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新世紀宇宙戦争  作者: 007
第4章 暴露
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正義の声、銀河に響け

帝国歴1500年4月11日、ナタアワタ共和国首都星系、銀河連邦元老院議場。円形の議席に無数の星系代表が集い、緊張の空気が張り詰める。ホログラフスクリーンには、ナタアワタ共和国のエネルギー施設爆破による30万人の犠牲、調査団のブレクティア同盟2名の死亡、神聖旭日連邦帝国の偽装データチップ爆発の映像が繰り返し流れる。ナタアワタ共和国のエクレール大統領とガフラヤサタ連邦のゲルマヴァルド統合政府議長の会見が、天の川銀河の世論を神聖旭日連邦帝国非難に傾け、銀河連邦元老院は調査団再派遣とガフラヤサタ連邦制裁の決議を撤回した。

神聖旭日連邦帝国国内では反アリス派が議会で勢力を増し、ナタアワタ共和国の通信封鎖で調査団が孤立、ノクティア・オルドの証拠入手も失敗に終わる。ゼンメホ帝国の女帝アナスタシアとケタサカ王国の女王エルシアの支持だけが希望の光だ。神聖旭日連邦帝国の外務大臣エインは、アリス総理の正義を証明し、時間稼ぎのために、銀河連邦元老院の壇上に立つ。エイン外務大臣は銀髪を揺らし、碧眼に穏やかな決意を宿す。白の正装が議場の光を反射し、彼女の声が響く。「銀河連邦元老院の皆様、ナタアワタ共和国の通信封鎖は、真実を隠す策略よ。神聖旭日連邦帝国は、30万人の犠牲に心を痛めてるわ。だけど、その責任を押し付けるのは、間違ってる!」ブレクティア同盟の大使が立ち上がり、叫ぶ。「神聖旭日連邦帝国の調査が、30万人の死と我々の代表2名の命を奪ったわ!貴女の言い訳、信じられないわよ!」議場がざわめく。エリュシオン連合の使節が言う。「証拠がないわ。神聖旭日連邦帝国のデータチップは爆発し、担当官が死んだ。どう説明するの?」エイン外務大臣が冷静に答える。

「その爆発、偽装よ。ナタアワタ共和国が仕掛けた罠だわ。私たちの調査団は、ガフラヤサタ連邦の資金ルートを追ってる。ナタアワタ共和国が中立を装いながら、裏で資金を流してる証拠よ!」ナタアワタ共和国のエクレール大統領が、黒のドレスで壇上に立つ。妖艶な微笑みだが、声に不自然な硬さが滲む。「エイン外務大臣、貴女の非難は根拠がないわね。ナタアワタ共和国は被害者よ。神聖旭日連邦帝国の調査が、30万人の命を奪ったわ。」エイン外務大臣が目を細める。「エクレール大統領、貴女の微笑み、どこか変よ。ナタアワタ共和国の通信封鎖は、なぜなの?真実を隠してるからでしょ?」議場が静まり返る。

ゼンメホ帝国の使節が言う。「神聖旭日連邦帝国の正義を信じるわ。ナタアワタ共和国の資金ルート、これは調査すべきよ。」ケタサカ王国の大使も頷く。「エルシア女王は、神聖旭日連邦帝国と共に立つわ。真実を明らかにして!」だが、ブレクティア大使が声を上げる。「2名の仲間が死に、30万人が犠牲よ!神聖旭日連邦帝国の言い訳、聞く耳持たないわ!」他の加盟国の代表が同調し、議場が非難の声に包まれる。

エイン外務大臣が深呼吸し、言う。「天の川銀河の皆様、聞いて。神聖旭日連邦帝国は、正義のために戦ってるわ。ナタアワタ共和国のブライス補佐官、彼女の行動、変だと思わない?人間っぽいけど、どこか…心がないみたいよ。」エクレールの微笑みが一瞬硬くなる。「ブライス?私の補佐官を疑うなんて、失礼だわね。ナタアワタ共和国に隠すものはないわ。」エイン外務大臣が続ける。「なら、通信封鎖を解いて。調査団を自由にさせてよ。ブライス補佐官の通信記録、公開できるわよね?」エクレールが笑う。「焦らないで、エイン外務大臣。全て順番に公開するわ。ナタアワタ共和国の潔白、証明するから。」だが、エイン外務大臣の目はエクレールの不自然な硬さと、壇下で静かに立つブライスの空白の視線を捉える。ブライスは人間そっくりに微笑むが、会話の間に微妙な間が生じる。「エイン外務大臣、ご質問があれば、どうぞ。」

エイン外務大臣が静かに言う。「ブライス補佐官、あなたの行動は妙よ。神聖旭日連邦帝国の解析で、異常なパターンが出てるわ。説明して?」ブライスが微笑む。「誤解よ。私は何も異常は無い。」エインが目を細める。「なら、なぜこんな完璧すぎるの?人間じゃないみたいよ。」議場がざわめく。エクレールが割って入る。「エイン外務大臣、根拠のない非難は止めて。ナタアワタ共和国は、貴女の陰謀に屈しないわよ。」エイン外務大臣が微笑む。

「陰謀?真実よ。神聖旭日連邦帝国は、ナタアワタ共和国とガフラヤサタ連邦の資金ルートを暴くわ。貴女たちの仮面、剥がすから。」ブレクティア大使が叫ぶ。「言葉だけじゃ信じないわ!神聖旭日連邦帝国の責任、逃れられないわよ!」エイン外務大臣が声を張る。「ブレクティアの痛み、わかるわ。けど、真実を隠すのはナタアワタ共和国よ。私達は、ブライスの秘密を追ってる。真実は必ず明らかになるわ!」アナスタシアの使節が言う。「ゼンメホ帝国は、神聖旭日連邦帝国を信じるわ。真実を暴いて!」エルシアの使節も続ける。「ケタサカ王国も共に立つわ。正義は、貴女たちの手で!」だが、議場の空気は冷たい。

ブレクティアと他の加盟国が非難を強め、エイン外務大臣の声は埋もれそうになる。彼女が静かに言う。「アリス…貴女の正義、守るわ。天の川銀河に、響かせるよ。」エイン外務大臣は壇を降り、議場のネオンを見つめる。心にアリス総理の笑顔が浮かぶ。「アリス、貴女が信じてくれるから、私、戦えるわ。ヴァレリア、ブライスの秘密、頼んだよ。」ナタアワタ共和国の闇は深い。エクレールの洗脳、ブライスのクローン、シュヴァルツ・シュトラークの刃が、正義を試す。神聖旭日連邦帝国は資金ルートを追うが、ガフラヤサタ連邦の真の計画に気づかず、銀河の世論に追い詰められる。だが、エインの声、アリスとヴァレリアの絆、アナスタシアとエルシアの支持は、試練に立ち向かう光となる。天の川銀河は、戦乱の渦へ突き進む。その中心で、神聖旭日連邦帝国は真実を掴む一歩を踏み出す。

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