6 エナァジ・物質・作用 (2)
6 エナァジ・物質・作用 (2)
エナァジ・物質・作用
構成的作用と内部観測
エナァジには自己創発作用が具わりている
エナァジに具わる自己創発作用はとても重要である (1)
エナァジに具わる自己創発作用はとても重要である (2)
《 エナァジ・物質・作用 》
1) ビグ バンではエナァジだけが噴出しつ
2) エナァジは体積なくて非物質的である
3) 観念に体積はない
4) エナァジは観念に分類するのがいいかも知れない
5) それでもエナァジは物理的実体である
6) 物質は噴出せしのちのエナァジの融合により形成されつ
7) 厳密な意味で、物質内部は真空である
8) エナァジは物理的作用そのものと推測される
10) 新しい物質には新しい作用が創発する
11) (備考) 存在しうるもの
................
1) ビグ バンではエナァジだけが噴出しつ
そして、そのビグ バンでは、まず、極微の宇宙の種が、ごく短時間のうちに、1ミータァほどの大きさの空間にまで膨れあがりつそうです。
そして、その小さな初期空間は、超高密度で超高温の無限のエナァジだけで満たされていました。
つまり、ビグ バンでは、エナァジだけが噴出しつのです。この宇宙に存在する物質の量は途方もありませんが、それらは噴出しはしなかりきです。物質は、噴出後のエナァジの融合により形成されつです。
(ビグ バンにおき、体積ある固形物の量子は噴出しはしませんでした。固形物の量子はこの宇宙のどこにも存在しないです)。
2) エナァジは体積なくて非物質的である
さらに、このことからは、エナァジには体積がない、とも判断されます。妙なことです。エナァジは、物質の源ですが、体積がないのです。このゆえ、エナァジは、物質的ではありえなく、物質ではないのです。それなのに存在するのです。エナァジはそういう不思議な存在です。
そして、こういうことから、それに体積があり、その内部空間がエナァジ以外のもので満たされていることが、「物質」や「物質的」の基本的意味になるかも知れません。
そして、それは、「固体」の意味でもあるかも知れません。
すると、体積ないことが「非物質的」の意味になります。
3) 観念に体積はない
そして観念がそれに該当します。(当然ながら)、観念に体積はありません。そして、非物質的で、しかも、特定の場所に拘束されません。こういうことが、観念の、存在面での一般的な特徴と言えます。
4) エナァジは観念に分類するのがいいかも知れない
すると、エナァジは、むしろ、観念に分類するのがいいかも知れません。なにしろ体積なくて非物質的なので。
観念の存在面につき詳しいことはまだ明らかにされてはいない、と思われます。それでも、観念には複数種類があるかも知れないと考えるのが、前向きです。エナァジは、その一つかも知れません。エナァジは、ひろい意味での観念かも知れません。
エナァジの本体は、体積なくて特定の場所に拘束されない観念かも知れません。より詳しくは、エナァジの本体は、エナァジの物理的機能を表現するアルゴリズムのような観念かも知れません。(アルゴリズムは、なんらかの働きの方法や手順を表現するものであり、非物質的--非機械的--な観念です)。
5) それでもエナァジは物理的実体である
しかし、エナァジ自身は、この宇宙と物質の源であり、物理的実体であり、特定の場所に拘束されます。(特定の場所に拘束されるということが、物理的実体の要件の一つと思われます)。
そして、エナァジのアルゴリズムが何故かみずから振動することが、その機能を始動させ、それをエナァジという物理的実体に昇格させるかも、知れません。エナァジはそういう種類の観念かも知れません。
そして、エナァジが、観念と物理性の接点かも知れません。
6) 物質は噴出せしのちのエナァジの融合により形成されつ
ビグ バンでは、まず、極微の宇宙の種から、この宇宙を形成する、超高密度で超高温の無限のエナァジが瞬時に噴出し、それは1ミータァほどの大きさの空間を形成しつそうです。
そして、そのあと、その小さな初期空間が再び瞬時に指数関数的に膨張し--インフレイション膨張を起こし--、密度と温度が急激に低下して、エナァジの相転移が起こりつそうです。
そして、このエナァジの相転移により、原子を構成する、原子未満の粒子が形成されつ、とされます。これは、気体の水蒸気が温度低下の相転移により液体の水に凝縮するようなことや、液体の水が氷に固化するようなことに、似ています。そして、実際には素粒子が形成されつので、固化の相転移が起こりつと、判断されます。
つまり、物質は、エナァジの固化の相転移という融合により構成されつです。物質の構成要素はエナァジであり、物質は無数のエナァジから成るのです。
7) 厳密な意味で、物質内部は真空である
