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新世紀宇宙戦争  作者: 007
第1章 ジレンマ
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銀河連邦

ナタアワタ共和国の首都星系に、銀河連邦本部は存在していた。



『500年前に創設された天の川銀河唯一の多国籍機関だった。創設が決まった時に問題となったのは、銀河連邦本部の所在地であった。何せ天の川銀河全ての星間国家が加盟する多国籍機関であり、その所在地が自国領域内にあればそれは国家の威信を高められるからだ。その為に招致合戦は過熱し過激になっていった。

それはあまりにも不毛なものになった為に、一部の星間国家は銀河連邦加盟を撤回すると言い出す事態になった。だがそうなれば銀河連邦の創設趣旨に反する事になり、何とかするべきだと各星間国家は自省した。そこで白羽の矢が立ったのが天の川銀河3位の経済力を有するナタアワタ共和国であった。経済力も然ることながら軍事力もそれに相応しい規模を誇っていたが、最大の利点は天の川銀河で唯一[永世中立国]であったからである。これにより汎ゆる星間国家の利権や威信に関係無く、多国籍機関として意義ある所在地だと各国は判断した。こうして銀河連邦加盟を撤回すると言った星間国家も再び賛同し、帝国歴1000年1月1日に銀河連邦本部はナタアワタ共和国に建造されたのである。』

広瀬クレア著

『新世紀宇宙戦争』より一部抜粋




首都星系の宇宙空間に建造された大規模建造物である銀河連邦本部は総会を担う元老院本会議場と、参加国数に応じた会議室、銀河連邦大使を含めた代表団の各種控室、それぞれから構成されていた。その大使控室で神聖旭日連邦帝国銀河連邦大使は、本国の外務大臣から連絡を受けた。内容は『積極的に動き銀河連邦での議題に賛同して、ケタサカ王国への連帯を示すよう』との事だった。それは時間稼ぎであるのは確実だが、神聖旭日連邦帝国が戦争が終わったばかりであり国民感情として、短期間での戦争に嫌悪感を抱くのが分かりきっていたからだ。

しかも国民感情が戦争に嫌悪感を抱かなくても、ケタサカ王国はただ国交と経済交流があるだけである。だがだからといって放置すればガフラヤサタ連邦がケタサカ王国を占領し、天の川銀河最大の経済大国になってしまう。戦争回避と国家戦略のジレンマ、外交か戦争かという重大な決断を神聖旭日連邦帝国は迫られ、アリス総理は和戦両面で挑む事にしたのである。その対応に一役買う事になった大使はまずは神聖旭日連邦帝国唯一の同盟国である、ゼンメホ帝国大使と協議する事を決めたのである。

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