49話 もちろんちん!
「ルヴィネちゃん
今頃どうしてんだろな?」
「もうちょっとルヴィネちんと
一緒に冒険したかったちんね〜。」
相棒のデブーチと一緒に
分相応な雑魚モンスター退治に
行った帰りだった。もうすぐ町に着く。
「そうだなぁ…ルヴィネちゃん
強くて可愛かったもんなー
彼氏とか居るのかな…。」
「フォマムはルヴィネちんを
狙ってたちんか?」
「お前もだろ?」
「もちろんちん!」
デブーチがドヤ顔でお腹を揺らす。
男友達だけだから出来る会話だ。
最初にルヴィネちゃんに話しかけた時は
一緒にパーティー組んで
俺のかっこいいところを見せたら
惚れてくれないかな?
って思って誘ったら
ルヴィネちゃんがあまりにも強すぎて
逆に俺達が足手まといになってしまった…。
地味に腕を上げて、
他の可愛い女の子と付き合おうと考え直し、
ただいま修行中だ。
「フォマム!あれ見るちん!
ウルツァイト10位の
ジアータさんちんよ!
本物初めて見たちん!」
町の入り口に向かってデブーチが指を指す。
確か、数日前にウルツァイトの
ジアータさんが率いる、
ロンズデーライト以上の
冒険者21組の最高クラスパーティーが
ドラゴンが異常発生した
ドラゴン・ヘルにドラゴン退治に行った
噂を聞いたが、もう帰ってきたのか?
確かにデブーチの指を指す方向には
町から帰って来た、
本物のウルツァイトのジアータさんが居る。
…………………!?
3人しか居ない?
しかもジアータさんと
そのパートナーの魔法使いは
かなりのダメージを受けてるみたいだ。
21組なら、42人居るはずだ…。
なのに帰って来たのは3人?
さすがにあのドラゴン・ヘルでも
そんな強者パーティー
死者が出たとして1〜2人くらいだろ…。
残りの39人はどこかで別れるか何か
したんだろうか?
町の人々が噂を盗み聞きしてみる。
「あのジアータが重症だぞ…
何があったんだ…。」
「他の冒険者は死んだらしい…」
「それヤバくないか?
ドラゴン達が町に
来たらどうするんだ?」
「いや、ドラゴン退治は
ある程度出来たから
その心配は無いらしい。」
「まぁ、腐っても
ウルツァイトだもんな…。」
「いや、ドラゴンを倒したのは
ほとんど、新人のルヴィネって
小娘らしい。」
「あの絶滅屋のルヴィネか!?
まさかウルツァイトより
強いわけ無いだろ…。」
また、ルヴィネちゃんの名前が出て来た。
この頃の町の人々の
噂はルヴィネちゃんの話題ばかりだ。
ルヴィネちゃんが戦った魔物や盗賊は
絶滅寸前まで追い込まれる。
さすがにドラゴンは
絶滅寸前では無いみたいだが
ドラゴンの数をそこまで減らすなんて
もはや人間技じゃない…。
ロンズデーライトの冒険者達も
かなりの数、死んだみたいだ…。
ギルドにかなりの影響を与えるだろう。
俺たちのランキングも
ちょびっと上がるだろうが
嬉しく無い上がり方だな…。
「フォマム!
今からホットケーキ食べに
行かないちんか?
ついでに可愛いウェイトレスちんを
眺めに行くちん!」
「お、おう…。」
こいつは何があっても変わらないな…
いや、何も考えて無いだけか…。




