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勇者とチートとスライム使い  作者: 家人
序章 異世界へ旅立とう
4/11

第四話 愛の女神

初めての連日投稿。


第3話の細部を結構修正しました。流れが不自然な所がいつもにまして多かったですね。

横着して読み直さなかったから……。

あと、神様に名前付けたりもしてるんで。デイティーって名前です。

ざわざわとなんだか周囲が騒がしい。

何かあったのかと目を開けるが、そこには知らない天井があった。すごく高い天井だ。15m位はあるんじゃ無いだろうか。ぼんやりとそんなことを考えていると、足元の方から声がかけられる。



「お目覚めになりましたか?」



そう言われて、そちらの方を向くと20歳くらいの美女が立っている。ただし、その女性の背には本来あるはずの無いもの、天使の様な翼2対が生えている。


お陰様でぼんやりとした頭から眠気が飛んでゆく。そうだった、僕らは異世界に飛ばされたんだ!

体を起こしながら周囲を見渡して今の状況を確認する。どうやら、ここは宮殿のようだ。大理石の床やとても大きな柱に豪華な装飾と、相当大きな宮殿なのかもしれない。

両隣には小岩井君と伊勢君が僕と同じように体を起こして周囲をみている。さらにその周囲には僕達と目の前の女性を取り囲む様にたっている。

とりあえず、目の前の女性に話しかけてみよう。



「お陰さまで目が覚めました。ところで、ここは何処なんですか?一見、宮殿の様に見えますけど。」


「宮殿ではなく、神殿ですね。名前をシュリーネ神殿といいます。俄には信じられないかもしれないですが、この神殿がある場所は神界なのです。」


「神界ですか?!僕達はいせ「僕達はさっきまで学校にいたはずですが……?それがなんで神界なんかに?」…………」



僕の話してる最中に伊勢君が僕の言葉を遮ってきた。思わず伊勢君の方を見ると、少し怒りながら僕にひそひそ声で話しかけてくる。



(水華!もうちょっと考えて喋るんだ。彼女は此所を神界と言ったんだ。つまり、彼女が神である可能性が高い。僕らを拉致した張本人かもしれないんだよ。)



そうだった。神界と言われたから、てっきり転移されなかったのかと思ったけど、よく考えると異世界の神界である可能性があるのか。

そう思っていると、今度は小岩井君が女性に尋ねる。



「おい、俺の名前は小岩井千歳という。お前の名前は?」


「貴様!イナビス様に向かってなんと言う口のきき方!身分をわきまえい!」



外野の内の一人が小岩井君に向かって吠えるが、イナビスに止められる。



「下がりなさい、私は別に構いません。自己紹介の前にバレてしまいましたね。私はイナビス、愛を司る女神です。そちらのお二人は?」



やっぱり、目の前の女性は女神だったみたいだ。となると、この人が僕達を人質目的で誘拐した可能性が高い。



「女神様だったのですね。通りでなんとお美しい方かと思いましたよ。僕の名前は伊勢修哉と申します。僕の連れが失礼な口を聞いて申し訳ありません。」



伊勢君が方膝を着きながら、女神に向かって歯の浮くような台詞を恥ずかしげもなく言う。



「あら、お上手ね。口調の事は気にしなくてもいいのよ?それで、そちらのお嬢さんは?」


「僕は、津村水華です。えーと……女ではなく、男です…。」



やっぱり、この格好をしているからなのか間違われる。神様なら、見破ってくれてもいいのに。なんで気付かないかなー。



「あら、ごめんなさい。でも、そんなに可愛いのにもったいないわね。」


「彼はその事を気にしているのであんまり言わないであげてください。ところで、何故僕達は神界なんかに?」


「実は今、私達の管理する世界が滅亡の危機に瀕しているのです。かつて私達の世界を滅ぼす寸前まで追い込んだ邪神。なんとか封印に成功し、今まで平穏を保っていたのですが、その封印が解けそうなのです。

願わくば、その邪神を再び封印して来てくれないですか?」



そういいつつ頭を下げる女神。それに対し外野がそれを止めようとしている。



「イナビス様が頭を下げる必要等ありません。」

「そうですぞ。こんな下等生物なんかに。イナビス様は堂々としておればよいのです。」

「それに、こいつらには命令さえしておけばよいのです。頼まずともやらない筈がないですよ。」


「黙りなさい。私達は頼んでいる立場なのですよ。それを、やれ下等生物だ、やれただの猿だ等、恥を知りなさい!」


「なんと……。確かにその通りでございます。」

「やはり、イナビス様は慈悲深いお方。」



「盛り上がってる所わるいんだが、俺はそんな事はしたくない。早く帰してくれ。それに、例えやる気があったとしても、そんな力など持っていない。」


「いえ、力はもう持っています。あなたの世界に無かったような能力をあなた方に授けました。」


「ほう?なら、例えばこんなこともできるのか?{鑑て……っ!!!



小岩井君が{鑑定}を使おうとした瞬間、大きな旋風が僕の横を通り過ぎていく。気が付くと女神が小岩井君の口を手で持って持ち上げていた。軽く5mはあったはずの距離を一瞬で縮め、しかもそれを僕達誰一人として認識すら出来なかった。僕は良いとしても他の二人が全く反応出来ないなんて……。


女神は先程のような優しい顔ではなく、怒りに満ちた恐ろしい顔をしている。その女神が言葉を発した。



「私が頭を下げてまで頼み込んでいるのに、断るどころか{鑑定}まで使ってくるなんて!この猿がっ!

そっちの貴方達も私を疑った目でずっと見ていたわね。もしかして向こうの神から何か聞いているのかしら?そもそもなんで自分の持っているスキルに{鑑定}があるとわかるのかしら?

まあ、いいわ。どちらにしろ、私をバカにしたことには変わりはない。あなた達は死になさい。」



ヤバい……。そう思うけど、どうすることも出来ない。女神の威圧で体が動かないのだ。



「い}、嫌だ、やめろっ、死にたくねぇ。放せ!」


「ふふっ、いい顔してるわ。でもダメ、許さない。それじゃあ、さようなr「お待ち下さい、イナビス様」……何かしらヤップス、今いい所なの。邪魔しないで。」



外野の一人が女神に待ったを掛ける。



「しかし、今ここで殺してしまっては、勿体なくございます。もっと永遠の苦しみを味わわせるべきかと。

それに、こやつらの異世界との問題が……。」


「……それもそうね。なら、永久隷属の洗脳魔法を使って奴隷状態にしたあと、下界に落とす事にしようかしら。」


「 ! それは名案ですね。」


「ふふっ、そうよね。そうと決まれば早速やってしまおうかしら。」



女神は僕らに向き直るとデイティーの時と同じように手を翳してくる。

すると、僕の力は抜けて行き、全く力が出ない。

他の二人も同じ状況のようだ。


「あら、情けないのね。ふふふ。この程度で動く事すら出来なくなってしまうなんて。それじゃあ地獄の旅にいってらっしゃい。」



それと同時に僕達にあの光がふりかかり、今日3度目となる意識の暗転を感じた。

何も事件が起こらず、下界に降りる予定だったのが、気がつけば女神がプッツンになってたwww


次の投稿はもう一回木曜日宣言で。

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