物質(素粒子)は無数のエナァジの融合により形成されました。
しかしエナァジは体積なくて非物質的です。
すると、厳密な意味で、物質は、物質的には空であり、その内部は真空ということになります。なぜなら、0の体積のものを幾ら加算しても、体積は決して生じないからです。物質は隙間だけで構成されている、とも言えます。
(物質に見掛けじょう体積があるにせよ、そのことは、その体積に固形物が詰まりていることは必ずしも意味しないです)。
(このゆえ、厳密な意味で、固体は存在しないことになります。なぜなら、「固体」は、体積があり、その内部が、真空以外の、なんらかの物質的なもので満たされているものを、意味するからです)。
すると、空間と物質で形成されるこの宇宙も、厳密な意味で、完全に真空ということに。なります。(空間はヒグズ粒子で形成されるそうです)。驚きです。この宇宙は完全に真空なのです。そして固形物はこの宇宙のどこにも存在しないです。
しかし、それでも、その真空は、体積ないエナァジで満たされているのです。
8) エナァジは物理的作用そのものと推測される
しかし、物質には、実質的に、体積があります。もちろん空間にも体積があります。
しかし、物質に、厳密な意味では体積ないのに、見掛けじょう体積あるなら、それには、それを可能とする何らかのメカニズムないし枠組が必要です。それは、物理的な働きです。そこに何らかの物理的な働きさえあれば、それは、物質には体積あるという結果(効果)を、見掛けじょうでもたらすことができる、と思われます。
そして、その働きは、(体積ない)エナァジに具わりていることに、なります。なぜならエナァジの他には何も存在しないからです。
つまり、体積ない無数のエナァジが融合し1個の統合的な物質--物質には、空間の構成要素であるヒグズ粒子も含まれます--を形成すると、見掛けじょう体積が生じるですが、その働きは、エナァジ自身によりて自発的・主体的・能動的に果たされるです。
そして、この場合、それは、形成されし物質におき体積を構成する働きです。
さらに、ほかの物質との相互作用において、ほかの物質を押し戻す働き--言わば、作用・反作用の法則(ニュートンの運動の第三法則)の働き--も、構成されし体積表面に必要です。
この二つの働きがあれば、物質に見掛けじょう体積が具わりていることに、なります。
そして、その働きは、自発的・主体的・能動的に果たされるという点で、作用です。そして、この場合、その作用は、体積構成作用と、押し戻し作用、と呼べます。
こういう次第で、エナァジには、物理的作用が具わりていることに、なります。それは、いわば、エナァジ作用です。
エナァジには他にも色いろ作用が具わりていると思われますが、それらがどういうものかは、ここではまだ分かりません。
もっとも、エナァジは振動していると思われます。その振動がエナァジの基本作用と思われます。(もしかして、エナァジには物質的体積ないので、自発的・主体的・能動的かつ無条件に振動できるかも知れません)。
そして、エナァジは、体積なくて非物質的なのに存在する不思議なものであるという点で、物理的作用そのものと思われます。
他方、物質的なもの(= 体積あるもの・物質・固体・粒子)は、詳しく見れば、非物質的作用の働きによりもたらされる静的な結果(効果)です。そして硬直しています。
しかし、こういう静的なものでは動的な作用は果たされません。結果をもたらしうるものは、動的でなくてはならないのです。
つまり、物理的作用を果たしうる主体は、体積ある静的な物質でなく、体積なくて動的で不思議なものでなくてはならないのです。
そしてエナァジがそれに該当します。そして、体積ないので、エナァジは物理的作用そのものです。少なくともこの宇宙では、物理的作用は、体積なくて非物質的で不思議なものなのでしょう。
ちなみに、エナァジの固化の相転移による素粒子の形成は、エナァジ自身により果たされました。この働きは、自己創発作用または自己融合作用と見なせます。
9) 物質の進化は新しい物理的秩序の形成である
物質の進化は新しい物理的秩序の形成です。そして、エナァジにそなわる自己創発作用は、この宇宙でのあらゆる物質の進化の原動力と思われます。
以下のことなどが物質の進化--新しい物理的秩序の形成--に該当すると思われます。
- 新しい又はより大きな物質の形成
- 意識の形成
- 各種の物質の結晶の塊の形成
- 生物の発生
- 生物の進化
- 生物や人間における創造性と想像性の発現
意識--身体感覚作用・思考作用--は、意識特有のかたちの物理的秩序です。意識の形成は、物質の進化の新しい形です。
様ざまな芸術における創造性と想像性の発現も新しい物理的秩序の形成に該当しますが、根本的にはエナァジの自己創発作用によりて(ごく物理的かつ自動的に)もたらされる、と思われます。
