第13話:ボス戦
今日でこの作品の投稿を始めてちょうど2週間となりました
速いようで意外と長かったような、そんな時間となりました
ここまでお読みいただいた方々、どうも有難うございます
おかげさまで、先日より月間ランキングにも載ることができました
これからも応援のほどよろしくお願いします
では、本編の方に参りましょう
『第13話:ボス戦』です
どうぞ
「じゃあ、私が攻撃を仕掛けるから、そうしたら挑発よろしくね」
「了解」
「【ファイヤーボール】」
牽制として放たれた【ファイヤーボール】だったが、こちらを警戒していた『ルーポ・リ・デル・ブランコ』は少しの動きで回避した。
『ワオーン!』
「こっちだ!」
咆哮によって呼び出した『ルーポソリタリオ』と共に駆け出した『ルーポ・リ・デル・ブランコ』に向かって挑発する。
その際、『ルーポソリタリオ』もこちらを向いたが、俺は完全に無視してボスに向かって駆けだした。
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ボスとの戦闘が始まってから、既に30分ほどが過ぎた。
ボス戦のさいにはボスのHPが表示されるようで、『ルーポ・リ・デル・ブランコ』の場合には3つのバーが浮かんでいた。
ボスの攻撃は主に噛みつき、ひっかき、土魔法によるスタン付与の地震だ。
噛みつきとひっかきは上手く盾で受け流し少しずつ攻撃を加え、スタン付与の攻撃を放つ動き(前足を両方持ち上げる)をした場合には、そこに合わせて【ライトボール】を放つ。
ジャンプによって避けることも出来るのだろうが、その場合距離が離れているとはいえユイにも弱効果のスタンが付与されてしまっていたため、二回目以降は【ライトボール】によって牽制している。
そして、うまいタイミングでカウンターを喰らわせたタイミングで、ボスのHPは残りバー一つ分となった。
『ワォォォォォン!』
その咆哮と共に今まで真っ黒い体毛に包まれたボスの体表に赤の線が浮かんでいく。
そして、次の咆哮と共に放った攻撃に、俺は一瞬反応できなかった。
が、自分でも無意識のうちに動かしていたのか、その攻撃を盾で正面から受けたが、今までの攻撃力とは一線をかすレベルの攻撃を受け止めきることは出来ず弾き飛ばされ、俺のHPは残り1割を切ることとなった。
「ミト!」
「こっちはいい!そっちに集中しろ!」
正直こちらに余裕などないが、余裕がないのは彼女も同じだろう。
先程の咆哮と共に強化されたのはボスだけではないらしく、雑魚の方も若干ながら強化されていた。
「ふ―」
大きく息を吐き、視界に映る情報全てを頭にぶち込んでいく。
ボスの細やかな呼び動作も見逃さないように、深く、深く、自分の意識を無意識の中へとおとしていく。
「さあ、行こうか」
集中を極限まで高め、意識を完全に目の前のボスだけに向け走り出す。
今までカウンター主体だったが、俺は攻撃主体の動きへと切り替えた。
「正直、受けに回るより、攻める方が好きなんだよな!」
俺はそう叫びながら、ボスへと剣を振り下ろす。
ボスも前足によって防ごうとするが、剣を振り下ろすのをやめ、もう一方の脚へと盾による突進を浴びせた。
『キャイン!』
可愛らしい鳴き声と共に倒れたボスの首に向かって再度剣を振り下ろす。
先程までと同じくらいのダメージ、されど先程よりも確かに大きなダメージを与えたことを見て確信する。
「それ、諸刃の剣みたいだな」
攻撃力、素早さ共に上がっているのだろう。
しかし、その代償として防御力が下がっているようだ。
「さて、じゃあそろそろ終幕といこうか」
一撃を与えたが、その直後に立ち上がり後退したボスに向かって再度攻撃を与える。
「【スラッシュ】」
ここまで使ってこなかったスキル【剣術】のアーツの一つを使う。ただし、アシストはオフにしているため、自分で軌道を上手く合わせなければならないが、大した問題ではない。
アシストをオンにしていた場合、アーツ使用時に強制的に身体を動かせられる感覚や、アーツ終了時の硬直などがあるのであまり好きではないのだ。勿論、挑発などはまた別なのだが。
アーツを使用する際の大きなメリットとして、大ダメージを与えられるという事があげられる。
APは消費するが、それに見合ったダメージを与えることができるのだ。
その後も攻撃を与えていき、あと一撃でお互いにやられるだろうHPとなった。
「これで最後だ!」
『ワォォォォォォォォォン!!!!』
最後の攻撃。それは俺に軍配が上がり、俺は初のボス討伐を成功することができたのだった。
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『ワールドアナウンス。ミト並びにユイのパーティが『エノルメ平原』のフィールドボス、『ルーポ・リ・デル・ブランコ』の討伐に成功しました』
「第13話:ボス戦」をご覧いただき有難うございました
次話の投稿は未定ですが明日の同じ時間に投稿する予定です
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では、また次話でお会いしましょう