第55話 それじゃあ俺が助けてやる。
連れて来られたのはあろうことか成田空港だった。あまりの事態に春平は目を丸くする。
この場で自分が逃げ出さないと本当に思っているのだろうか、と。
大勢の人に警備員、自分が拉致されそうになっているのを伝えてまず放っておく訳がない。そこでアルジャジーラファミリーも危険にさらされる。自分の身の安全は確保できる。
「――よからぬことを考えているようだけど、まさか春平は俺を見捨てたりしないよね」
馬鹿にした笑い方、なんかじゃない。本気で春平を信用しきって恐怖を感じている牧春彦の目だった。それは苦笑いともとれる。
春平は春彦の過去を知ってしまった。どんなことを経験してきたのか、どれだけ自分と似通っているか、どれだけ人に裏切られて嫌な思いをしてきたかを。
だから、この場で春彦を突き放すなんて到底できなかった。
固まってしまった春平を見て、春彦は本当に嬉しそうに微笑んだ。
「よかった。俺、本当に春平のこと大好きだからね」
ポン、と肩を叩いて春彦は春平のもとを離れる。
「俺たちは正式にポルトガルに入国するつもりだから、後はよろしくね」
一人ボディーガードを連れた状態で、取り残されたのは数名のボディーガードとアルフレッドと春平。
アルフレッドは少し憂いた表情を見せてすぐにきりっとした表情になる。
「行くよ。まずは成田から出る、そうしたらもう彼には容赦しないように」
成田を少し離れたところに専用機が用意されている。後はそれに乗り込んでポルトガルまでの長旅をすればいい話。
しかしそんな会話は春平には理解できない。
再び車に乗せられて移動する春平たち。
もう打開策は考えられない。ただ、ポルトガルに行って売られてから、言葉を覚えて手紙でも書けば、もしかいたら打開策があるかもしれないなどと春平は思考していた。
彼の中で、自分が売られてしまうのは変えようのない運命みたいなもので、既に決定稿だった。
「……Call Haruhiko right away.」*1
そんなアルフレッドの憔悴しきった早口な呟きを聞き取って、隣に座るボディーガードが慌てて携帯電話を取り出し、誰かに連絡をしている。
確かに今、春彦という単語が聞き取れた。
運転手は何かに気付いたかのように急ブレーキを踏む。
ガクンと上体が前に飛び出し、アルフレッドが運転手に文句を言っている。しかし運転手も言い分がある。指差す方向を見て、アルフレッドは頭をかかえた。
「I ecpected what I though became reality. But... You are very man who I ecpected, extremelly you have good sence of six, Toudou.」*2
アルフレッドが溜め息をついて追い詰められた様子ながらも、どこか嬉しそうに言っていた。
春平には分からない。だから、今の状況も分からない。
慌てて車の扉が開かれてボディーガード数名が出て行く。アルフレッドはしっかりと春平を捕らえていた。
「いやぁ、随分と遅くなったようで悪いな。こっちも色々とごたついていてね」
そんなこの場に相応しくないのんきな声が聞こえてきた。
ゆっくりと顔を上げると、車の周りは森だった。
深い森の中を進む車の目の前に立ちはだかっているのは、見覚えのある男2人。
強気な笑みを浮かべて立ちはだかる清住と、じっとボディーガードたちと対峙する無表情な右京。
「よ、随分と楽しませてもらったよ、牧さん」
なんて右手を上げて楽しそうに挨拶する清住。
「だからってあの美女を差し上げますから春平くんを俺に下さい、と言われてもそりゃ検討違いってやつですよ」
清住はツカツカと近づいてきて開いている扉から覗くアルフレッドの胸ぐらを掴んで引き上げた。
「あんな下品な女たちと春平が同等の価値だと思うなよ。あんなのと春平の魅力を一緒にすんな」
聞きようによっては勘違いされてしまうほど強く主張する清住。そんな清住を嘲笑うかのように、アルフレッドは強気な笑みを見せ続けている。
「春平さん、大丈夫……」