10) 新しい物質には新しい作用が創発する
無数のエナァジの融合により形成されし物質は、どれもがもう1個の立派な物質であり、体積があります。このゆえ、エナァジとは異なり、それらが互いに浸透しあい重なりあうことは、不可能です。物質は互いに浸透しあうことはできないのです。(さもなくば、作用反作用の法則--ニュートンの運動の第三法則--は成立しないです)。
こういう働きは押し戻し作用と呼べますが、無数のエナァジから物質が形成されることで新しく創発する作用です。
エナァジから形成される物質には、それぞれの種類ごとに新しい物理性質が具わりますが、それらは、新しく創発する作用の働きの反映です。
固体性をふくめ、物理性質は、観測媒体を経由して得られる、作用の働きの静的な結果でありて、効果・投影・写像のようなものです。物理性質(= 物質)は、エナァジで体現される物理的実体としては存在しないです。
「時間」がエナァジの振動の別名であるように、「物質」(固体・粒子・体積あるもの・物理性質)は、物理的作用の別名のようなもの、と言えます。
または、物質は、根拠ない空想や幻覚でなく、エナァジという根拠ある表むきの幻想のようなもの、とも言えるかも知れません。
物質(体積あるもの)は見掛けじょうのものであり、厳密な意味で、この宇宙に存在するのは、体積ないエナァジだけなのです。
11) (備考) 存在しうるもの
物質やこの宇宙は完全に真空ですが、それは、もっともなことと思われます。なぜなら、(これはとても説明しづらいですが)、固体をふくめ、体積ありて物質的なものが存在することは、不条理と思われるからです。そういうものが存在できることに、根拠はないよう思われます。体積あるもの--固形物・固体・物質的なもの・その内部がエナァジ以外の固形物で満たされているもの--は、根本的に存在できないのかも知れません。
そして、いかにこの宇宙が仕様や設計から製造される製品のようなインスタンスの一つであろうとも、この宇宙に存在しうるのは、体積ない非物質的なものだけと、思われます。
そして、先験的に存在しうるのは真理だけ、と思われます。真理には、それは必ずそうでなくてはならないという点で、その存在にかんし、ある意味、不思議な強制力があります。この強制力が、真理を、なんらかの形で存在させずにはおかないのかも知れません。しかも真理は体積なくて非物質的な観念です。こういうことゆえ、真理は、先験的に遍在しえるかも、知れません。真理とそれに具わる不思議な強制力が、存在の源かも知れません。
すると、数学的な真理をはじめとし、真理は、一般に、不思議なかたちで存在することになるのかも、知れません。
つまり、存在に関しては、まず真理が先験的かつ無条件に存在するのかも知れません。
《 構成的作用と内部観測 》
1) エナァジと物質は作用そのものである
2) 構成的作用
3) 内部観測
4) エナァジと物質には無生物の知性が具わりている
................
1) エナァジと物質は作用そのものである
ビグ バン理論によれば、物質は、ビグ バンのインフレイション膨張におき、無数のエナァジの固化の相転移により形成されました。このゆえ、エナァジには、自己創発作用(または、自己融合作用)が具わりている、と評価されます。
さらに物質には体積があります。
しかし、さらにビグ バン理論によれば、厳密な意味で、エナァジは体積なくて非物質的とも評価されます。
このため、厳密な意味で、物質も体積なくて非物質的です。物質の体積は見掛けじょうのものであり、物質内部は実際には完全に真空なのです。ただ、その真空は、体積ないエナァジで満たされています。
そして、こういうことから、エナァジには物質の体積を構成する作用が具わりている、と評価されます。エナァジはそういう作用を具えていなくてはならないのです。これは必然です。
さらに、エナァジは、体積なくて非物質的という点で、作用そのものと評価されます。
そして、同様、(完全な真空である)物質も作用そのものと評価されます。(物質にそなわる作用は、エナァジの作用からの創発です)。
(この宇宙には体積ないものだけが存在する、と思われます。体積あるもの--固体・物質的なもの・物質・その内部がエナァジ以外の固形物で満たされるもの・物質性--は、見掛けじょうのものであり、作用の働きによりもたらされる静的な結果--効果・投影・写像--のようなもの、と思われます。恐らく、体積あるものは、根本的に存在できないのでしょう)。
2) 構成的作用
エナァジや物質に具わる作用は、つぎの二通りの仕方で分類できる、と思われます。
i) 個別的分類。それぞれの個別的作用の機能に着目する分類。
