52話 スパルタ
ドラゴン・ヘルから無事帰還して
村に戻ってルヴィネの実家に
泊まらせてもらった。
ルヴィネとアミネラさんに
抱きしめられながら
寝たのは言うまでもない。
「おはよう♡ルヴィネちゃん♡
キャメミールちゃん♡」
アミネラさんが起こしてくれた。
「お、おはようございます。」
「お母さんおはよう…。」
「さぁ、朝ごはんを食べたら
早速修行しましょ♡」
アミネラさん朝からやる気満々だなー
ルヴィネが気の毒だ。
アミネラさんの朝ごはんは
かなり美味しかった。
後でレシピを教えてもらいましょう。
「じゃあ、修行にぴったりな場所が
あるから移動しましょ♡」
私も暇だからルヴィネがしごかれる
ところを見てみよう!
アミネラさんとルヴィネについて行く。
村を出てすぐの森の中に入って行く。
「ここよ♡ここなら多少暴れても
誰にも迷惑が掛からないわ♡」
木々が生い茂り、視界が悪い場所だ。
アミネラさんの体から闇魔法が出てきた。
ドッギャァァァァァァンッ!!!
…………………
物理化した闇魔法で
一瞬にして周りの木々が
半径30mくらいの円形に伐採される。
「うーん♡邪魔だから切ったんだけど♡
このくらいでいいかしら?♡」
今までルヴィネを
化け物って言ってたけど訂正するわ…
世界って広いのね…。
さすがのルヴィネも焦ってる。
「じゃあ、始めるわ♡」
ブァァァァンッ
アミネラさんの闇魔法が人型になる。
「ルヴィネちゃん♡
この子と戦ってみて♡
大丈夫♡死ぬ様な事はないから♡」
「さっきの見て安全な
気がしないけどやるか……。」
スパッ!
ルヴィネが不安そうな顔をしながら
闇魔法の人形に斬りかかる。
人形はヒラリと交わし
ルヴィネに殴りかかり反撃する。
「おっと!?危ねぇ!こいつ速いな!」
スパパパパパッ!!
いつもの剣撃ラッシュを放ち
数発当たり人形が砕け散る。
「この子は
ダークネス・アンノウンドールちゃん♡
物理化した闇魔法を人型にして
私の長年の戦闘データを元に
状況に合わせてオートで
反応してくれるわ♡
もちろん性能は通常の100分の1に
設定してあるから安心よ♡」
ちょっと…戦闘データを元に
オートで動かすって
何万個も命令を重ねてるって事!?
魔法を自動設定状態で人型を
動かすだけでも
誰も想像すら出来なかった
世紀の大魔法になるくらいなのに…
その上で、臨機応変に戦えるなんて…。
ブァァァァ……
さっきの黒い人型の破片が2つの塊になる。
片方はさっきと同じ人型、
もう片方は狼の様な形。
「レベル……2…。」
黒い人形が喋る。
まさか人間の声帯まで再現出来るなんて…。
黒い人形と狼がルヴィネに襲いかかる。
「な、なんだ!?さっきより速いぞ!?」
「ダークネス・アンノウンドールちゃんはね♡
倒した数だけレベルが上がって
数も性能も上がるの♡」
ドキャッ!!
ドンッ!!!
ルヴィネが黒い人形に横腹を殴られて
数m吹っ飛んで岩にぶつかり、
岩にヒビが入る。
「痛ってぇ!!
全然安心じゃないレベルだよな!?」
あのルヴィネがちょっと涙目になってる。
しゅうぅぅん……
「…リセット……。」
黒い人形と狼が一つになり
最初の黒い人形だけになる。
「ちなみに
このダークネス・アンノウンドールちゃん
からダメージを受けたらリセットされて
レベル1からになっちゃうの♡
ルヴィネちゃんは3日以内に
レベル10くらい行ってほしいわ♡」
「え…?無理じゃね?」
あのルヴィネが絶望的な顔をしている。
ああ、可哀想にルヴィネ…
さすがに同情する…。
でも私は高みの見物しとくわ!!
あっはっは!!
「キャメミールちゃーん♡
あそこの出っ張った岩と
岩の下の部分を
そのボウガンで撃ってほしいわ♡」
アミネラさんが高い崖の壁に出っ張った
巨大な岩に指を指す。
「え?はい?」
パッシュン!!
パッシュン!!
ザクッ!
ザクッ!
出っ張った岩に1本、
その岩下の崖の壁に1本ずつ
アンカーを撃ち込んだ。
「そうそう、いい感じだわ♡」
シュンッ!
アミネラさんの闇魔法が
出っ張った岩を斬り落とし
巨大な岩が落下し始める。
さらに岩が落下する前に
闇魔法で私の体を拘束して
岩の落下地点に放り投げられた。
「え!?ちょっと!?ちょっと!?
きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
必死で落ちてくる岩に刺さってるアンカーと
壁に刺さってるアンカーを
くっつけて岩の落下を防ぐ…。
お、重い……この岩一体、何tあるの!?
「キャメミールちゃんの
魔法もまだまだだから、
ちゃんと鍛えないとね♡
そのボウガンの威力を上げる為に♡」
「ちょっと!アミネラさん!?
これ冗談抜きで死んじゃう!?」
確かに、筋トレと同じで重い物を
ずっと支えていればくっ付ける力は
強くなるけど!?
これはさすがにスパルタすぎ!
体は拘束されたままで全く動かないし
もし、気を緩めて岩を落としちゃったら
ぺっちゃんこよ!?
「大丈夫よ♡そのくらい♡」
あなた基準で考えないでください…。
「2人ともお昼の12時に
休憩時間を取るから
それまで頑張ってね♡
予定では、2時から修行再開よ♡」
アミネラさんは陽気に去って行った。
「ちょっとぉ!置いてかないでー!」




