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飽き症の天才は飽くなき無限の世界へと旅立つ  作者: 聖花 シヅク
第2部:天才はかくして面倒ごとに巻き込まれる
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第17話:家族

正直、家族が芸能人であるとか書いておいて、どんな生活になるんだろう‥‥とか考えましたが、大して思いつかなかったのでこんな形にしました


 ログアウトした俺は、周囲に置いていた水を飲む。

 長時間のログインの間給水できていなかったので、ログアウトしたら給水することを推奨されているのだ。

 また、時間を考えエネルギーバーではなく、ひとかけらのチョコを口に含み、軽くストレッチをしてからリビングへと降りた。


「お、今日はもういいのか?」


 リビングで新聞を読んでいた父さんはこちらに気付くと、顔を上げ話かけてくる。


「もう5時間近くになるんですから、おかしなことは無いでしょう?」


 キッチンで買ってきたチキンなどをさらに移し替えながら母さんが言う。


 今日はひと月に一度程度しかない、家族みんなで食事をする日だ。

 勿論、日程がそろえば数日間連続で、という事もあるが、年中忙しく国中を飛び回る女優である母と、元プロサッカー選手であり日本代表でもあった父は、現在ではプロサッカーチームのを務め夜に試合があることも少なくない2人が、同じ日に休みがあるという事は珍しい。

 しかし、家族の団欒は大事だからと、2人とも月初めの土曜の夜だけは必ず開けているのだ。


「いや、そろそろ夕飯の時間でしょ。だから一度ログアウトしてきたんだ。食事の後、寝る準備まで終わったらもう少しやろうと思っているよ」

「そうか。まあ、楽しそうで何よりだ」

「一つだけ目標も出来たからね」

「あら、尊が目標なんて、珍しいこともあるのね」


 家族からしても俺が目標を持つという事が珍しいらしい。まあ、俺自身珍しい事であるとは思っているので、おかしなことは無いのだが。

 今までで持ったことのある目標は、父さんをドリブルで抜く事くらいだったような気がする。勿論、既に成功させている。


「そうだな‥‥俺のことをドリブルで抜いて以来か?」

「そうだよ。父さんに勝って以来、目標というようなものは特になかったからね。でも、今回の目標はあの時以上に難しそうで、とてもワクワクしているよ」

「こんなに楽しそうにしている尊をみるのは何時ぶりかしらね‥‥」


 確かに、こんなに楽しんでいるのは何時振りか分からない気がする。

 父さんに勝ったことで同級生との戦いは余計に色あせて見えるようになった。そのため、楽しみなど殆どなくなってしまっていたのだ。


「じゃあ、お夕飯にしましょうか」

「ああ。そうだな」

「久しぶりの家族団欒だからね。色々話そう」


 つい先日までやっていた水泳の話、父さんのチームの試合の話、母さんの出たドラマの話など、皆で話しながら、俺は久しぶりの家族団欒を楽しんだ。


「第17話:家族」をご覧いただき有難うございました

次話の投稿は明日の同じ時間に投稿する予定です


続きが気になる、など思っていただけたら

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では、また次話でお会いしましょう

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