ii) 構成的分類。それぞれの個別的作用の機能を構成するサブ機能に着目する分類。
i)の個別的分類で識別される作用には、たとえば、自己創発作用(または、自己融合作用)・体積構成作用・押し戻し作用・基本相互作用・熱振動・熱放射などがあります。
ii)の構成的分類で識別される作用には、以下の4つのものがあると予想されます。ただ、これらは、それらの作用を識別しやすくするための仮のモデルにすぎません。
A) 外因物理影響受領作用
B) 自己状態測定作用
C) 自己次期状態操作演算作用
D) 演算結果実施作用
A)の外因物理影響受領作用は、ほかのエナァジや物質からの物理的影響を受けいれる作用です。これは不可欠です。これがないかぎり相互作用は根本的に成立しないです。
B)の自己状態測定作用は、外因物理影響受領作用によりて受けいれられし影響をふくめ、当の物質自身の現在の物理的状態を測定します。この働きは、言わば、情報収集作用です。
C)の自己次期状態操作演算作用は、自己状態測定作用により得られし測定結果にもとづき、当の物質自身の次の瞬間の状態と、次の瞬間に果たすべき操作を演算します。この働きは、言わば、設計作用ないし思考作用です。
ちなみに、この演算作用は、当の物質自身の存在を物理的秩序として持続させる又は更新する方向で果たされる、と考えられます。そして、そういう方向は、個別的作用の一つである自己創発作用の働きにも反映されます。
そもそも、自己創発作用は、複数の構成要素により形成されるものである物理的秩序を形成するものであるゆえ、その働きに複数の構成要素の全体にわたる設計は欠かせないです。(このため、ビグ バンのインフレイション膨張でのエナァジの固化の相転位にても、自己観測作用と次状態操作演算作用は働きつ、と推測されます)。
D)の演算結果実施作用は、C)の自己次期状態操作演算作用による演算結果を実施します。
さらに、エナァジと物質は、(外的エナァジ供給を受けることなく)、内的には、完全に自発的・主体的・能動的に動作しつづけています。このゆえ、エナァジと物質とエナァジで体現される物理的作用は、内的には一人称の主体です。
ただ、物質は、外的には三人称の客体です。物質は、なんらかの相互作用に受動的に巻きこまれないかぎり、外的に動くことは決してできません。
3) 内部観測
そして、生物物理学者の松野孝一郎先生により「内部観測」の概念が提唱されています。前記4つの構成的作用は、じつは、この内部観測の概念を細分せしものです。
つまり、内部観測は、物質には内的な作用が具わりていることを表明しているのです。
物質は、外的には三人称の客体であるにせよ、内的には自発的に動作する一人称の主体です。
そして、その作用には、当の物質自身の現在の状態についての観測作用も含まれます。(そして観測作用では観念が扱われます)。
さらに、エナァジに自己創発作用(または、自己融合作用)が具わりていなければ、この宇宙において、エナァジが素粒子を形成し、それらの素粒子がより大きく複雑な物質に進化することはなかりきと、思われます。
(加えて、エナァジに自己創発作用が具わりていなければ、物質から原初の生物が形成され、その生物が多様に進化することもなかりきと、思われます。
ちなみに、生物の形成と進化は、(物質システム)意識の形成を経由していると、思われます。そして、(物質システム)意識は、エナァジの自己創発作用により形成される、と予想されます)。
この宇宙は、エナァジや物質の、外的な働きだけでなく、それらの内的な作用によりても、動きかつ変化しているのです。この宇宙は、エナァジと物質の外的な働きと内的な作用のコラボレイションの結果として変化しつづけています。
エナァジや物質についてのこういう見方は、エナァジや物質にそなわる機能やこの宇宙の動きを究明し理解するには大切と思われます。
(「物質」は、その物質の本体であり、その物質を体現する物理的作用の、別名のようなものです)。
そして、こういう見方--物質の(機能的)正体が物理的作用であるという見方--は、これまでなかりし画期的なものです。言わば新しい実体論です。内部観測がその始まりです。
4) エナァジと物質には無生物の知性が具わりている
エナァジや物質に生じる動きが物理的に厳密であるためには、それらは観念的な働きに基づかざるをえぬ、と予想されます。
これは必然です。なぜなら、動きが厳密ではないならば、そもそもエナァジや物質は存在できないはずだからです。そして、動きの厳密さの根拠になりうるのは観念的な働きだけ、と推測されるからです。根拠は論理的です。そして論理的なものは観念です。つまり観念だけが物理性の厳密さの根拠でありうるのです。
たとえば、物質の熱振動や熱放射は、その物質に付着している外的エナァジ量に左右されると思われますが、その働きが厳密であるためには、自己観測作用と次状態操作演算作用が欠かせないです。
