アイドルオタクがアイドルオタクを辞めるまで 一ぬいぐるみ
ぬいぐるみ
別にそんなに小さな子供でもないので好きでも嫌いでもない。
今はたくさんのぬいぐるみに囲まれている。
アイドル文化というか、オタク文化の一つに推しぬいを持ち歩くという文化がある。
アイドルでは公式で出すか出さないかは、まぁ知らない。
私にとってアイドルとは推しであり、
推しの事務所がすることがスタンダードなのだから。
推しのぬいぐるみが出た時、決して安いものではなかったが、
■持ち歩く用
■部屋に飾る用
■保存用
の3体を買った。
同じものだ、好きな人以外が見れば。
持ち歩き用にぬいぐるみバッグは自作した。
理想のバッグが頭にあり、既製品では対応できなかったからだ。
公式で買ったシール(高い、1枚500円、ランダム、ひどいよね)を
ぬいぐるみバッグの透明な窓に貼ってある。
ライブに行くときはいつも持っていったものだ。
今は2体リビングに飾ってあり、1体が保管されている。
推しは卒業したし、芸能活動もしていない。
一般人の推しに求めるのは、
健康と幸せだけ。
お金も払っていないのに、何も求めることはできないのだ。
売ってないものは、買えないだろう。
でも、綺麗な建前だ。
自作のぬいぐるみバッグを持って、生きているうちにもう一度ライブに行きたい。
推しのライブのチケットが欲しい。
ライブをして欲しい。
シールを売って欲しい。
ぬいぐるみを売って欲しい。
私はまだ何も諦めきれていなかった。
まだぬいぐるみは片付けられそうにない。
ずっと飾っていたい。
いつか3体のぬいぐるみが押し入れに入る日がくるのだろうか。