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紙ヒコーキがふわりと手を離れた

作者: 斎藤康介

二人並んだ教室の窓

紙ヒコーキがふわりと手を離れた

この場所に僕らの心を残したまま

どんどん高度を上げていく


隣にいるのにこんなに遠い

言葉だけがひとり歩きする

手を握ろうとしたけどのばしたけど今日も空振り


そこから何が見えるのだろう?

例えば一歩踏み出せない僕とか

ひとりで先を進む彼女とか

僕と彼女の間に広がる距離を俯瞰しているのかい


夕焼けに染まる放課後の教室

僕の心はこの場所に残ったまま

開け放たれた窓から吹き込む風はどこか切なくて思わず目を伏せた

「ゴミが入った」って誤魔化したけど

言葉はいらなかった


冗談は苦手だから

いつも何を言ったらいいか悩むのだけど

君が微笑(わら)ってくれたからよかったと思うんだ


二人並んだ教室の窓

紙ヒコーキがふわりと手を離れた

僕の心は君の隣り

携帯もいらない距離なのに伝えられない

紙ヒコーキはどんどん高度を上げていく

そこから見える僕たちは一体どう見えるのかい?

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― 新着の感想 ―
[一言] 凄く切ないですね! 気に入りました♪
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