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16話 やる気のある子


ルヴィネと離れて落ち込んでる

場合じゃない。

ルヴィネも頑張っているんだ。

僕も頑張らないと!


朝起きたらレムタスさんが

もう、仕事に取りかかっていた。

明日からはレムタスさんより

早起きしなくては…

小屋を貸してもらっているのに、

レムタスさんより

起きるのが遅いなんて話にならない…。


「おはようございます。レムタスさん

初日から寝坊してしまい

申し訳ありません…

何かお仕事手伝える事は無い

でしょうか?」


とりあえず挨拶した。


「ああ、みのたんだっけ?

気にすんな俺が早いだけだ」


レムタスさんは

僕を一瞬見て仕事に

戻りながらこたえた。

レムタスさんの牧場は

村で1番大きくて、

馬だけでなく牛に豚や羊、

いろんな動物を飼っている。

1人でこの数の動物達の相手を

するのは大変だろう。

家族とかはいないのだろうか?


「毎日1人でここの動物を全部

お世話してるんですか?

家族とかは?」


「居ないよ」


「え?」


「いや、居なくなった…」


ダメだ…これ以上聞いてはいけない…

僕はなんて無神経な事を聞いたんだ…。


「牧場が臭くて耐えられないって言って

妻と娘が牧場から離れた場所に

引っ越したんだ…」


あ、大丈夫だった!よかった!


「ついでにあなたの加齢臭には

耐えられないって言われて

この間離婚されたよ…」


ぜんぜん大丈夫じゃなかった!


「早速だが、素人に出来る仕事を

今教えるからこっちに来い」


「は、はい!」


それから僕は朝から昼まで、

全力で仕事を覚えた。

少しでも役に立てるように、


「みのたん…そろそろ休め」


「大丈夫です!まだまだ働けます!」


「教えるのも疲れんだよ」


「す、すいません僕が

足引っ張ってしまって…」


「いや、お前は覚えるのが早い。

また明日違う作業教えるから

今日覚えた分忘れんなよ!」


「はい!ありがとうございました!」


昼から時間が空いた。

空いた時間に何をするかは決めてある、

ルヴィネの家を訪ねに行く。

行く途中で村の人達が

僕に警戒の目を光らせてたが


「こんにちは!

今日は天気がいいですね!」


と言って爽やかな青年を演じて

なんとか警戒を和らげようとしたが、

やはり警戒の視線が

途切れる事は無い。


ルヴィネの家の前で壊れないように

力加減して扉をノックする。

マロニムさんの事をお父さんと

呼んでしまった事によって生じた。

誤解を解くために…そして謝りに…


「あら〜♡

みのたん君いらっしゃい〜♡

さっさ、家の中へどうぞ♡

あ、大きすぎて

入れないんだったわね

ごめんね〜♡」


ルヴィネの母、

アミネラさんが出てきた。


「すいません、マロニムさんは

いらっしゃいますか?」


「ごめんね〜♡

今、主人はみのたん君の事、

ものすご〜く怖がってて〜♡

多分会ってくれないわ〜♡」


ん?マロニムさんが僕の事を怖がってる?


「昨日ルヴィネちゃんが

主人の事殴っちゃったでしょ?

それを困った事にみのたん君に

殴られたと勘違いしてるのよ〜♡」


想定よりもっとヤバい勘違いをされていた…


「そ、そうでしたか…

では、マロニムさんが落ち着いてから

また、お伺いしても

よろしいでしょうか?」


アミネラさんに伝言してもらうのが

1番手っ取り早いが

自分の口で謝りたい。


「いいわよ〜♡

いつでもいらっしゃい♡」


人間がみんなルヴィネか

アミネラさんみたいな人だったら

いいのになと、ふと思った。


「そういえば、

みのたん君って家事とかって

まだ、出来ないわよね〜?♡」


唐突にアミネラさんが聞いてきた。


「はい…家事はまだ出来ませんけど?」


「みのたん君、今暇かしら?♡」


「今日の夜まで時間はありますが?」


「じゃあ、今から私が家事の

仕方を教えるわ〜♡

将来2人とも家事が出来なかったら

大変じゃない♡」


よくわからないが人間の技術や

文化に興味を持って村に

来ているんだから

何かしらの技術を教えてもらえるのは

ありがたい。

特に家事の系統は役に立ちそうだ。


「是非!よろしくお願いします!」


「いいわね〜♡

やる気のある子って魅力的だわー♡」


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