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第四章:火と祈りのあいだで
〈ちいちゃんは神社に向かっている。〉
(村人A)「まだ始まんねえのか?!」
(村人C)「早くその不浄な奴を燃やしてしまえ!!」
〈ゆりは手首をしばられ、目隠しをされて、縄をくくりつけられて、炎の前に立たされていた。〉
(ゆり)「どうして…こんなことに。いやよ!これは全部悪い夢だわ!!」
(村人B)「今から掟に則り、儀式を行う。この炎の中に入れば、悪霊は燃え尽き、二度と現れることは無くなるだろう。」
(村人たち)「うおー!!」
(村人たち)「いやー、こんな騒ぎは久しいなぁ!祭りだな!」
(村人たち)「子ども一人でこんな楽しめるなら毎年やっても良いかもな!ガハハッ」
(村の子ども)「あれ、ゆりちゃんじゃないの?」
(子どもの母親)「違うの、悪霊っていうの。恐ろしいものが憑いた化け物なんだよ。」
〈ゆりは炎の中に突き飛ばされた。〉