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新世紀宇宙戦争  作者: 007
第1章 ジレンマ
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異変

帝国歴1500年1月24日。神聖旭日連邦帝国首都星系太陽系首都惑星地球首相官邸の大円卓会議室では、スカーレットアリス総理が最高政策評議会を緊急招集していた。今や神聖旭日連邦帝国は太陽系を中心に14000光年の距離まで領域を拡大しており、経済力・軍事力でも銀河系有数の規模を誇っていた。ゼンメホ帝国を同盟国にし銀河系中心の大質量ブラックホールに位置するエターナルナイトとの友好関係を維持していたが、それ以外の銀河系の星間国家とは外交関係を維持しているのみだった。現在の領域に拡大するまでに52カ国もの星間国家と戦争を行いその都度勝利を収め、今や神聖旭日連邦帝国は人類のみならず470もの種族を有する超多民族国家となっていた。

そんな中でも神聖旭日連邦帝国が唯一仮想敵国にしていたのが、『ガフラヤサタ連邦』だった。銀河系の神聖旭日連邦帝国の対極に位置し当初は全容が掴めなかったが、エターナルナイトの協力によりその全容が明らかになった。

技術的・経済的には神聖旭日連邦帝国と同程度であったが、軍事力への投資は神聖旭日連邦帝国以上であり2万光年の距離に及ぶ星系を支配していた。その為に神聖旭日連邦帝国はバランス良く国力を発展させていたが、ガフラヤサタ連邦を仮想敵国に指定してから軍事力増強を開始した。その結果として神聖旭日連邦帝国宇宙軍連合艦隊・遠征隊は過去最大の軍事力を有する事になったのである。だが動き出したのはガフラヤサタ連邦の方であったのだ。


国防大臣が説明を始めたが、ガフラヤサタ連邦が近隣の『ケタサカ王国』への侵攻を開始したとの事だった。ケタサカ王国は神聖旭日連邦帝国が国交を樹立する星間国家として、極端なまでに平和を愛する国であった。かといって軍事力を保有していないかというと、そうでは無くある程度の軍事力は保有していた。しかし国家元首たる女王の方針により、軍はどちらかと言えば警察に近い役割りを重視されていたのである。その代わりと言うべきか経済力は天の川銀河でも上位に位置する規模を誇り、ガフラヤサタ連邦がケタサカ王国を占領する事になれば天の川銀河で最大の経済大国になってしまうのである。

一通り説明を終えた国防大臣は席に着いた。そして閣僚達はスカーレットアリス総理に視線を向けたのであった。神聖旭日連邦帝国アリス総理は200年振りに就任した人類の女性であった。エターナルナイトによる技術支援から1500年で、神聖旭日連邦帝国は52カ国470種族を併合していた。植民地では無く52カ国の星間国家は神聖旭日連邦帝国の『地方自治体・属州』として併合され、全ての義務と権利は人類と同等に保障していた。その為に神聖旭日連邦帝国連邦議会議員は増員に次ぐ増員を重ね、現在では27万3000人にまで拡大していた。国家元首は大日本帝国州の皇室が務めそれは不変であったが、内閣総理大臣は種族に差別される事無く選出されていた。

それにより暫くは併合した種族から内閣総理大臣が選出され、昨年に前総理が辞任した事により200年振りに人類から選出されたのがアリス総理だったのである。わずか85歳の若さで神聖旭日連邦帝国内閣総理大臣に就任した、人類の女性だった。星間医療の進歩によって人類は250年が一般的な寿命とされているので、神聖旭日連邦帝国の種族では若い部類に入る。そして事態が発生した帝国歴1500年では、86歳になるがかつての人類寿命で考えると、30歳前後になる。アリス総理はその若さで神聖旭日連邦帝国総理となった、若き実力者だったのである。

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