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27話 3つの選択肢とチョコドーナツ座布団


妹のキャメミールを途中まで

馬車で案内して

無理矢理、途中下車した。

飛び降りた衝撃にケツが耐えられず

血を吹き出したが、いつもの事だ。


近くの街で

俺は年に1度しか発売されない100個限定

伝説のチョコドーナツ柄座布団を

買いに行ったが、売り切れていた…。


しかし、俺がここに来た目的は

もう1つある。

街の中にある勇者の銅像の前で

ある人物と待ち合わせしている。

俺は待ち合わせの15分前から待った

待ち合わせ時間ぴったりに

その人物が現れた。


「そなたがニートルじゃな?」


美しい銀髪のロングヘアで

落ち着いた顔つきの

ミステリアスな美女。

歳は、20〜22ってところか?

彼女は、数少ないヒール系の

魔法使いと言われているが

本当のところどうなのかは

誰も知らない。

かなり謎に包まれていて

俺も知り合いの知り合いから紹介してもらい

今回会ったのが初めてだ。

だが、腕は信用できる。


「ああ、俺がニートルだ

あんたは、ルナディナだな?」


「いかにも

患者のところへ案内しろ。」


俺は、ルナディナをある民家に連れて行く。

ドアに鍵がかかってなかったので

そのまま入り、奥の部屋に入る。


「あ…あ……ニートル…

連れて来てくれたのか…」


ガリガリに痩せ細った男が

ベットで寝ていた。


「ああ、よくこの3日程で

ここまで痩せたな…ナーバムル。

いきなりで悪いが

紹介料の40万ゴールドをいただくぞ。」


「そこの…机に置いてある…

持って行け…」


ナーバムルが痩せた右手で

指を指した先にある

机の上に40万ゴールド分の硬貨が

無造作に置いてある。


「ずいぶんあっさりと渡すんだな

以前のお前なら、金にも地位にも

貪欲で汚い野郎だったが。」


「もう…どうでもよくなったんだ…。

何もかも…

生まれた時点で化け物の様な

才能を持ったやつを…

超える事は出来ない…

たとえ俺の体が治ってもな…。

それをとことん、あのガキに

思い知らされたよ…

もう…疲れたんだ…。」


ナーバムルは虚ろな目をしている。


「妾の出番は、まだかの?」


部屋の壁にもたれかかりながら

腕を組んでルナディナが言った。


「ああ、始めてやってくれ。」


「一応聞くが、その男は、妾の経験上

③を選ぶと思うが

本当にいいのかの?」


「それはこの男が決める事だ。

俺はあんたを紹介して紹介料を

貰ったから

もうこいつに用はない。」


「ならば、始めよう。」


ルナディナは、ナーバムルに

ゆっくり近づいた。


「それでは、ナーバムル。

そなたは妾に何を望む?


①体を元に戻す。


②記憶を希望の日にち分、消す。


③安楽死。


どれを選んでも代金は

1000万ゴールド。

①は、借金で後払いが出来る。

ただし②と③は今

手元に代金が無くては選択できない。

記憶がない奴や

死人には、借金を返せんからの。」



「……③で頼む…手持ちは

1047万ゴールドある…。」


ナーバムルの隣には1000万ゴールドが

置いてある。


「そうか、ならば妾の合図に

合わせてゆっくりと、目を閉じろ…」


ルナディナはナーバムルの

額にゆっくりと、手を近づけながら言った。

ナーバムルはゆっくり目を閉じていく。


「目を閉じれば、そこはもう

あの世じゃぞ…」


ルナディナの手が額に触れそうに

なった瞬間……


「そういえば今思い出した。

ナーバムル

お前1年前に俺から、50万程

借金してたよな?」


ルナディナとナーバムルが俺を見た。


「あれは、確かお前がカジノで

大負けして生活費が

なくなったからって

俺に借りたんだよな。」


「そんな覚えはない…

出て行け…」


「いや、確かに50万貸したはずだ。

お前が死んだら返して貰えんから

今、返して貰うぞ。」


俺はナーバムルから強引に

50万ゴールド分の硬貨を取った。

借金の話は今考えた作り話だ。

俺はそのまま家から出て行った。


しばらくして

ルナディナが家から出てきた。


「そなたは残酷よの…

死にたがってる人間を無理矢理

生き永らえさせるなんての…」


「ああ、俺はあの男が大嫌いだからな

あの男が嫌がる事が出来て

自分は得をする

最高にいい気分だ。」


「……そなた、これいるかの?

妾は使わんのじゃが、

さっき、見た目が気になって

つい、買ってしまっての

そなた、これ好きじゃろ?」


ルナディナが

チョコドーナツ柄座布団を

荷物から出した。


「なんで俺の欲しい物がわかった?」


「長年の経験と勘じゃ。

それに妾は、そなたの事を少し

気に入った。」


気に入ったっか…

俺も数日前にあいつに同じ事を

言ったな、そろそろ妹と

合流している頃か…。


俺に座布団を渡し、ルナディナは

去って行った…。

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