネと結婚して、
新しい家を建ててもらい。
結婚してから1年ちょっとで
ルヴィネが妊娠。
今年の2月に女の子が生まれ、
現在11月に入り
娘のミローナは生後10ヶ月で
順調に育っていってる。
村の人とも仲良くなった。
もう、誰も僕の事を警戒したりしない。
マロニムさんは3年前から
ずっと紳士なキャラを維持しているけど
たまにミローナの面倒を見てくれる。
「おっとう…おっ…とう…。」
「ミローナちゃん、
おとうさんじゃなくて
おじいちゃんって言ってみな。」
「びぇぇぇぇ!!」
「ミローナちゃん!泣かないでおくれ!
私が悪かったよ!
おっとうでいいからね!」
「うっ…ひっぐ…。」
今日はいい天気だから
マロニムさんの家の庭で
ミローナの面倒を見てもらってる。
僕はその間にマロニムさんが
注文した料理を作っている。
「お義父さん、ありがとうございます。
カルボナーラパスタが出来ました。」
机の上にカルボナーラパスタを置き、
一旦マロニムさんからミローナを受け取る。
「うん、みのたん君ご苦労!
うーんデリシャス!!」
満足してくれてるみたいだ。
「みのたん君♡」
「あ、はーい。」
アミネラさんに呼ばれた。
「みのたん君に会わせたい人が
居るんだけど
村の西にある洞窟に
行ってくれないかしら?♡
ミローナちゃんは
あの紳士もどきに任せて♡」
「あ、会わせたい人って誰ですか?」
「それは、ヒ♡ミ♡ツ♡」
誰かは教えてくれなかったが
アミネラさんのお願いなんだから
聞かなきゃいけない。
僕は西の洞窟に向かった。
高さ4m、横3mくらいの洞窟で
………中は薄暗いが僕は夜目が
利く方だからちゃんと見える。
洞窟の入り口から10m程歩いたら
髪が長い銀髪の少女が立っていた。
歳は12歳くらい。
「そなたが、みのたんとやらか?」
「あ、うん、僕はみのたんだけど
どうして僕の名前を知ってるんだい?」
…………………!??
銀髪の少女から恐ろしい気配を感じる!
この子に近づいてはならない!
体中の感覚が僕にそう伝えてくる!!
「まぁ、そんなことはどうでも良い
すぐに終わるからの。
ほんの少し痛いだけじゃ。」
少女がゆっくり近づいて来る…。
「そ、それ以上近づくな!!」
少女があまりにも恐ろしく感じた為
つい叫んでしまった。
「ほぅ、警戒心が強いの
その点はあやつより上か。
しかし困ったな…
大人しくしてもらいたいんじゃが…
仕方がないの…。」
少女が洞窟の壁に手をつける。
パキッパキッパキッ
突然洞窟の天井から巨大な氷柱が
何本も生えて来た。
これは明らかに水属性の魔法!?
それはマズい!この洞窟は湿っぽい…
つまりあの少女のホームグラウンド!!
氷柱で出口も塞がれそうだ。
僕は全速力で出口に向かって走る。
氷柱が当たるがへし折って進む。
………………。
「その判断はあんまり良くないの…
判断力は23点ってところか
100点中では無く1000点中のな。」
少女が何か言ってるが、
惑わされてたまるもんか!!
洞窟の外に出た、次の瞬間…。
ゴゴゴゴゴッ!!!
僕が足をつけた地面が突然膨れ上がり
30mくらいの高さになる。
「な、何だこれ!? あの少女は
水属性の魔法使いじゃないのか!?」
いや、そんなはずはない!
どこかに他の魔法使いが居るはずだ!
「誰が水属性だと言った?」
下の洞窟から少女の声が聞こえた
次の瞬間…………。
ヒュゥゥゥンッ!!!
膨れ上がった地面が元に戻り、
僕は30mの高さから
真っ逆さまに落ちる。
グチャッ!!
落下の衝撃で全身の骨が砕ける。
「ぐぁぁぁぁぁぁ!!!」
洞窟から少女がゆっくり歩いて来る。
「さっきの状況で1番正しい判断は
壁を殴って洞窟を壊して
妾を生き埋めにする、じゃな。
そなたのパワーなら
出来なくもないじゃろ?
まぁ、それでも妾にダメージは
与えられなかったがな。」
少女は動けなくなった僕に触れる。
意識が遠くなる…。
「おーい!みのたーん!」
遠くから何故か
ハーハゲの声が聞こえた…。




