第二話 ようこそ神界へ
2日で書けたぜ!
「おい、水華。起きろ」
誰かが、僕を揺すりながら、そう声を掛けてくる。
誰かは知らないが、もう少し寝かせて欲しい。
「うーん…あと5分寝かせて…」
「いや、寝惚けてんじゃねぇよ、起きろ!」
今度は頭にチョップをかましてくる。痛い。
痛さに負けてうっすらと目を開けると、目の前に大きな顔が!
「うわっ、なn…って小岩井君。ビックリさせないでよ。」
「しょーがねえだろ、周りを見ろよ。」
言われた通りに周りを見渡すと、再び驚きが僕を襲った。見渡す限り一面に真っ白な世界が広がっていたのだ。余りに色の違いがないため、空?と地面の境界線すら解らない。
「ここは何処?というか、何で僕達はこんな所に居るの?」
「此所が何処だかは解らんが、恐らくあの光が原因だろう。」
その言葉で直前の光の幾何学模様を思い出す。あのとき、二人に突き飛ばされたにも関わらず、光からは逃れられなかった。二人といえば、伊勢君の姿が見当たらない。
「伊勢君は何処?大丈夫なの?」
「それが、俺にも解らん。目を覚ましたらここにいて、周りにいたのはお前だけだった。」
「そんなっ、まさか一人だけどこか別の場所に?もしかしたら死んでるんじゃ……」
「落ち着け、水華。大丈夫だ。あいつの事だからそう簡単には死なんだろう。それより、今はこっから出る方法を探ることの方が重要だ。」
「そ、そうだね。とりあえず、あっちの方に歩いてみない?」
「そうだな。何か見つかるかも知れん。なんなら、修哉の奴も居るかも知れんしな。一応何処から歩き始めたか分かるよう、俺の服を目印にでもしとこう。」
そう言って、小岩井君は上着を脱いで地面に置いた。
と、そのタイミングで後ろから目映い光が!何かと思い後ろを振り返るが、眩しすぎて何も見えない。だけど、この光は僕らをここにつれてきたものと同じもののように思える。
徐々に光が引いていくにつれ、光の中に何かあるのが見えてくる。人型のようだ。
完全に光が無くなって、光の中にいた人が地面に落ちる。確認するまでもない、伊勢君だ。
「「伊勢君(修哉)!?大丈夫か?」」
同時に叫んだ僕達だったが、反応が返ってこない。
心配になって、急いで近づいてみる。
「…すぅ……」
どうやら、気を失っている、むしろ寝ている?、だけのようだ。良かった。
小岩井君が伊勢君を起こそうと声をかける。
「おい、修哉。起きろ。」
「うーん?後5分寝かせてくれ……。」
「フフッ」
伊勢君が無事である事がわかった安心からか、全く僕と同じ反応に、思わず吹き出してしまった。小岩井君も笑いを堪えている。
笑いを堪えながらも、小岩井君は手をチョップの形にして、頭にガンガンと打ち付ける。僕の時とは違って手加減がされていない。
「…っ、いたっ、痛い痛い。って、うおっ!……なんだ千歳かよ。お前でかいんだからビックリさせんなよ。」
更に僕と同じ反応をしたせいで、我慢できなくて僕ら二人は笑い出した。
「「「アハハハハッ」」」
しばらく笑っていたが、何か違和感をかんじた。
…なんだろう?声の人数が一人多い気がする。笑っているのは、僕と小岩井君だけ。伊勢君は笑っていない。むしろ笑われて少し不機嫌そう。
それなのに三人分の声がする?
「みんな無事に意識はあるみたいだね?」
聞き覚えのない子供の声が聞こえてくる。どこから聞こえてくるのかわからないけど、あたりを見回しても僕たち以外に人影は見当たらない。
「あはは~。ここだよ、ここ~。」
何が面白いのか、とても楽しそうな声だ。二人も周りを探しているがどこにいるか解らない様子だ。
「ばあっ!!!…どう?驚いた~?」
急に目の前から声がして、驚きつつもそちらの方に意識を向ける。そこには、5歳位の男の子がいたずらが成功したかのように喜んでいる。その男の子に対して伊勢君が声をかけた。
「わあっ、ビックリしたよ。ところで君は誰なんだい?」
「僕はこの神界の主だよ~。お兄ちゃん達の世界では神様?って呼ばれてるよ。
お兄ちゃん達は、伊勢修哉、小岩井千歳、津村水華で合ってるよね?」
目の前の子供は神様を名乗っている。本当かどうかはしらないけど、突然現れたこと、僕達の名前を言い当てたこと、そして恐らく彼が僕達を此処に連れてきたことを考えると、本当に神様のように思える。
とりあえず、本当に神様が此処に連れてきたのか聞いてみよう。
「はい、合ってます。ところで、僕達を此処に呼んだのは神様なの?」
「そうだよ。お兄ちゃん達をここに呼んだのは僕だよ~。」
それに対し小岩井君が噛みつく。伊勢君も同じような表情だ。
「なら、さっさと帰してくれねぇか?こっちは忙しいんだ、色々やることもあるしな。」
「ごめんなさい。お兄ちゃん達を元の世界に戻す事はできないんだ~。お兄ちゃん達は異世界に行くからね。」
「勝手に呼んどいて、帰す事は出来ない、異世界に行け。拉致監禁以外の何ものでもないよね?君がいくら神様であっても、流石に許される事じゃない。」
「確かにね~。僕もそう思う。でも僕にはどうすることも出来ないよ。」
「どういう事?神様が僕達をここに連れてきたんじゃないの?」
「お兄ちゃん達には、異世界から召喚魔法がかけられたんだ。だから、今は僕がその魔法を邪魔してるけど~、そう長くは持たないよ。」
そこまで言うと神様はにこりと笑って話を続ける。
「ごめんね~?でも、異世界に行っても君達が死なない様に、出来るだけの事はするからさ。それで許してくれないかな~?」
「お前のせいじゃないなら仕方ねぇ。許すぜ。秀哉もそれでいいよな?」
「まあ、ごたごた言っても仕方ないからね。一応は許すよ。それで、何をしてくれるんだい?」
「そうだね~。何が欲しい?」
「何が欲しいか決める前に、ある程度の情報がいるよ。異世界がどういうところなのか、何故こんな事になったのか、元の世界はどうなるのか等々ね。
今度は重要な事も包み隠さずに、ね。」
「あれ~、気づいていたの?バレないとおもったんだけどな~。」
「ついでにいうなら、その子供の様な口調もね。」
「すごいね。…しょうがない。本当は神界の事を詳しく教えるのはダメなんだけど、謝罪の意味も込めて、そこら辺の話から教えてあげるよ~………………
そうして神様は話を始めた。
全然話進まないですね。
自分でもビックリだよ。
次回は日曜日にでも投稿出来ればいいかなと思ってます。