そう言って右京が春平に手を伸ばした瞬間、それは何者かに阻止されてしまった。
ボディーガードの男が、右京の背後で短刀をちらつかせていた。
右京が何かを言っている。
しかし男は答えない。
右京はゆっくりと春平から離れて様子を見ている。
清住はと言うと、アルフレッドの胸ぐらを掴んだ状態のままだった。
「てめぇのボスには連絡つけたのかよ。早くしないとお前の首が吹っ飛ぶぜ」
清住の目からは殺気が感じられる。ただの脅しではない。
それななのに、アルフレッドは至って冷静だった。
「どうかな。僕は、藤堂がそんなことするわけないって信じてるよ?」
その言葉に逆上して、清住は胸ぐらを乱暴に離す。アルフレッドの体は隣に座る春平に倒れかかる。
「――え?」
瞬間、春平の思考は停止した。
倒れかかるアルフレッドの体は華奢だ。
女装させたら本当に女性と見間違えるようなアルフレッド・モナリー。
でも、それにしたら彼の体は華奢すぎだ。
「触らないでくれる?」
アルフレッドはキッと清住を睨んだ。
「いつまでも俺を騙せると思うなよ、モナリー」
そういえば、さっきから違和感を覚える。
赤茶の長い髪の毛を持つアルフレッド・モナリーに対して、清住は日本語で語りかけている。同様に、アルフレッドは今日本語を話した。
「本当に驚いた。現場に行ってから、あんたの名前があるんだもん。これじゃあ氏名転換しただけの偽名じゃバレバレね」
「お前の顔見た瞬間から分かってたよ。男裝したって分かるさ」
「私のこと忘れられなかったんだ?そうよね、私だって清住のこと忘れられなかったんだから……だからこそあんな仕事辞めてると思ってたのに」
アルフレッド・モナリー改め、モナリー・アルフレッドの言葉に、清住はゆっくりと息を吐いて心を落ち着かせた。
「こんな薄情な会社だしな。今回の取引もそれを利用してたんだろ、モナリー」
春平は首を傾げた。それはどういう意味だろう。清住は何を言いたいのだろうか?
そんな春平の考えを見透かしたのか、清住は口を開く。
「気絶なりさせて、とっとと春平をポルトガルに連行しようと思った。それで怒った本社がポルトガルにやってきても、アルジャジーラファミリーの敵じゃないしな。だからといって社長がただのしがない一般新人社員のために、役にたたない警察や政府に報告して、秘密主義の会社を公にするはずがない。そもそもただでさえ社員を中東に送って戦死させるような会社だし。それはさすがにうまいなと敵ながら感心したよ。もし春平を連れていかれたら終わりだ。両親のいない春平だからさらに疑問を持つ者がいない。つまり、春平は好都合でかっこうの獲物。誰の作戦だ?牧春彦なら恐ろしく知恵の回るやつだな」
自らのボスをよく言われて、モナリーは誇らしそうに胸をはった。
「そう、薄情な会社が私を捨てて、春彦が私を拾ってくれた。だから、春彦のために私がこんな行動を起こすのも当然でしょう?」
――くっく、と清住は心底おかしそうに笑った。
「でも残念だな。そんな薄情な会社の中にも、弱った俺を優しく支えてくれた女がいるんだよ」
その言葉でモナリーの眉間にシワがよった。
清住は少し照れ臭そうに、しかし嬉しそうに方目をつむって笑った。
「とびっきりのいい女がな」
それが誰を指しているのか、春平にはすぐにわかった。
『ユキナは清住の元カノだよ』
久遠の声が聞こえたような気がした。
「戯れ言はそれくらいで十分?」
モナリーがそう言った瞬間、春平は誰かに引っ張られて車の外に転げ落ちた。
地面に強く頭を打ち付けて意識が朦朧とする。
「しゅんちゃん!」
ガンガンする頭に響いたのは、今にも泣きそうなか細い声だった。
上を見上げると、自分を心配そうに見下ろす女性がいた。
「美浜さん、どうしてっ!?」
「清住くんたちが助けに来てくれたの。それで、しゅんちゃんがここにいないからすでに連れて行かれたって言ったらここに……」
目線を合わせて話合うと、美浜は申し訳なさそうに髪の毛をいじりながら目線を逸らしている。
とにかく無事なような美浜を見て何かがこみ上げてきた春平は、そのまま強く美浜を抱きしめる。
「……無事でよかった」