そして、この2つの働きの質は観念的です。この2つの働きでは観念が扱われます、(観測は、なんらかの物理的状態の値(= 観念)を読むものであり、その状態にたいする物質的な操作は一切果たさないです。そして値を読む事象の質は観念的です)。
つまり、エナァジや物質の存在に観念的働きは欠かせないのです。
さらに、観念的な働きは知的な働きです。そして、そういう知的な働きを果たすものは知性です。つまり、ごく単純なこととして、観念的な働きを果たすものは、知性です。知性とは観念的な働きを果たすもののことです。このゆえ、エナァジや物質には知性が具わりていることに、なります。
そして、観測は観念的な働きであり、観念的な働きは知性の働きです。このゆえ、内部観測は、物質には(無生物の)知性が具わりているとも暗黙的に表明していることに、なります。
(物理性や物質性の根底には観念性が存在する、と思われます。エナァジや物質という物理的実体の存在は、仕様ないし設計という観念を元に製造される製品のようなものかも知れません。物理的実体の存在に仕様ないし設計は根本的に欠かせないのです)。
ただ、この知性は、無生物です。エナァジや物質にそなわる知性は、コムピュータァに実装される演算アルゴリズムのような固定的な働きを果たすだけの無生物の知性と推測されます。
(知性は生物だけには限定されぬ、と思われます。むしろ知性は根本的に無生物と推測されます。そして、生物の知性も実際には無生物と思われます。それが生きていると感じられることには、意識が形成される仕組みに関係する何らかの理由があるはずです)。
《 エナァジには自己創発作用が具わりている 》
1) ビグ バンではエナァジだけが噴出しつ
2) 物質は無数のエナァジの融合により形成されつ
3) 素粒子の物理的秩序はエナァジより高い
4) 素粒子の形成は創発に該当する
5) 高い物理的秩序の創発には原因が必要である
6) インフレイション膨張の直前には無限のエナァジだけが存在しつ
7) エナァジは自ら創発する他はなかりき
8) エントゥロピー生成速度の減少がエナァジに高い物理的秩序への創発を起こさせつ、と推測される
................
エナァジには、自己創発作用(または、自己融合作用)が具わりている、と思われます。その理由は次のとおりです。
1) ビグ バンではエナァジだけが噴出しつ
2) 物質は無数のエナァジの融合により形成されつ
3) 素粒子の物理的秩序はエナァジより高い
そして、無数のエナァジで構成される統合的な量子としての素粒子の物理的な秩序は、バラバラのエナァジより高い、と思われます。なぜなら、無数のエナァジが融合し、より大きく又はより複雑な1個の統合的な物質(= 量子)を形成し、かつ、その物質が時間の経過のなかでダイナミクに持続するからです。
(無数のエナァジの統合的な集合体(= 量子)として形成されかつ持続する)物質は、一般に、動的な物理的秩序です)。
4) 素粒子の形成は創発に該当する
インフレイション膨張では、無数のエナァジの固化の相転移(= 融合)により、多種類の素粒子が形成されました。そして、素粒子は統合的な物質(= 量子)です。
気体であろうと、液体であろうとも、無数のバラバラの構成要素が融合し、1個の統合的な物質を形成することが、固化の意味かも知れません。
(こういう観点では、液体の水の固化により形成されし氷の塊は、その全体が1個の量子です。様ざまな物質の結晶の塊も1個の量子です)。
そして素粒子の物理的秩序はエナァジより高いです。
すると、インフレイション膨張での物質--素粒子--の形成は、創発(= 新しい物理的な性質や作用の形成)に該当することになります。無数のバラバラの物理的実体が融合し、1個の、より大きな、あるいは、より複雑な物理的実体(= 物理的秩序)を形成することは、創発なのです。
5) 高い物理的秩序の創発には原因が必要である
しかし、エントゥロピーは増大するという熱力学第二法則ゆえに、高い物理的秩序は、その創発を可能とする原因なしには形成されません。このゆえ、無数のエナァジから素粒子が形成されるためには、物理的原因が欠かせないです。高い物理的秩序の創発には原因が必要なのです。
そもそも、密度と温度が低下しつにせよ、無数のバラバラのエナァジが融合する格別の必要性はない、と思われます。バラバラのエナァジは、そのまま、バラバラのエナァジのままでいいのです。
しかも、エナァジの素粒子への融合は、水の氷結とは異なり、恐らく不可逆の、決定的な変化でありて、その事象の発生のしきいは高いはずです。(このゆえ、この融合は力づよいものなりき、と思われます)。
