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新世紀宇宙戦争  作者: 007
第4章 暴露
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団結の光、帝国の誇り

同時刻、神聖旭日連邦帝国首都地球、連邦議会大議場。重厚な石柱に囲まれた議場は、議員たちのざわめきで満たされている。ホログラフスクリーンには、ナタアワタ共和国のエネルギー施設爆破による30万人の犠牲、銀河連邦調査団のブレクティア同盟2名の死亡、偽装データチップの爆発、ナタアワタ共和国の通信封鎖、銀河連邦元老院の決議撤回、そしてナタアワタ共和国のエクレール大統領とガフラヤサタ連邦のゲルマヴァルド統合政府議長の非難会見が映し出される。銀河の世論は神聖旭日連邦帝国への非難に傾き、国内では反アリス派が『総理の失態』を叫び、辞任を求める声が高まる。

ゼンメホ帝国の女帝アナスタシアとケタサカ王国の女王エルシアの支持が唯一の支えだ。ノクティア・オルドがブライス補佐官のクローン証拠を掴み、エイン外務大臣が銀河連邦元老院でナタアワタ共和国の闇を訴えた今、アリス総理は連邦議会で反アリス派を抑え、神聖旭日連邦帝国の団結を呼びかける。アリス総理は緋色の正装で壇上に立ち、黒髪を揺らし、穏やかな瞳に決意を宿す。議場の騒めきが静まる中、彼女の声が響く。「神聖旭日連邦帝国の議員の皆様、聞いてください。ナタアワタ共和国の通信封鎖、30万人の犠牲、銀河連邦元老院の非難…私たちは孤立しています。でも、これは私たちの正義を試す試練なのです。」反アリス派の議員、クロエ・ヴィスタが立ち上がり、声を荒げる。「アリス総理、あなたの失態が神聖旭日連邦帝国の名誉を汚したんです!30万人の血、ブレクティアの2名の死、データチップの爆発、どう責任を取るんですか?」議場がざわめく。

アリス総理が冷静に答える。「クロエ議員、あなたの怒り、わかるわ。30万人の犠牲、私の心も痛む。でも、ナタアワタ共和国が仕掛けた濡れ衣よ。ノクティア・オルドが掴んだ証拠、ブライス補佐官がクローンである事実、これが真実の第一歩なの。」別の反アリス派議員が叫ぶ。「クローン?そんな荒唐無稽な話、信じられるわけないでしょう!あなたは辞任すべきです!」アリスがスクリーンを操作し、ブライスのクローン証拠――ガフラヤサタ連邦の生物工学技術、ナタアワタ共和国の秘密施設の記録――を映す。「見て、議員の皆様。ブライス補佐官の通信信号、DNA、行動パターン、全部が人間じゃない。ガフラヤサタ連邦が、ナタアワタ共和国の中枢を操ってるのよ。」クロエが目を細める。「証拠?また偽装データじゃないんですか?データチップの爆発で、担当官が死にました。どう説明するんです?」アリスが静かに言う。「その爆発こそ、ナタアワタ共和国の策略よ。彼らは私たちの正義を潰そうとしてる。でも、ノクティア・オルドが命懸けで掴んだこの証拠、偽装じゃない。エイン外務大臣が銀河連邦元老院で戦ってる今、私たちも団結しないと。」議場が静まる。

穏健派の議員が言う。「アリス総理、ブライスがクローンなら、ナタアワタ共和国のエクレール大統領も何か隠してるんじゃないですか?彼女の会見、どこか不自然でした。」アリス総理が頷く。「そう、エクレールの微笑み、変よね。ブライスと繋がってる気がする。で、ノクティア・オルドに、エクレールの行動も追うよう指示したわ。私たちの正義を天の川銀河に証明するのよ。」クロエが声を低くする。「でも、アリス総理、銀河の世論は私たちを非難してる。ブレクティア同盟の怒り、国内の私達を筆頭とする反アリス派の声、どう抑えるんです?」アリス総理が微笑む。「クロエ議員、反アリス派の声、聞こえてるわ。でも、ゼンメホ帝国のアナスタシア、ケタサカ王国のエルシアが私たちを信じてる。彼女たちの支持、忘れないで。それに、エインが銀河連邦元老院で戦ってる。団結すれば、世論をひっくり返せるよ。」穏健派議員が言う。

「アナスタシア女帝とエルシア女王の支持、心強いです。でも、シュヴァルツ・シュトラークの100万人警告、怖いですね。次の惨劇を防げるんですか?」アリスが目を細める。「うん、怖いわ。30万人の犠牲、忘れられない。でも、ブライスのクローン証拠は、ナタアワタ共和国とガフラヤサタ連邦の闇を暴く第一歩よ。ノクティア・オルドがエクレールの秘密を追ってる。真実を掴むまで、戦うわ。」クロエがため息をつく。「アリス総理、あなたの覚悟は、わかりました。でも、失敗したら、神聖旭日連邦帝国は終わりなのよ。どうやって世論を動かすんです?」アリス総理がスクリーンに目を戻す。

「エインが銀河連邦元老院でブライスの証拠を広めてる。で、私たちはこの議会で団結を示すの。反アリス派も、穏健派も、みんなで神聖旭日連邦帝国の誇りを守るよ。」議場が静まり、拍手が起こる。クロエが座り、言う。「…信じてみるわ、アリス総理。でも、結果を出して。30万人の無念、背負ってるんだから。」アリス総理が微笑む。「クロエ議員、ありがとう。で、みんなの力を借りて、真実を暴くよ。神聖旭日連邦帝国の正義、天の川銀河に響かせるわ。」議場が一瞬の団結に包まれる。アリス総理は壇を降り、エインの通信を思い浮かべる。「エイン、貴女が元老院で戦ってる。ヴァレリアがナタアワタ共和国で戦ってる。私も、ここで負けないよ。」ナタアワタ共和国の闇は深い。

エクレールの洗脳、ブライスのクローン、シュヴァルツ・シュトラークの刃が、正義を試す。神聖旭日連邦帝国はガフラヤサタ連邦の資金ルートを追うが、真の計画に気づかず、銀河の世論に追い詰められる。だが、アリスとエインの絆、ヴァレリアの覚悟、アナスタシアとエルシアの支持は、試練に立ち向かう光となる。天の川銀河は、戦乱の渦へ突き進む。その中心で、神聖旭日連邦帝国は真実を掴む一歩を踏み出す。

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