苦しそうに呟いた声は美浜にもしっかりと届いていた。美浜は泣きそうな、嬉しそうな表情で春平を抱きしめる。
「それはこっちのセリフよぉ」
硬く抱き合っている二人を見て清住は一瞬ほっと気を緩めた。
その瞬間。
「きゃっ」
ぐいっ、と乱暴に美浜の髪の毛が引っ張り上げられ、春平から離された。
後ろを見上げると、そこには恐ろしい形相の男が美浜の髪の毛を握り締めて立っていた。
「やってくれたね。てっきりあの子たちと楽しんでいると思っていたのに」
「そりゃすみませんねぇ牧さん。あの子たちじゃ物足りなくてね」
そんな清住の言葉にも、春彦は顔を緩めたりはしない。そうして視線をモナリーに移すと、彼女は一瞬肩を震わせて作り笑顔を見せる。
「殺れ」
春彦の冷徹な一言で、全員が一斉に動き出す。
モナリーは清住に飛び掛り、ボディーガードの男達は春平に切りかかる。
「待ちなっての」
春平の目の前に立ちはだかって、右京はその短刀を自身の腕時計を盾代わりに受け止める。
「春平さんは渡さないよ」
「美浜さんっ!」
右京の援護を頼りに、春平は春彦に走り寄る。
美浜の体を乱暴に投げ捨てて、春彦は春平に殴りかかる。
春平が春彦の左頬を狙って腕を伸ばすが、それよりも春彦の右腕が春平の腹を強打する方が速かった。
「あぐっ……!」
込み上げるもの。それを必死に押さえようとして、背中を蹴られた。
「吐けよ。楽になるかもしれないぜ」
さらに強く蹴り飛ばされて、春平はぐっと息をのみこんだ。
「全く馬鹿だよな、春平は。そんなんだからマフィアに狙われちゃうんだぜ?さ、大人しくポルトガルに飛ぼうか。言っただろ、それが良策だって」
必死に腹を押さえる。春彦に返す言葉なんてない。
「それにしてもビックリだよ清住くん。どこから情報を得たんだい?」
そんな清住はモナリーに馬乗りになられて身動きがとれずにいる。
ただ強がりで笑って見せる清住。
「一応英語は苦手じゃないんだ。書くのも話すのもてんで出来ないけどさ、『聴く』ことは得意なんだ。牧さん、あんたがこいつに春平を紹介した時、英語で春平が取引のブツだと言っていただろ。さらに今日のことを確認していた。俺と春平が英語ダメだからってたかをくくっていたんだろ?」
「俺のツメがあまかったってわけね。でも君たちが来たからって春平の将来が変わるわけでもないんだから」
春彦はそう言って、四つん這いになる春平を蹴る。
清住が歯をくいしばってその様子を見ている。
自分の喉元にあてがわれたナイフを右手でギュッと握りしめる。
「あ、あんた馬鹿!?そんなことしたら指が全部持っていかれるわよ!」
モナリーの言葉も気にせず、清住はナイフを喉元からずらしていく。右手には血が滴る。
「そこをどけモナリー。俺たちは今さら指の一本や二本失うのが怖いなんて言ってられないの、お前が一番よく知ってるだろ」
「うん、知ってるよ。清住が私のことをよく理解してくれているから、私に暴力を振るえないのも知ってる」
「っ。だったらどいてくれ。違う国に捨てられる気持ちは十二分に分かってるだろ。そんな辛い思いを春平にはあじわせたくないんだ」
苦しそうな表情を見せる清住を嘲笑うようにモナリーは口を歪めた。
「分かんない」
清住のナイフを握る手を振り払おうとする。
「だって、あんなところにいるより、実際今の方が楽しいもの。きっとあの子にとってもそうなのよ」
ズッと鈍い音で清住の指がナイフから抜けた。
指の傷は深い。
「清住の価値観で私やあの子の幸せを測るのは、とても失礼なことなのよ?」
自分の手の肉が見えている。生々しい肉の間から血が滴る。
その痛みに声を圧し殺して馬乗りになるモナリーを睨み付ける。
「――そこをどけ。今の俺はお前と何の関係もない。10数えるまでに退けないと女だからって容赦しないぜ」
「あらまぁこんな不利な態勢でよくそんなことが言えるのね。仮にも私はあなたと同じ現場で働いてきたプロよ?」
「構うもんか。大切なのは俺が自分の我を通せるかどうかってことだ。聞け右京!お前はそのままそのむっさい男たちを春平に近づけるな。俺はこいつを始末する」
つまり春彦は、春平に任せたということだ。
この状況で!
