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入学式

もう一個の話のほう一話しかだしてないのに違うの書いちゃいました。

こちらのほうが個人的に優先度高いのでこちら優先でいきます。

がちがちの理系が書いた文章なので変な部分も多い…いや全部おかしいという可能性も…

「全員目覚めましたね。いまここにいるあなたたちは再教育の必要ありと判断され、この再教育学園に強制的に来てもらいました。」


壇上に立つ20代ほどのまだ若い女性はそう言った。その声は体育館内に響く。


「ふ、ふざけるな!」

「なんのドッキリだよ!」

「わけがわからないわ!」

「早くここから出して!早くしないと入学式に遅れちゃう!」


体育館内で整列せずにバラバラに散らばっている状態の100名ほどの集団のあちこちから、文句が飛ぶ。

その集団は高校生くらいで男女比率は半々。全員がきれいな制服を身に着けている。ただ、その制服は統一されていない。


「ぎゃーぎゃー喚かないで。まあ、さきほどの発言はさすがにいきなりすぎたわね。それは私が悪いわね。それじゃあ、私の自己紹介から始めましょうか?

私の名前は赤銅鑼セナ。この再教育学園の学園長です。」

若い女性は淡々と話していく

「まあ、この学園に来るのは今年からですけどね。あなたがたと同じこの学園の一年生です。一緒に頑張って「だからその再教育学園ってのはなんだよ!!俺はそんな学園に願書は書いてねーし。そんな学園の入試は受けてねぇ!!」行きましょう…………私の話の途中なんですが?」

若い女性の話の間に野太い声が入る。


その野太い声につられ、再び集団のあちこちから

「俺はあの○○高校の合格通知が来たんだ!そんな学園しらねえ!」

「私も△△女子に合格したの!!」

というような声が聞こえてくる。


「だーかーら、さいっしょに言ったでしょう。強制的に来てもらったって。強制的の意味が分からないの?」

半分あきれた様子で学園長を名乗る赤銅鑼あかどらセナが言う。


その発言後、さらに集団からの文句は増える。

もう何を言ってるのかわからない。



そんな中、集団のなかの一人の男子が呟く。

「夢だと思ったけど、ほっぺつねったら痛い。夢じゃない…どうしてこうなった…」

そう呟きながら彼は今朝から今に至るまでの出来事を思い出していた。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「早く起きなさーい。入学式に遅れるわよー」

ある一軒家のなかで声が響く。


その声に反応した子供はまだ毛布に包まっていた。

(うっ…母親の声だ。起きないと…でも昨日遅くまでゲームしてたせいで眠いな…はぁ、ひきこもりになって一日中寝ていたい。)

「下らないこと考えてないで早く起きて来なさーい。」

母親は子供が考えていることはお見通しのようである。

(あーあ、じゃ起きるか…)  

溜息を吐きつつ布団からでたのは身長160センチあるかないかの小柄な少年だ。

彼の名前は佐藤猛さとうたけし。今日から高校生のごく普通な人間である。


彼は起きると用意してあった荷物を持ちリビングに行く。

そして朝食を食べ、制服に着替える。


「やっぱりその制服似合ってるじゃない?かわいいわよー」

ニヤニヤしながら彼の母親は息子の制服姿の感想を述べる。


「かわいさで褒められてもうれしくないんだけど」

少々不機嫌気味に猛は言う。彼はやや童顔であり、それをかなり気にしている。猛々しく育ってほしいという両親の願いからつけられた『猛』

という名前とのギャップが嫌らしい。

「ふふっ。さぁ早く行ってきなさい。三年間頑張ってらっしゃい。」

彼の母親はそう言って猛を見送った。

「はいはい。いってきまーす。」

と元気よく彼は家を出る。


その直後、彼の家の前に止まっていた黒い車からゴツイおっさんたちが数人出てきた。

おっさんらを見たとき、猛はぎょっとしたが自分には関係ないだろうとスルーしてすれ違った。


途端強い衝撃が彼に襲う

以降の彼の記憶はない。



そして目覚めたのがこの体育館である。

周りには自分と同じくらいの歳の男女がたくさんおり、一瞬、無意識に目的地に着いたのかと思った猛であったが、

自分と同じ制服を着ているものはいないことに気づき、来るところ間違えたかなと思っているときに

壇上の上に制服ではない若い女性が上がっていくのが視界に入る。

その若い女性壇上の真ん中に立つとマイクをもち話しだした。



「全員目覚めましたね。いまここにいるあなたたちは再教育の必要ありと判断され、この再教育学園に強制的に来てもらいました。」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


こうして今に至る。

現在も学生たちは状況がわからずオロオロしたり、学園長に文句を言ったりしている。



「静かにしろ!!!」



このにぎやかな体育館内全体に届く声が響く。その声で館内は静まり返る。

その声の持ち主であろうガタイの良い…いや、良すぎる男性が壇上の前に立つ。


そして、こう続ける。


「文句が今あるやつは出てこい。俺が相手してやる。学園長が説明するのにうるさいのは邪魔なだけだからな。」


シーーン。誰も出ない。


(あのガタイに喧嘩うるのは自殺行為だろ…)

猛も心の中でそう思いつつ、行動を止める。


おそらく大半の学生がそう思っただろう。


「あぁ?やってやるよ!文句だらけに決まってんだ……………「ドーーーーン☆」」


先ほどと同一人物だと思われる野太い声の学生があのガタイに喧嘩を吹っ掛けたらしいがその声は途中で途切れ何かが壁に強くぶつかる音がした。

その音のするほうを見るとやや大柄な学生が気絶している。


「ほかに文句のある学生は?」

ガタイの良い教師は満面の笑みで学生たちと向かい合う。


シーーーーーーン。


今度こそ誰もでない。


「よし学園長、お話の続きをどうぞ。」

匂番においばん先生ありがとうございます。」

赤銅鑼学園長がさきほどの教師にお礼する。


((匂番先生は危険))

