1/9
始まり
知らない間に殺人者との取引が成立している摩訶不思議な物語。
あなたは、その謎を解き明かす事が出来るのだろうか?
─プロローグ─
もしも、あなたの知らない間に凶悪な殺人者との取引が成立していたとしたら。。。?
あなたは一体どうするだろうか……?
そんな摩訶不思議な現象に立ち向かった男がいた。
─ガチャッ
扉を開けると、そこはとても人が住んでいるとは思えない程に散らかっていた。
床はギーギーと鳴き、古びれた机の向こうに、肘掛けが半分取れかかった椅子の背もたれに、もたれ掛かった大柄な男。
部屋の片隅では、今にも消えそうな程小さな火を灯したストーブが部屋を暖めていた。
だが、すきま風が常に吹きすさぶこの部屋では、このストーブの温もりだけではとても足りてるとは言えなかった。
『何か用ですか?』
椅子の向こうから声が聞こえた。
もたれ掛かった大柄な男は、静かに、ハッキリとした声で聞いた。
この男が、、、いや。もうこの男に頼るしかなかった。
他に頼れる人はもう居ないのだから。