「こんな腹押さえて吐きそうなの我慢するので精一杯の青二才に俺を殺れるとでも思ってるわけ?」
それを腹を押さえながら聞く春平には何も言えなかった。
もっと自分に力があったら……
「それじゃあ俺が助けてやる」
聞こえてきたのはそんな声。
「俺が、こいつとっとと始末して春平を助けてやる。そいつは俺のこと頼りにしてくれてるしな、できればその期待は裏切りたくねぇわ」
苦笑いする清住。
頼りにされている。決して信頼はされていないのに、都合の悪いときは絶対に助けてやる。
春平の自分本位な考えでも、清住はありがたいと思っていた。
それでいいんだと思っていた。
だって清住は、春平のことを信頼しているから。
信頼もしていないし、いざというときも助けられない。
自分をさらけ出さずに壁を作る清住を否定してばかりで、結局何一つできていないのは春平だった。
清住は決してそんな春平を否定なんてしなかった。
春平は必死に口を押さえた。吐きそうだからじゃない。
そうでもしなきゃ、涙を押さえきれそうにないからだ。
「ありがと清住……。でもいいや。俺は、俺の足で立ち上がりたい。カッコ悪く立ち向かいたい」
自分には凶器を持った相手と対等に戦うスキルなんてない。
きっと清住みたいに潔く、格好よくなんて戦えない。
だけど、それでも立ち向かいたい。
こんな自分にでもできることがあるなら、やりたい。
それでも
「それでも俺が死んだら、あとは頼むよ、清住。……――信じてるからな」
信じる。
その言葉を聞いた瞬間、清住は馬乗りになられた状態でありえないほど情けなく目を見開いて放心したような間抜け面を見せて、
そうしてフッと寺門のように優しく目を細めて微笑んだのだった。
「さあ、行こうか」
こんな青二才でも、マフィアのボスに立ち向かうことができるんだと証明しに行こう。
準備はもう出来ている。
必要なのは、自分の意志と、守るべきものと、信頼できる仲間だ。
足りないものは何一つないんだから。
「殺す……」
春彦がついに懐から刀を取り出し、春平に向けて狙いを定めている。
さすがに慣れている。
狙いを定める姿勢が綺麗だと感じたし、何より隙が見当たらない。
いくら春平が鍛えているとはいえ、ナイフを持つことを仕事としている春彦に丸腰で敵うわけがない。
考えろ、どうすれば勝てるかを。
「あ……」
そういえば、と。
春平は自らの懐に手を忍ばせた。
ゴソゴソとまさぐった後に出てきたのは、見た目棒切れにしか見えない折り畳み式のナイフだった。
ジャコン、と小気味良い音が響き、鋭そうなナイフが姿を現す。
「春平……そんなものどこから……?」
唖然としたのは春彦だ。まさかこんな少年がナイフなんか持っているわけがないとたかをくくっていたのだろう。
「仲間がね、護身用としてくれたんだよ」
そう、久遠が念のためにと預けたものだ。
「まさか本当に役に立つとは思ってなかったけど……これでおあいこだな」
「おあいこ?何でプロの俺とカタギのお前でおあいこだって考えが思い付くよ?」
その嘲笑う言葉のあと、突然エンジンがかかったように突進する春彦。
近づくナイフをナイフで受け止め、キィィンという金属音が響く。
しかし春彦はさらにナイフに体重をかけて力勝負に出る。
