和解
戦いが終わったその10分後、レノンは先ほどの女性の家に向かった今度はダフネをバシルを連れて。
「戻ってきたぞ~」
レノンは明るい調子で女性に言った。
「まさか、本当に一人で戦い勝つなんて……」
「信じてなかったのか?」
「えっと……」
どうやら女性は全く信じていなかったみたいだった。
「まぁ、いいや。この子がバシル王、んでその家来兼保護者のダフネ」
「王って子供だったんですか!?」
「やっぱり君も知らなかったんだね」
「え、えぇ。王自体公衆に出たことは一度もありませんから」
「なるほね」
レノンと女性の会話にダフネが入り込んできた。
「我々はどうすればいいのだ?牢屋にでも入ればいいのか?」
「こら、ダフネ止めないか」
「えっと、解決したんですよね?」
「う~ん、このバシル王は納得したよ。ただ、このダフネって奴は…」
「ふん!私はバシル王が一般人どもの所に行くと言ったから仕方なく来たのだ」
レノンは頭を掻きながら女性に言った。
「まぁ、そういうことだ」
「まぁ、重要なのはそこじゃないですし良いですけど、王は何故ここに来たいと?
「バシルは数秒黙った後応えた。
「この町の人々に謝りたくて……。今までの振る舞いごめんなさい」
バシルは深々と腰を折った。次いでダフネも腰を折った。
「……あなた達がどれほど謝ろうと私の家族は帰ってこない…」
女性は俯いたまま言った。
しかし、返ってきた言葉は
「帰ってこないってどういうこと?」
「あなた達が私の家族を殺したから、私だけじゃない他の人たちも!」
だが、バシル王は首を傾げた。
「殺したって、僕たちが?」
「何惚けてるの!?」
「惚けてないよ、この町の人たちは牢にいるだけで死者は0人だよ」
『はぁっ!?』
これはレノンも驚いた。最初聞かされていた話だと、王に逆らった者は殺されるという話を聞いていたはずなのに、生きていると今度は聞いたら驚くだろう。
「この2年の内に尾鰭が付いてしまったんだな」
レノンがボソッと呟く。
「じゃ、じゃぁ私を殺そうとした兵士達は!?」
「あいつらは別に殺そうとしたんじゃなくて、気絶させて牢に入れようとしたんだよ。今までもそうしてきたんだよ」
「じゃ。じゃぁ私の家族は生きているのね…」
女性は安心した表情で床にへたり込んで、泣き始めた。
女性が泣き止みその閉じ込められている牢に向かった。
そこに着くと確かに、たくさんの人々がいた。人々は解放され自分の家へと戻った。
~その後~
バシル王は町の人と和解し、近くの小学校に通い始めた。少しながら学校に馴染んでいくバシルを見てダフネはほろりと涙を流した。
町自体も著しく活性化していった。
レノンはこの町を後にした。
そして、町の名前が『素晴らしい町』と改名された。