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新世紀宇宙戦争  作者: 007
第0章 前史
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技術支援

衝撃の事実を打ち明けられた人類側は、エターナルナイトに何故今になって接触する事にしたのか尋ねた。エターナルナイトは人類が地球を統一し、本格的に太陽系進出を開始した事が最大理由だと答えた。その為に火星にモノリスを転移させ、それを起動させると連絡が届けられる仕掛けだったのである。いきなり地球に飛来しても良かったが、サプライズとしてこのような演出をしたと、また笑顔でエターナルナイトは語った。人類以外の知的生命体である宇宙人が、ここまでユーモアセンスがあると思っていなかった人類側は驚くばかりだった。

そしてエターナルナイトは神聖旭日連邦帝国に対して今後の『宇宙文明国』としての基礎となる技術支援を行うと表明した。それは人類側としては非常に有り難い申し出だった。しかし全員に共通の疑問が浮かんだ。『なぜ?』それに尽きた。顔を見合わせる人類側を代表して、神聖旭日連邦帝国内閣総理大臣がエターナルナイトに何故技術支援をしてくれるのか尋ねた。それにエターナルナイトは笑顔を浮かべながら、それが銀河系の管理者としての役目だと説明した。太陽系を自然保護区に指定し保護してきたのは所謂『前宇宙文明国』であったからである。それが地球統一を成し遂げ太陽系全域進出を開始する宇宙文明国になったら、エターナルナイトは太陽系の自然保護区を解除する事になっていると語った。それは人類側には驚くべき事だった。IAXA担当者は、という事は今後は宇宙人が侵略を行える事になるのか尋ねた。

それは有り得ないとエターナルナイトは言い太陽系から3000光年の距離の星系は何処にも領有されておらず、太陽系はハッキリ言えば田舎過ぎると、エターナルナイトは断言した。その発言は神聖旭日連邦帝国としては複雑であった。地球が侵略される恐れが無いのは分かったが、今まで築き上げた人類の文明が『田舎』だと断言されてしまった。だが現に目の前にいるエターナルナイトは銀河系中心の超大質量ブラックホールから太陽系に飛来する程の技術力を有しているのだ。それに対して神聖旭日連邦帝国は光速さえ発揮出来ていない以上は田舎と言われても仕方なかった。

エターナルナイトは技術支援はその神聖旭日連邦帝国を宇宙文明国に相応しいものにするとして、そもそもの宇宙船技術として『エターナルエンジン』と『エターナルスラスター』を提供すると語った。これを搭載すれば光速での航行とワープが可能になるのである。ワープは空間跳躍型であり、一瞬にして最大500光年の距離を転移可能となった。しかもワープは距離を自由に選べ1〜500光年の距離を指定出来た。更に1回のワープを行っても30分のチャージで再びワープが可能となった。驚くべき技術革新だった。更に『重力制御技術』『反重力技術』『大規模建造技術』も提供するとエターナルナイトは語ったのである。重力制御技術により宇宙空間でも構造物内は重力が発生し、反重力技術により惑星内でも宇宙船や構造物が浮き続ける事が可能になり、大規模建造技術により宇宙空間での大規模構造物建造が可能になるのである。神聖旭日連邦帝国にはまさに革命といえた。

更に『テラフォーミング技術』『ゲートウェイ技術・通信』『万能翻訳機』を提供するとエターナルナイトは語った。テラフォーミング技術は惑星の環境を改善させ、人類の居住に適した惑星に改良出来るというものだった。まさにSFを象徴する技術提供だった。ゲートウェイ技術・通信は大規模建造技術に関連するものであり、ゲートウェイを2基建造すればその地点を行き来可能となるものだった。ワープは1回の空間跳躍で500光年の距離を移動可能になるが、ゲートウェイはその2点間を距離の制限無く移動が可能になる。その為に建造が出来たなら天の川銀河の端から端までの、直径10万光年を一瞬にして移動可能になるのである。これによりワープ技術とゲートウェイ技術は併用してこそ、意味のあるものになっていた。

更にそのゲートウェイ技術を通信機に応用する事により、宇宙空間の距離に関わらずリアルタイムで通信が可能だと説明した。そして万能翻訳機はエターナルナイトは直接現物を見せたのである。それは5センチ角の正方形をしていたが、予想外に小さい物だった。これにより宇宙ありとあらゆる種族の言語をリアルタイムで翻訳可能だと、エターナルナイトは説明した。そしておもむろにエターナルナイトは万能翻訳機の電源を切り、話始めたがそれは人類が聞いた事の無い『音』だった。もはや言語として聞き取れなかったのである。そしてそこでようやく人類側は理解した。てっきりエターナルナイトは地球の言語を瞬時に学習したのかと思っていたが、この万能翻訳機のおかげだったのである。エターナルナイトは再び万能翻訳機の電源を入れると、この万能翻訳機が機能しているとその周辺の人物の脳波に直接翻訳した言語が伝わり、会話は円滑に行えると説明した。

神聖旭日連邦帝国はこの寛大な技術支援に感謝の言葉を述べた。それにエターナルナイトは当然の事だと語り、これから宇宙文明国として銀河系に覇を唱えるか支配されるか、それは神聖旭日連邦帝国次第だとも断言した。そしてエターナルナイトは浮遊を続ける宇宙船から、実物や設計図を提供すると語り宇宙船を着陸させたのであった。

まあご都合主義なのは分かってますが、こうでもしないとスタートラインに立てませんので。

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