恐ろしい笑顔でナイフを押し付けてくる春彦に、力負けしそうになる。
空いている左手で、春彦に奇襲をかけるべく殴りかかる。
しかし春彦はそちらに一切視線を向けないで受け止めた。
「何っ!?」
あまりに突然の出来事に春平が体勢を崩した途端、春彦が自分の体ごと押し倒す。
「………………」
春彦はナイフを春平の首元にあてている。
「抵抗しなかったら傷つけもしないから、黙って車に乗り込んで。……抵抗したところで、どちらが有利かは分かってるだろ?」
春彦の目は本気だった。
春平が手を上げて降参する。
すると春彦も納得して春平から離れた。
――刹那。
「っ!」
春彦のわき腹をナイフがかする。
ゆっくりと振り返る春彦を、春平は強気な笑みで睨み付けた。
「ポルトガルなんて行ってたまるか」
「――――――」
春彦は何も言わずに春平を睨み付けている。
その直後、春彦は春平に襲いかからずに一目散に走り出す。
こういう職業は勝敗をはっきりとさせる。降参したら負け。たとえその後に逆襲されようが、負けは負けなのだ。
だから春彦もあっさりと春平から離れるだろうとは思っていた。
しかし刺されたら痛みで動けないだろうというこんたんだったが、それどころかわき腹を刺されたとは思えない素早さだ。
そして春彦が向かっている先には――
「美浜さんっ!」
そこには、すくんで動けない状態のまま座り込んでいる女がいた。
乱暴に美浜の腕を拘束しると、そのまま強引に押し倒して馬乗りになる。
「これが最後のチャンス。春平が俺に歯向かうなら、この女犯す」
「!」
身を乗り出した春平だが、その言葉で身動きがとれなくなった。
しかしそんな状況で強気に笑ってみせたのは馬乗りになられている美浜だった。
「ふ、ふふふ。無理をしなくていいのよ春彦くん?こんなババア犯したってあなたには何一つプラスにならないわ。嫌な思いして、しゅんちゃんも取り逃がすだけね」
しかし美浜の言葉に笑ったのは春彦だった。
そして無理矢理美浜の喉を締め付けて拘束する。
「分かってないのはあなたですよ、美浜さん。あなたは自分の美しさを少し知らなさ過ぎるのかもしれない。だからあんな危険なマフィアがいるところにのうのうとやってこれるんだろうね。――俺にプラスにならないことなんてなにひとつない」
ゾクッと悪寒が走った。
このままでは美浜さんが危ない。
だからといって春平は動けない。
「美浜さんっ!」
そう、今動けるのは右京か清住だけ。しかし右京はまだボディーガードと遣り合っている。
つまり清住。
駆け寄る清住の背後から、大きな石を持ち上げたモナリーが襲い掛かる。
「私に背中を見せるなんていい度胸ね。――いいわ、殺してあげる」
そうして、石がいきおいよく振り下ろされた。
「――――――っ!」
*1「今すぐ春彦に連絡しろ」
*2「こうなるとは思ってたけど……君はまさに私が予想してた通りの男だよ、いい勘を持っているね藤堂」
今回、英語の分からない、更に緊迫した状況に放り込まれている春平の立場を分かってもらうように英語を使っています。
春彦の考えの全貌が明らかになるが、結局事態はまったく好転していない。むしろ追い込まれている。
どうする!?
次回、春彦編終了――!