蜜蜂
揺れる雲に月が隠れる前に
何かを願うが声にならずに
翼に憧れる歌こんなにも
胸に沁み入るこの年になりて
ただ待つ姿勢
いつか嫌われ呆れられ
旅立つ君の背中だけ
翼があるならば
どこに行きたいの君のところだ
真実の星
願い事
きみに触れ目を見て話し
心を開いて泣いてもいい
最後の願い
君の言の葉聞けるなら
そんなはじまり思い出す
何処までか
今は蜂の巣の中で
動かさねばならぬ身体
お互いの孤独の巣
灯りをともし
綺麗と微笑む愛しき日々
蜂が蝉の一生に憧れて
脱け殻をつつきみた
夏夜の夢