気絶した生徒以外の全生徒が心に刻んだ。


「さてとじゃあ、まあ、話を再開しますか」

赤銅鑼学園長はそう告げる

異論の声は上がらない。

「まあ、まだ心のなかに文句を貯めてる学生がくもいそうなので、『再教育学園』についての説明からしましょうか。

まずこの学園は創立から20数年ほどしか経ってない比較的新しいほうの学園です。この学園は少し特殊で受験がなく、

かといって志願すればだれでも入れるというわけでもありません。いや志願することもできませんでしたね。

この学園は中学卒業者からの志願ではなく、学園側が入学者を決めます。そこの学生、なに喜んでるんすか?」

学園長が端の学生を指さす。

「それって、優秀な学生を引き抜いたってことですよね。なら喜ぶのが当たり前だと…」

差された学生はそう答える。


「はぁ…まぁ、『再教育学園』という名前の時点でこの学園にきて喜べる要素がないと思うのが私の常識なのですが、

私の常識を覆す学生がいっぱいいることを忘れてました…ぬか喜びさせてしまったようで申し訳ないのですが優秀な学生の逆

がこの体育館に集まっています。」

ため息交じりにそう言う学園長。


学生たちはまたざわめきだすが、今度は即座に匂番先生が目を光らせニヤリと笑うのを見た人から静かになっていく。


「はい。ならこの僕がここに来た理由がわからないです。学園長。この僕は全国模試でもそうとう優秀な成績を取れたと自負しています。

それに部活動面でも部長を精一杯こなしましたし、なりより中学の生徒会長にも選ばれています。入学する予定だった高校も日本でトップクラスの

ところだったんですよ?」

眼鏡をかけたいかにもなんでも完璧にこなしそうな学生が学園長に問いかける。


「あぁー。あなた、相道才あいどうさい君でしょう。先ほどの自慢すべて不正を行って成し遂げていることはわかっていますよ?」

にこやかに学園長は答える。

「特に全国模試の不正はひどいですねぇ、まさか模試始める直前に監督官を買収するなんて、度胸だけは一人前ですね。

ちなみにその監督官いま仕事失って路頭に迷っていると思いますよ?かわいそうですね。まぁ、金に目が眩んだのがアウトですがね。

で、なにかご不満ありますか?まぁ、あったとしてももう何をいっても無駄ですが…」

と学園長は苦笑する。

相道という学生は反論をせず、真っ青な顔をしている。

「まぁ、この学校卒業できたらそのような不名誉な出来事も、もみ消してあげられるので卒業目指して頑張ってくださいね。」

と付け足す。

「じゃあ、次はこの学園の進級条件と卒業条件について説明しますか。これ大事なのでちゃんと聞いてくださいね。まずそれぞれどこかのポケットに

ケータイ端末があると思うので見つけて電源をつけてください。」

その説明の通り、学生たちはどこかしらのポケットに自分で購入していない端末があった。


猛も尻ぽっけに端末が入っているのに気づき電源を付ける。

するといきなりマイページという文字が浮かび上がり、顔写真と名前、生年月日などの情報が出てくる。


「みなさん電源を付けましたね。そこに自分の情報がでてくるはずです。そして自分の名前のすぐ横にクラス、ランクというものが書かれています。

クラスというのは普通にクラスです。今回の一年生は1~4クラスだったと思います。まぁ、これは正直どうでもいいです。今回重要なのはランクのほうです。」


といわれ、猛もランクをみる。そこにはZという文字が書かれている。


「このランクは一番上がA。その次がB。その後にC。D、E、F、G………と続いていき一番下がZです。まぁ、普通にアルファベット順ですね。これは学生のまとも度。真人間度。常識度。

良心度などに基づかれて決められています。ちなみにこの場にいるあなたがたは高くてもWくらいでしたかね。まぁ、大半がZです。お仲間が多くてよかったですね。」

と学園長は笑う。

「おっと、話が脱線しましたね。それで、このランクが進級や卒業に関わっています。まずX、Y、Zの状態のままで一年を過ごすと二年に進級はできません。

次にU、V、Wの状態だと三年生になれず、R、S、Tの状態だと卒業ができません。ちなみに三回同じ学年にいると罰があります。その罰は非常につらいものなので注意してくださいね。

あと、これは悪い行いをすると下がることもあるのでそれにも注意です。あと、説明するのは………高ランクの特典ですね。Aランクで卒業するとあの国内で一番の大学主席卒業レベルとして扱われます。まぁ過去にAで卒業を果たすことができた学生はいませんが。上のランクほど内申がよくなるということです。ちなみに過去最高はCランクです。その学生は一流の企業に就職し今では社長の次の次くらいの役職についていたと思います。それ以外にもJランク以上の学生はこの学園にいる間豪華な部屋に住み、ショッピングモールに行けたりします。逆にKランクから下の学生は生活にぎりぎり支障がない程度の部屋に住み買い物は必要最低限のものしか販売していない売店しか利用できません。これで大体説明は終わりになりますね。まぁ、ランクの大切さくらいは理解していただけたと思います。話は以上です。後は匂番先生についていって寮で今日の疲れをいやし明日から頑張ってください。あぁ、言い忘れてました。ここ完全寮制でうす。それと保護者様方にはとっくの昔に説明してありますのでご安心を。」


猛たち学生は卒業くらいなら簡単にいけるだろうとこの時点では思っていた。

だが、この学園の本当の怖さはまだ始まってもいないことを学生たちは誰も知らない。













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