表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
39/99

39話 ドラゴン・ヘル

あれ?ここどこ?

痛っ…頭に大きな、たんこぶがある…。


確かドラゴン・ヘルに向かって

町を出てから…記憶がない…。

なんか風が吹くたびに

体がフラフラ揺れる…。


「おう!キャメッション!

おはよう!」


そうか、ルヴィネにおんぶされて

寝ちゃってたのね…

ものすごく怖い体験をした

気がするけど夢かな?

どんな夢かも忘れちゃったけど。


「おはよう、ルヴィネ

私寝ちゃってたみたいね。」


「お、おう…寝ちゃってたぜ…。」


周りを見渡してみる。

…………………………


なんかかなり危ない場所に居る気が…

ものすごく高い崖の壁に

新兵器マグネットアンカーで体を支えて

蓑虫みたいにぶら下がってる…。

崖の下は深すぎて底が見えない……。

なーんだ悪夢は正夢か…。


「ルヴィネ…

これはどういう状況かしら?

ものすごく命の危険を

感じるんだけど……。」


「いや〜昨日の夜

ドラゴン・ヘルに着いたんだけど

ドラゴンがいっぱい襲って来て、

ちょうどいい崖があったから

ぶら下がってみた。

ドラゴンもさすがにここまで

襲って来ないみたいだから、

ぐっすり眠れたぜ!」


「そのまま、ぐっすり永眠する事に

ならなくてよかったわ。」


バサッ!バサッ!バサッ!


「あ、ヤバ…。」


6m程のドラゴンが翼を羽ばたかせ

飛んできた。


「ドラゴンって

やっぱり飛べるのね…。」


ゴォォォォォ!!!


ドラゴンの口が赤く光る……。



ドッゴオォォォォォォン!!!!


ドラゴンが口から火炎の塊を

私達に向けて放った。


「キャメッション!

ちょい落とすから適当に

アンカー使えよ!」


「ちょっと!落とすって!?」


ヒュン…


ルヴィネが私を支えていた

アンカーを解除して落下する。


バッコーン!!!


私達のいた所にドラゴンの火炎が当たり

崖の壁が弾ける

ルヴィネは壁を蹴って

ドラゴンに向かって斬りかかっている。


グシャッ!!!


ルヴィネが硬いドラゴンの背中に

剣を突き刺す。


「ギャエェェェ!!」


バッシュン!!!


そのままルヴィネは崖の壁に向かって

マグネットアンカーを打ち込み

ドラゴンの背中に引き寄せて

壁とドラゴンを固定する。

たった2〜3秒の攻防だった。


って私も落下してんだから

もたもたしてたら永眠しちゃうわ!


私は両腕にマグネットボウガンを

装備している。

多分反動に耐えられないだろうから

ルヴィネのより威力は

5分の1くらいに設定されてるけど

この距離なら充分

岩で出来た壁にも刺さるはず。


パッシュン!!


パッシュン!!


両腕のマグネットボウガンを同時発射!

ルヴィネのより音がショボいのは

気になるけど仕方がない。


この威力を弱めてるボウガンでも

特注の薄いギプスが無いと計算上

肩が外れちゃうんだから…

ルヴィネは特注ギプス無しで

これの5倍の威力のやつを

撃ってるんだから本当に化け物ね…。


ガシュッ!!


ガシュッ!!


うまく壁に刺さってくれたわ

そのままあらかじめ

装備のいたるところに軽くつけた傷と

マグネットアンカーを引き寄せて

落下スピードを落とす!!


ガリガリガリガリガリガリガリ!!!


……………パラパラ……


なんとか止まって

小石がパラパラ降ってきた。


「キャメッション生きてる?」


「ええ、なんとかね…

でも今のはひどく無い?」


「落とさなかったら

今頃、真っ黒焦げだぜ?」


「まぁ、それもそうね。」


確かに今の選択肢がベストだろう…

だが、普通の人間は

今の選択肢を瞬時に選ばないだろう…

危なっかしいけど、

なんだかんだ迷いなく

ベストな選択肢を瞬時に選択出来るのは、

あの子の短所でもあり長所でもあるわ。

あの子の言う通り、ああしなかったら

今頃、真っ黒焦げだったわけだし。


「ほら、早く飯食おうぜ!」


ルヴィネがさっきのドラゴンの火炎で

飛び散った岩にマグネットアンカーを

刺して壁に固定して足場を作っていた。

ルヴィネは左手に

一丁しか装備してないのに

ほんの10秒程でそんな作業が

できるまで、使いこなしてるなんて…

マジで化け物だわ〜。


足場までマグネットアンカーで登り

朝ごはんを食べる。

食事中に何度か他のドラゴンが

襲ってきたが

ルヴィネが食べながら片手で

マグネットアンカーで撃ち墜とし

遠くから火炎を吐いてきたら

表情一つ変えずに剣で斬り防ぐ。


「朝になったら飛ぶタイプのドラゴンが

いっぱい襲ってくるな〜。」


「ドラゴンよりあんたの方が

怖いけどね。」


「それにしてもさっきから

上が騒がしいな〜。」


「え?なんも聞こえないけど?」


崖の上まで200mくらいあるから

私には聞こえない

ルヴィネは化け物だから

耳もいいんだろうけど…。


「男女が42人…

冒険者とそのパートナーかな?

上でドラゴンと戦ってるっぽい。

ドラゴンは6匹かな?」


パートナーと合わせて42人って事は

21組みの冒険者が同時にパーティー

組んでるって事?


噂には聞いた事あるけど

超危険な緊急依頼は大集団で

受けなきゃいけないらしい。

その緊急依頼を受けている

冒険者達がいるなら、

このドラゴン・ヘルに

異常が起きてる可能性があるわ…。

3大危険地域なんだから常に

異常なんだろうけど。


「あ、今3人くらいが攻撃食らった

生きてても瀕死だな。」


「あんた天然のレーダーね…。」


「ヤバそうだから行くぜ。」


ガシッ


ルヴィネが私を抱えた。


「ちょっと!まさかあんた!?」


バッシュン!!!


上にマグネットアンカーを

撃ち壁に刺す。


「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」


一気に上に向かって加速する。

ちょっと空気抵抗でよだれが

垂れちゃった…。


ビュンッ


私達は勢いよく崖の上に飛び出した。



地上は一面草木が1本も生えていない

岩の大地。

そこにルヴィネの言った通り

21組みの冒険者達がいた。

2人は血まみれの瀕死で

もう1人は頭が潰れて死んでいる。

ドラゴンは6匹で

ルヴィネが倒してたのより強そう…。

体長9mくらいかしら?


冒険者達はドラゴンに夢中で

私達に気づいてない。


その冒険者達のほとんどが

ロンズデーライト《50位以上》で

苦戦してるんだから、さすがにルヴィネも

今回は危ないんじゃないかしら…?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