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頼み

 女性の家に上がらせてもらったレノンは早速詳しい事情を聞かせてもらうことにした。

「早速だけど、さっきの男って何者?」

女性は神妙な顔つきで話し始めた。

「あの人たちはこの町の王です」

「王?王って聞くと国を治めるイメージはあるけど、町を治めているの?」

「この町は少し特殊なんです」

「成る程……」

「約2年前からこの町は激変しました。2年前までは、それは大変長閑のどかで平和でした。しかし、あの王が来てからというもの、莫大な税が課せられ町の皆は馬車馬のように働かせられました。もし、税が払えなかった場合王への反逆者として殺されてしまうのです」

「何だよその腐ったルール。その王頭可笑しいだろ……」

レノンはボソッと呟いたが女性に聞こえたらしい。

「しかし、この町では王がルールなのです」

女性の話を聞き終えると、何かを決意したようにレノンは立ち上がった。

「よし!俺がその王に説得してみるよ」

レノンの言葉に驚いたみたいだ。

「な、何を言ってるんですか!王は人の話を聞いてくれるような人ではありません。さらに、王の城には厳重な警備がしてあり、王に辿り着くことさえ出来ないですよ!」

「もし、話を聞いてもらえなかったらその時はその時さ。そして、辿り着けないなんて決め付けないで欲しいな、俺は初めから諦めるのはあまり好きじゃなくてね」

尤もレノンには警備を突破出来る自身があった。さっきの男たちを見る限り警備兵の力量は大して無いと思ったからだ。

「しかし、この町の為に態々外から来た方を巻き込むなんて…」

「何を言ってるんだよ?さっきの男たちを倒してしまったから、もうっくに巻き込まれているよ」

「た、確かに…。ですが一人では危険です」

「大丈夫、さっきの俺の力見ただろ?」

「あなたの力はとても強かったですが、きっと中には危険な罠が!」

「心配してくれるのは、とても嬉しいけどさ、いつまでもこの町をこのままにしておけないだろ?」

女性は到頭諦めた。

「分かりました。外から来た人に頼むのは大変忍びないですが……、この町を救ってください!」

「任しとけ!」

レノンは満面の笑みで親指を立てた。

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