それにも拘わらず、エナァジはなぜか融合し、物質--無限の素粒子--を形成しました。
すると、やはり、固化の相転移において、エナァジの融合が発生せしことには、なんらかの物理的な原因がありしはず、と考えるほかはありません。
6) インフレイション膨張の直前には無限のエナァジだけが存在しつ
しかし、インフレイション膨張の直前に、1ミータァほどの大きさの初期空間は無限のエナァジだけで満たされていつのでありて、それらのエナァジに相転移と融合を起こさせるものは他には存在しませんでした。
7) エナァジは自ら創発する他はなかりき
そのゆえ、エナァジは自分らで融合(創発)する他はなかりきと、判断されます。
そして、エナァジに自分らで融合を起こさせる原因として、エナァジに主体的な創発の作用の具わりていることが、考ええます。ほかには考えられません。(エナァジの他には何も存在しなかりきので)。
この作用は、エナァジに、もしも可能なら、それら自身を素材として使い、融合を起こさせて、より高い物理的秩序を形成させるです。
8) エントゥロピー生成速度の減少がエナァジに高い物理的秩序への創発を起こさせつ、と推測される
ビグ バンでのインフレイション膨張は瞬時の出来事なりきそうです。そして、この膨張では、空間の途方もない膨張により、エントゥロピー生成速度が、瞬時に、著しく低下しつ、と推測されます。そして、それが、エナァジにそなわる創発作用を活性化して、多種類の素粒子を形成させつ、と推測されます。
つまり、インフレイション膨張での環境のエントゥロピー生成速度の減少が、エナァジによる創発と物質の形成の直接原因と、思われます。
環境のエントゥロピー生成速度の低下には、エナァジにそなわる創発作用を活性化させる効果があるのかも知れません。
(熱は品位が悪く使いづらいエナァジですが、予想外なことに、外部に流出することで、系のエントゥロピー生成速度を減少させて、逆説的に、系を構成するエナァジの自己創発作用を活性化させる働きを果たすのだろう、と推測されます)。
そして、インフレイション膨張におき、エナァジから、より高い秩序の素粒子が形成されつ、ということが、エナァジに自己創発作用の具わりていることの証拠です。
《 エナァジに具わる自己創発作用はとても重要である (1) 》
エナァジに主体的な自己創発作用--または、自己融合作用--の具わりていることは、とても大切と思われます。なぜなら、この作用のゆえ、物質が自然に進化して、この宇宙に多様な物質が形成されつ、と思われるからです。
さらに、以下の事象さえ、エナァジにそなわる自己創発作用によりて実現されつ、と推測されます。
エナァジの自己創発作用は、特に、意識の形成の根本的な根拠になる、と推測されます。(生体の内部環境をふくめ、エントゥロピー生成速度の減少している環境では、エナァジの自己創発作用が活性化され、(物質システム)意識が自然に形成される、と予想されます)。
ちなみに、(物質システム)意識は、原子や分子にくらべ、形態的には極めて巨大な統合体と推測されますが--ただし、エナァジ同様、意識を直接に観測することは不可能と思われます--、物質の、とても特異で新しい進化の形、と思われます。
そして、BからFまでの事象の実現は(物質システム)意識の形成に負うており、それらも物質の新しい進化の形、と思われます。
A) 物質システム意識または意識の形成
B) (物質や)意識における、測定(現在の状態についての観測・情報収集)や測定にもとづく演算(つぎの瞬間の状態や働きの設計)による測定値(言わば、身体感覚)や設計内容(言わば、思考の感覚)の観念の発生
C) 各種の物質の見事な結晶の塊の形成
D) 生物の発生(原初の生物の形成)
E) 生物(または、生体)の自発的・主体的・統合的・能動的な動き--植物や動物の体の見事な部品(細胞や葉・花びら・花などの組織)の設計と製造もふくむ活動--
F) 生物の進化(体の(部品の)適応や変化)
結晶の塊だけには限りませんが、CからFまでの事象には、全体的な統合性と無数の物質の動きの共時的な協調性が具わりています。それらの事象では、言わば、すべての構成要素が組織化されて制御されている、と推測されます。(そして、それが実現できるためには、物理的なメカニズムないし枠組が必要ですが、その解明は物理学の担当になる、と思われます。そして、その取りくみは興味ぶかいものになる、と思われます)。
また、生物が突然変異と自然選択だけで進化することは、(根本的には、エントゥロピーは増大するという熱力学第2法則ゆえに)不可能と思われます。もっと能動的な働きが必要です。生物の進化には、外界の状況やじぶんの現状についての情報収集と、それに基づく次の瞬間または将来のじぶんの体または物質の状態の設計と、その設計を実現するための、体の(部品の)具体的な改修または製造が、欠かせないです。
