12話 まるで人間のように
ルヴィネと森で生活してから約1年。
僕は人間の言葉を
ちゃんと喋れるようになり。
ルヴィネは1年間毎日欠かさず、
僕と模擬戦をしている。
ルヴィネの攻防はもの凄く速くなった。
ここ最近僕は、ルヴィネの
攻撃を避ける事が出来なくなった。
僕が弱くなったわけでは無い、
ルヴィネが強くなった。
ルヴィネが持っている物が
木の枝では無く、剣なら
僕は何度も死んでいるだろう。
昔僕を襲った、人間達が5〜6人束に
なっても今のルヴィネには、
かなわないだろう。
多分戦闘開始から2〜3秒で、
肉片になる。
最初は苦戦していた、
カメの魔物も今では、1撃で真っ二つ。
僕と修行する必要はもう無い…。
今日も、ほとんど意味の無くなった、
模擬戦が夜になり、終わったところだ。
「そろそろ村に帰るか〜」
ルヴィネが言った……
僕が1番恐れていた言葉…
ルヴィネが森にいる目的は、
強くなる事……
ルヴィネが強くなったら、
僕を置いて森を
出て行くんじゃ無いかと……
ルヴィネは僕の全てだ。
ルヴィネと離れるという事は
死ぬ事以上に恐ろしい…。
「急だけど
今日は早めに寝て明日の朝に
私の村に行かないか?」
……………?
僕がルヴィネの故郷に
一緒に行っていいのか?
そんな事は今どうでもいい、
ルヴィネが僕を置いて行かないと
いう事が嬉しい…
全身に走っていた緊張感が
一気に溶ける。
「え⁉︎みのたんどうしたんだ⁉︎
私の村に帰るの嫌なのか⁉︎
じゃあ帰れないかー」
どうやら僕は泣いていたようだ、
まるで人間の様に。
「ありがとう…ルヴィネ……
本当にありがとう!
明日ルヴィネの村に一緒に行こう!」
僕は両腕でルヴィネを抱きしめて
泣きながら言った。
「ちょっと…苦しいってみのたん……」
ルヴィネが顔を青くして言った。




