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竹やぶの中から  作者: 蜂谷ヨウ
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帰郷

 ここは小さな田舎町。片道1車線の県道を右折して農道に入ると、田んぼとビニールハウスが目に入る。それを横目に通り過ぎると1本の坂道。竹が鬱蒼と生い茂る竹やぶの中を突っ切って上ると、閑静な住宅街がある。前から数えて3つ目、そこは以前私の家だった。


 私は小さな頃そこに居た。小学校卒業と同時に引っ越してしまったから、ここに来るのはかなり久しぶりだ。なぜ、今ここにいるのか、それはまたあとで話したいと思う。


 私の住んでいた家は「ねずみ色」で、それは母の強いこだわりだった。青と黒と白とベージュ、そして赤をほんのちょっと混ぜた、特製の「ねずみ色」をしたその家は、今ではかわいい淡黄蘗色になっていた。新しい住人が塗り替えたのだ。

 私は少しホッとした。壁の色が変わるだけで雰囲気がとても明るくなった。「ねずみ色」の家はもうどこにもなく、全ては過去になったのだ。


 

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