(偶然による突然変異は、ランダムなので、基本的に、生体の物理的秩序を低下させる方向に働くと、推測されます。突然変異では、生体を構成する物質の統合的かつ協調的な動きが阻害され、生体の正常な働きが徐じょに破壊されてゆく、と予想されます。このゆえ突然変異が成就することはほぼ不可能と思われます。突然変異による生物の進化はありえないと思われます)。
《 エナァジに具わる自己創発作用はとても重要である (2) 》
1) 観念は、動的な物理的秩序でありて、エナァジの自己創発作用によりて自動的に形成される
2) 物質にそなわる作用の動的な動きそのものが、物理的観念である
3) 物質(にそなわる作用)の内部空間が、観念と物質の接点である
4) 物質には無生物の知性が具わりている
5) 人間の想像力や創造性も、エナァジの自己創発作用によりて自動的に実現される
6) 人にどのような想像力や創造性が実現されるかは、決して予測ができない
7) 同様のことは、生物の進化にも該当する
8) 私たちの人格の中核と究極のわたし
9) 想像力や創造性の発現は、偶然にも影響される
10) 生物が無意識的に生きつづけていたいと願うのは、自然なことである
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1) 観念は、動的な物理的秩序でありて、エナァジの自己創発作用によりて自動的に形成される
一般に、生物のあらゆる活動は動的な物理的秩序の形成に当たります。そして、Bの事象での観念--身体感覚や思考の感覚--の発生も、動的な物理的秩序の形成です。
つまり、身体感覚や思考は動的なものです。これらには、発生し、しばし持続し、そして消滅する、というダイナミズムが具わりています。
そして、こういう動的なものは、不可避的に、そして根本的に、(エナァジで体現される)物理的なものでなくてはなりません。早い話、信じがたいですが、身体感覚や思考の発生は物理現象の一種です。そして物理現象は必ず自動的です。
そして、さらに驚くべきことに、それらも、(意識発生の基盤である)脳と意識に形成されている無数の身体感覚パタァンと思考パタァンの働きをとおし、根本的には、エナァジの自己創発作用によりて自動的に形成されるです。
つまり、身体感覚作用や思考作用も、エナァジにより、動的な物理的秩序として、自動的に形成されるです。言わば、思考は、エナァジ自身の自己創発として自動的に形成されるです。
(このゆえ、厳密な意味での自由意志はないことに、なります。思考などの観念の形成の原動力たるエナァジにさえ意志はないのです。すべては完全に自動的です。
ただ、観念の形成は、脳などの生体(の意識)に形成される身体感覚パタァン・思考パタァン・生体を取りまく圧倒的な偶然の組みあわせに、大きく左右される、と推測されます。見掛けじょう、自由意志のあるよう解釈される理由は、このあたりにあるよう思われます。
そして、実現されうる現実はどんどん多様化します。事実上、無限です。それらの物理的秩序の優劣を判定(計算)することは不可能と思われます)。
2) 物質にそなわる作用の動的な動きそのものが、物理的観念である
意識にそなわる身体感覚作用と思考作用は、(意識の基盤である物質群にそなわる物質作用から)、エナァジの働きそのものとして、常に動的に形成(更新)されつづけます。そして、動的に形成されつづける作用の(動的な)動きそのものが、(動的なものである)観念であり、言わば、(動的な)物理的観念--私たちの意識が感じる、クワリアをともなう精神的な感覚の源--です。
3) 物質(にそなわる作用)の内部空間が、観念と物質の接点である
そして、意識の内部空間(= 生体の内部空間)が、観念と物質の接点です。ただし、それ以前に、物質(にそなわる内因的な物質作用)の内部空間が、観念と物質の接点です。
4) 物質には無生物の知性が具わりている
つまり、物質には、無生物の知性が具わりているのです。それは測定作用--言わば、情報収集--と演算作用--言わば、設計--を果たします。そして、それらの動きには、測定結果と演算結果という観念が発生します。
そして、物質にそなわる知性の観念的な働きが、物質に生じるあらゆる変化や働きの根拠になります。なぜなら、物質に生じるあらゆる変化や働きは物理的に厳密でなくてはならず、かつ、論理的に見て、物質にそなわる知性の観念的な働きの結果だけが、その厳密さの根拠になりうるからです。
たとえば、物質の熱振動や熱放射は、物質に付着している外部エナァジの測定と演算に基づかないかぎり、決して厳密には果たされえない、と思われます。
5) 人間の想像力や創造性も、エナァジの自己創発作用によりて自動的に実現される
