特別な感情の正体
ワイワイガヤガヤ……。
「あっ、そろそろ花火の時間だ♪」
「本当だ! 早くお母さんたちの所に行かなくちゃ!」
「うん、そうだね♪」
「「「〜♪」」」
ドンッ。
「わっ!?」
「おっと!」
バサッ……。
「ミカちゃん、大丈夫?」
「うん、何とか。ユウちゃん、ありがとう♪」
花火を見に行くためベンチから立ち上がった私はすれ違いざまに人とぶつかり危うくコケそうになるも、ユウちゃんが私を支えて助けてくれたおかげで無事コケずに済んだの♪
ユウちゃんが私のこと支えてくれた……♪ 今のとっても格好良かったかも♪
「どういたしまして。ミカちゃんがケガしなくて良かった。しかし――」
ワイワイガヤガヤ……。
「かなりの人混みだね」
「うぅ〜……、これじゃとても歩きにくいよ〜……」
辺りを見回すと、花火の会場に向かおうとする人の波が押し寄せていたの。
といっても、みんな花火を見たいからこればかりは仕方ないよね……。でもみんな花火を楽しみにしてるのはそれはそれでとっても嬉しいかも♪ 何たって花火は夏祭り最大のイベントだからね♪ うんうん♪
「とりあえずはぐれないようにしなくちゃね!」
「そうだね」
「でもどうすればいいんだろう……?」
「う~ん……、そうだ! ミカちゃん!」
「ん?」
ガシッ!
「ふえっ!? どどどどうしたのユウちゃん!? いきなり手を繋いだりなんかして!」
ユウちゃんが私の手を繋いでくれた……! あまりにも突然の出来事すぎて、頭がオーバーヒートして状況を上手く飲み込めないんだけど……! それに心臓もバクバクしちゃってるし〜……! あわわ〜……プスプス……。
「こうすれば、はぐれる心配はないと思ってね」
「あっ……、そっか……」
ユウちゃんの説明を聞いてとても納得です♪ でもだからって、ユウちゃんさっきのはちょっといくらなんでも不意打ちすぎるよ〜……。そういうのは前もって言ってよね! プクゥ〜! こっちにも心の準備があるんだから……。とはいえちょっぴり嬉しいかも……♪
「それじゃ、早くお母さんたちの所へ行こう! でないと花火に遅れちゃうからね!」
「うん♪ ユウちゃんの言う通りだね♪ 急いで行かなくちゃ♪」
そして私とユウちゃんは、ママたちが待つ約束の集合場所である花火会場へダッシュで向かったの♪
「「……」」
タッ、タッ!
事情が事情とはいえ、私今ユウちゃんと手を繋いでいるんだよね……♡。うぅ〜……、改めて分かると何だかすっごく恥ずかしくなってきた……! それに顔も赤くなっちゃってるし〜……! ユウちゃんにこんな顔見せらんないよ〜……。だけどさっきも言ったように嬉しいのは嬉しいからあんまり悪い気はしないんだけどね……♪ それに心も凄くドキドキしちゃってるし……♡。ユウちゃんに対してまた特別な感情が芽生えちゃった♪ 正直今とっても幸せな気持ち♪ フフッ♪
「「……」」
タッ、タッ!
それにしても、私がユウちゃんに抱くこの特別な感情って本当に何なんだろう……? う~ん……。あっ、そういえば!
以前に観たアニメや漫画で確か似たようなシーンがあったはず……! もしかしたら今の私、その時のキャラと全く同じ感情をしているかも……! 今すぐ全力であのシーンを思い出さなくちゃ☆! う~ん……、うぅ〜ん……、う~ん……、うぅ~ん……、ピコンッ☆! 完全に一緒だった……! てことはこの気持ちって、もしかしなくても絶対そうだよね☆! キュンッ♪
あの時はそのキャラがどうしてこんな感情になるのか、観てても全然理解出来なかったけど今なら分かる♪ そっか♪ 私ユウちゃんのこと……♪
「フフッ♪」
「どうしたのミカちゃん? 何だかすっごく嬉しそうだけど」
「へっ!? あ〜……、エヘヘ〜♪ 花火が楽しみでつい♪ ニヒッ♪」
「なるほど、そういうことね。確かにとっても楽しみだよね」
ホッ……。とっさに嘘付いちゃった♪ テヘッ♪ この気持ち、今はまだユウちゃんに秘密にしておきたいとふと思ったんだよね♪
私がユウちゃんに対して抱いている特別な感情……、それは凄くキラキラとしたとても素敵なモノだったの♪ この気持ちが分かってとっても嬉しい♪ ニヒッ♪




