表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/99

21話 ニート


「あー、動くの面倒くせぇ…」


俺は実家の自室でエロ本を片手に、

寝転びながら言った。

俺の名前は「ニートル」

魔法使いである。

ダイヤモンド冒険者のナーバムルと

契約している。


魔法使いは、

パートナーに魔法アイテムを

持たせていれば、

いつでも自分の魔法を使わせる事が

出来るし、必ずしもパートナーと

一緒にいる必要性はない。

冒険者ギルドに紹介してもらった

冒険者に契約書を書かせ、アイテムを

渡せば特に呼ばれない限り

実家で、ゴロゴロしてても

毎月契約料が冒険者から送られるから

問題ない。


契約料はその冒険者の稼ぎの20%

冒険に同行した場合は、他の冒険者と

同じだけ冒険者ギルドから報酬が

もらえるが、契約料だけでも

充分生活出来る金額だ。


パートナーのナーバムルという男は

人間的には大っ嫌いだが、

危険な依頼を受ける事なんか滅多にない

俺を呼び出す事もほとんどない。

家でダラダラしたい俺には

好都合なパートナーだ。

仲良くしようとは

死んでも思わないが。


「兄貴ー!」


妹がいきなりドアを開けて

俺の部屋に入ってきた。


「ノックくらいしろよ…」


「兄貴どうせ、いつも部屋で

寝てるだけだろ?

それともアレ?なんかしてた?

背中に急いで

エロ本隠してたりして?」


妹はおちょくるような顔をして、

巨乳を揺らしながら言った。


ちなみにエロ本は、背中ではなく

尻の下に隠していた。


妹は今年で16歳だが、かなりの巨乳だ。

胸だけじゃなくて、身長もデカいが…。

確か身長211㎝。

髪は、腰までの長さの

ウェーブでピンク色

スタイルもよくて結構、美人。

これで身長さえ低ければ俺は、

シスコンになっていたかもしれない…。


「何の用だ?」


俺は顔の表情で、

面倒くさいから出て行け。という

メッセージを妹に送信しながら言った。


「兄貴だいぶ前に

私と契約してくれる冒険者を

ギルドで探してくれるって、

言ったじゃん?

あれからどうなった?」


そんな約束したっけ?

したような…してないような……。


「見つかってねーよ」


「えー!」


妹は残念そうな顔をして俺を見た。

妹の魔法は俺と同じく特殊型。

俺の分身魔法は、戦闘向けだが、

妹の魔法は、戦闘向けではないため

ほとんど需要がない。


魔法使いは、魔法のタイプが、

生まれた時に決まってしまうので、

能力の変更も出来ない。

その上、妹のパートナーにする冒険者の

希望条件も厳しい……、


女性の冒険者、

もしくは、自分より身長の高い冒険者。

理由は、男の冒険者と一緒に居て、

自分の方が身長が高いと、

目立つから嫌。

女の冒険者となら、別に身長差が

あっても大丈夫らしいが…。

乙女心とは、わからんもんだ。

こいつは、特別だが……。


その条件に当てはまる冒険者が、

何人か居たが、

ガタイのいい男は、戦闘に特化した

魔法を欲しがるし、

ダイヤモンド以上の女性冒険者なんて

数少ない…。

だからパートナーが見つからない。

魔法の腕自体は、俺より妹の方が

上なんだがな……。


「どうしよー!

魔法学校の中で、

誰とも契約してないの、

私だけなんだけど!」


魔法の才能のある者は、

国に強制的に魔法学校に通わされる。

魔法の才能がある者達は、数少ない為

ほぼ全員が国の兵士か冒険者と契約出来る。

俺たちの血筋は魔法使いが何故か

生まれやすいから2人共、

魔法使いになれた。


その時だった。

ナーバムルから連絡用の魔法石に、

メッセージが来た。

内容は、

「明日危険な依頼を

受けるからすぐに町に来い。

明日の朝7時に冒険者ギルドで

待っている。」


ああ…面倒くせぇ!

数ヶ月ぶりに連絡が来たと思えば、

いきなり明日町に来いだと!

仕事だから行くしかないが……。

今から出発しないと、

距離的に明日に間に合わない……。

俺は支度をして、急いで実家から出る。


「兄貴!また探しといてね!」


妹が見送りながら言った。


夜の11時に町に着いて、適当な

宿に泊まった。

廊下を通る時に


「みのたーん♡みのたーん♡

愛してるよー♡」


と変な女の声が聞こえた。


カップルが夜中にイチャついてやがる…。

30歳にもなって彼女が出来ない俺は

イチャつくカップルを見たりすると、

少し腹が立つ。

てか、みのたんって間抜けな名前だな…

そんな間抜けそうな名前の奴にも

彼女がいると思うと余計腹が立つ。


腹を立てながら眠りに着き、

朝早めに起きて、

約束の時間に冒険者ギルドに行く。

ナーバムルが最初に来た。

ちくしょう…朝からこいつの顔を、

見ると気分が悪い。

それからしばらくナーバムルと

無言で待っていたら、

ナーバムルのパーティー仲間が来た。


男2人と女1人、

特に特徴のない男と

やたらとアゴだけスマートなデブ。

この2人は、チタン?

つまり雑用係か。


女は金髪ポニーテールで

15歳くらいの小柄な少女、

称号はダイヤモンドの200位

見かけによらず強いんだな。


……………。

200位?


ナーバムルの石を見てみる。

201位……。


ああー…そういう事ね、

このクソ男の事だから

この少女に順位を抜かされて

称号が消える前に、

殺そうって事ね。


俺は特に口出しする気はない

俺からしたら、

どうでもいい事だからな。

もし仮に少女を殺してナーバムルが

順位を戻したら、

今のまま生活すればいい。


失敗して、ナーバムルが

レニウムになったら、

稼ぎが激減するから契約を切って、

他の冒険者と契約する。

俺の魔法を欲しがる冒険者は、

本気で探したら結構いるだろうから

すぐに見つかるだろう。


この少女と契約してもいいが

どうせなら

ナーバムルと繋がりがない

冒険者と契約をしたい。


この少女が生き残れたら、

妹を紹介してみるか……。


……………………。


それにしてもデブのアゴが

気になって仕方がないな…。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