そして、私たち人間のあらゆる想像力や創造性--高い物理的秩序--も、身体感覚作用や思考作用の働きによりもたらされます。そして、身体感覚作用や思考作用の働きはエナァジの自己創発作用によりて駆動されるので、人間の想像力や創造性も、根本的には、エナァジの自己創発作用によりて駆動され、自動的かつ物理的に実現されることに、なります。
つまり、信じがたいことですが、高い物理的秩序である、人間(や生物)の想像力や創造性は、意識に形成される作用の動作パタァンを介し、根本的には、エナァジの自己創発作用により自動的にもたらされるです。
6) 人にどのような想像力や創造性が実現されるかは、決して予測ができない
ただし、それぞれの人にどのような想像力や創造性が実現されるかは、個この人の脳(意識)に形成される身体感覚パタァンと思考パタァンに大きく影響される、と思われます。その意味で、作用の動作パタァンは、フィルタァのようなもの、特注されし道具のようなもの、または、それぞれの人の個性や感性のようなもの、と見なせるかも、知れません。
さらに、意識は、目覚めているあいだ、つねに更新されて変化します。そして、意識形成の基盤である脳(生体)の物質的状況・身体状況・外界の状況は、きわめて複雑であり、かつ、多様に変化します。同一の全体的状況は二度と生じないのです。
このため、たとえ想像力や創造性--高い物理的秩序・高い思考結果--が最終的に出現するにせよ、それは決して予測ができません。しかも、同一のものは決して出現しなく、一回かぎりです。さらに、それは、ほぼ無限の多様性のなかの一つの実例として出現します。その出現はほぼ完全な偶然です。
7) 同様のことは、生物の進化にも該当する
そして、こういうことは、生物の進化にも該当する、と思われます。この宇宙の全域にわたり、ある生物種や個体の発生は一回だけであり、同一の生物種や個体は二度と出現しないです。あらゆる生物種、そして、あらゆる個体が、ユーニークであり、かつ、ほぼ零に等しい確率の偶然で、発生するのです。この意味では、すべての生物種と個体が貴重です。
もっとも、身体機能的な収斂などにより、類似のものは幾らでも発生できる、と思われます。
8) 私たちの人格の中核と究極のわたし
言わば、意識に形成される思考作用の動作パタァンは、それが私たちの言動の元となるので、私たち一人一人の人格の中核です。
それでも、思考作用を除きし、身体感覚作用(= 測定作用・観測作用・情報収集作用)が、究極のわたし、と思われます。この究極のわたしは、自発的に思考を形成することはなく、感じるだけなので、完全に受動的です。受動的に感じるだけであるということが、宗教分野で表明される「究極のわたしが空である」ことの意味、と思われます。
ところで、思考作用を人格の中核と見なすにしても、それは究極の私にとりては他者になるかも知れません。言わば、じぶんの思考は、究極的には他者なのかも知れません。妙なことですが、自分のなかに他者がいて、それが、実質的に、自分の生存の全てを果たしているのです。そして、究極のわたしは、それを完全に受動的に見て(感知して)いるのです。
決まりはないと思われますが、思考作用と身体感覚作用のどちらを自分の中心と考えればいいのでしょうね? 分けるのではなく、むしろ、思考作用と身体感覚作用の全体が自分であると理解するのがいいのかも知れません。
9) 想像力や創造性の発現は、偶然にも影響される
また、想像力や創造性の具体的な発現は、生物を取りまく圧倒的な偶然にも大きく影響される、と思われます。
つまり、それぞれの人における想像力や創造性の発現は、それぞれの人の意識に形成される身体感覚パタァン、思考パタァン、そして、私たちの脳と意識を取りまく圧倒的な偶然に、決定的に影響されるです。
10) 生物が無意識的に生きつづけていたいと願うのは、自然なことである
さらに、エナァジにそなわる、可能なら、より高い物理的秩序を形成しようとする自己創発作用は、ごく物理的なものですが、生物の生存も動的な物理的秩序の形成に当たります。生物のほとんど全ての活動は、基本的に、物理的秩序を形成しようとするものなのです。このゆえ、私たち人間や生物の、生きつづけていたいという無意識的な意向または願いは、エナァジの物理的な自己創発作用の反映と、思われます。生殖機能の獲得もその作用の反映と思われます。
そして、その意向に、根本的に、目的はありません。それに目的は必要ないのです。なぜなら、その起源はエナァジの物理的な自己創発作用でありて、かつ、無生物のエナァジに根本的に目的はないからです。(目的は、むしろ、個人的なものと思われます)。
それでも、私たちが、明解目的もなく、無意識的に生きつづけていたいと願うのは、自然なことであり、根元的なこと、と思われます。