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25話 人間の戦術


「ルヴィネとアミネラの事は

あとにしてやる!

あの山賊達の右から2番目の奴は

ワシがやる……。

あとの雑魚は、任せたぞ!」


「はい!」


マロニムさんは、剣を抜いた

山賊達が身構える。


「貴様ら、今のワシと戦ったら

どうなるか、わかるか?」


マロニムさんの言葉に山賊達は警戒する…。

マロニムさんの顔が青くなって来た…。

まずい!さっき食べ過ぎたんだ!

今にもリバースしそうだ!


「どうなるか?わからないよなー?

えっぐぅ……うっ…!」


「知るかジジイ!」


山賊達がマロニムさんに襲いかかった。


シュンッ!


「ぐぁっ!」


マロニムさんが山賊達に

そのまま突っ込み、すれ違いざまに

右から2番目にいた、弱そうな山賊を

ピンポイントで斬り倒した。


「ワシに出来るのは、これだけだ…

あとは…頼んだぞ…おぇぇっ!」


そう言ってマロニムさんは

いろいろ吐き出しながら、その場で倒れた。


「このジジイを殺っちまぇぇ!」


ヤバい!

気絶したマロニムさんに

山賊達が襲いかかった!



ドガガガガガガンッ!


「ぐぁぁぁぁぁっ!

ジジイに気を取られて

化け物の事忘れてたぁぁ!」


僕はマロニムさんに襲いかかる

山賊達を右フックで一掃した。


やれる!

僕ならこの場の誰も殺さずに

山賊達を倒せる!

でも山賊達を倒す事は二の次だ!

マロニムさんとレムタスさんを

連れて逃げる事を最優先に!

レムタスさん1人なら守りながら戦えるが

2人を守りながら、戦える自信はない!


僕はそのままマロニムさんを

左手で抱えレムタスさんの

場所まで走る!


スンッ


何かが飛んできた。


ズデェンッ!


何か刃物のような物が、僕の右足に刺さり

そのまま転んだ。


足を見てみる…傷は浅いが、

刃物が見当たらない…。

山賊達の方を見ると…

10人程が魔法の装備を持っている。


魔法!?なんで山賊が

魔法なんて使えるんだ!?

しかも10人も!!

見た感じ全員、風魔法のようだ。


シュンッ!シュンッ!シュンッ!

シュンッ!シュンッ!シュンッ!

シュンッ!シュンッ!シュンッ!

シュンッ!シュンッ!シュンッ!


山賊達の風魔法が無数の刃になって

飛んできた。


ブシャ!ブシャ!ブシャ!ブシャ!

ブシャ!ブシャ!ブシャ!ブシャ!


「うゔっ!」


僕は2人の盾になり

風の刃を背中で受ける。

背中の皮がほぼ無くなって

血が吹き出る。


「おい!みのたん!

俺らなんかほっといて!逃げろ!」


レムタスさんが僕に叫んだ。


「僕は、大丈夫です!

次の攻撃が来る前に!

マロニムさんを連れて

村まで逃げてください!」


「出来るか!そんなこっ……」


レムタスさんが倒れた。

マロニムさんが起きて

腹部を殴って、気絶させたからだ。


「必ず助けを呼んでくる!」


マロニムさんは、レムタスさんを肩に

抱えながら、僕に向かって

鋭い眼光で言った。

そのまま村の方向に走って行く。


山賊達がマロニムさんに風の刃を放ち

僕が叩き落とす。

刃に触れた部分から血が吹き出る。

マロニムさんの

後ろ姿は見えなくなった

これで周りを気にせず、戦える。

全員殺さずに倒す。


「この化け物は、虫の息だ!

一気にやれ!」


山賊の1人が風の刃を出そうとした瞬間

僕は一気に間合いを詰めて、

1番近くにいた山賊の腕をへし折る。


ゴキッゴキッゴキッ!


「うぁぁぁぁ!」


山賊が悲鳴をあげる。

他の山賊達が、風の刃を放ってきた。

そのまま避けたら、腕を折った山賊に

当たるので、腕を折った山賊を

抱えて避ける。

腕を折った山賊を草の上に

放り投げ、無数の風の刃を回避し続けるが、

全てを避けきる事は不可能…。

次第に全身の皮と肉が削れていく

だが、それでいい…。

そろそろ山賊達が魔法を使い始めて

10分程経過して、半分くらいの山賊が

魔力切れで、魔法が打てなくなっていた。

森でルヴィネに教えてもらったが

魔法使いじゃない人間が

魔法を使える限界時間は

10分が限界らしい。

魔力切れの山賊が居るって事は

近くに魔法使いが居ないって事だ。


僕は一気に山賊達に突っ込んだ!

多少、風の刃がまだ飛んで来るが

無視しても大丈夫なレベル!


「ひっひぃ!化け物がぁ!」


ドガッシャン!


ドンッドンッドンッドンッ!


僕は両腕でパンチのラッシュを

山賊達に打ち込み

山賊達は、四方八方に吹っ飛ばした。


よし、これでもう…



ズッシャッ!!


「あれ…?」



突然…体が動かなくなった…。


「あんた、頭いいなー

知識さえあれば、オレ達に

勝てたのによ。」


頭にターバンを巻いた

肌が褐色の山賊が言った。


「まるで魔法使いが

その場に居ないかのように

戦って油断させてから魔法で

トドメを刺すってのは

魔法を使った集団戦における

かなり時代遅れな戦術なんだがな…。

その戦術じゃなきゃ

お前のようなタフで素早い奴は

倒せなかったぜ。

人間の言葉を知ってても、

人間の戦術を中途半端にしか

知らなかった事が、お前の敗因だぜ。」


こいつは、何を言ってるんだ?

僕はまだ負けてな……。


ドシャンッ!!


なんで僕は今!地面に倒れたんだ!?

なんだか…体が寒くなって来た…

僕は血が大量に溢れ出ている

胸に手を運んだ。



………どうりで……寒いはずだ……。


僕の胸には、大きな風穴が空いていた…。

心臓を貫かれていた…。

どうやら…僕は死ぬみたいだ…。


「やったぜ!お頭!

化け物を倒した!」


山賊の1人が僕のツノを握りながら

僕の頭を踏みつけて言った…。


もう…そんな事どうでもいい…


…ルヴィネ…ルヴィネ……最後に…


会いたかった…な……ルヴィネ…


…ルヴィネ………



…何も聞こえない……

聞こえなく…なって来た……



ル…ヴィ………ネ…。


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