第一章 伝説の魔術師ユウの誕生2
第二話 神と魔法と新世界
『わしは神じゃ』と目の前の男は言ったが、どう考えても信じられる訳がない。まわりを見回すと、白い大理石のようなもので作られた広間が延々と続き、途中で雲のようなモヤモヤに包まれていた。自称”神”のおっさんを見ると、『お主には突然で悪いが、これから異世界に飛んでもらう。これはわしのせいじゃが、お主にもメリットがある。我慢してほしい。』と話している。
本当にこいつは神なのか?どちらにしろこいつの話は聞いておくべきか…
「どんなメリットが有るんだ?」
『具体的には、魔法が使えるようになってその世界では最強になれる。つまりなんでもありじゃ。』
「では、デメリットは?」
『その世界でいくつかやって欲しいことがある。なぁに、簡単なことじゃよ。』
「やって欲しいこと?」
『神器と呼ばれるものを回収してもらうだけじゃ、最強になったお主なら楽なことじゃ』
「最後にひとつだけ、聞こう。 拒否権はあるのか?」
『ある。じゃが、お主は断らんよ。心の底で非日常をのぞんでいるお主ならな。』
「わかった、いうことを聞くよ。」
『お主が「ヘルプ」と念じれば、わしと話すことが出来る。困ったことがあったら使え。さらばじゃ』
その声をさいごに遊の意識が暗転した。
一週間に2回は次話を投稿する予定です。