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いい加減、私を選びなさい!  作者: ラブコメに憧れた作者 愛楽(あいらく)
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帰り道

こちらは本当にぼちぼちと

学校の中を陸人(りくと)は走って帰っていた。とりあえず、人の目があるところを避けたかったのだ。そんなわけで人気(ひとけ)のなさそうなトイレに避難する。


「ここなら誰もいないだろう?」


放課後のトイレはシンッ…としていた。

しばらくして落ち着いた陸人は帰る事にする。

もちろん、2人ともいないだろう。そう思っていた陸人だったが、下駄箱についたところで、その考えを改める事になる。


「あ、陸人くん!やっぱりいた!」


「りっくん?どこ行ってたの?早く帰るよ?」


と、海と空。


「えっと、なんで2人ともいるんだ?」


と、陸人の疑問は正しいのだろう。

陸人は海と空のふたりには、先に帰ると言ってきたはずだったのだ。

すると、2人が下駄箱を指を指す。

そこには陸人の靴。


「なるほど。待っててくれたのか?」


「待ってた、というより」


と、クラスメイトの海が言う。


「この女が勝手についてきた」


と、幼馴染の空。

陸人は考える事をやめる事にした。多分この2人には何を言っても同じだろうと。


「とりあえず帰るか」


陸人の言葉に海と空がついて行くように後ろを歩く。



陸人は帰り道の事は覚えていない。

と、いうより考えない事にしたのだった。

恥ずかしかったから。


「去年の陸人くんは私のために色々頑張ってくれたんだ!」


と、元クラス委員の海。


「小学校の頃のりっくんに私のために手をあげたのよ!私のために!」


と、幼馴染の空。


そんな2人の陸人の褒める?言葉ばかり聞こえて、陸人は心を無にするしかできなかった。


しかしそんな中、陸人はこれだけは覚えていた。

陸人の家に着いた頃。空が言ったのだが、


「もう、りっくんの家かぁ。また前みたいに迎えに来るね!」


と、すると過剰に反応する海。


「なら、私も来ようかな?問題ないよね!?」


「問題ならあるわよ。私とりっくんの2人の時間を邪魔しないで!」


「朝日さんと私が変われば問題ないよ!私と陸人くんは明日からクラス委員をするから2人の時間が必要だし、ね?」


「クラス委員如きで、私とりっくんの仲が裂けるとでも!?」


「でも、去年の陸人くんの事知らないよね?」


「ぅぐ…」


と、空が黙ったところで、海はまた明日ね、と学校とは反対の道へ帰って行く。

陸人も帰ろうと玄関に足を向ける。


「空。また明日な」


少し落ち込んでいた空だったが、


「また明日。りっくん」


と、言葉を返してくれた。



家に帰ると妹が迎えてくれる。


「あ、おかえり。おにい」


「ただいま。結衣(ゆい)


高校1年生の夕凪結衣(ゆうなぎゆい)。高校は陸人と同じ高校。陸人からは分からないが、モテる。見た目は真面目な雰囲気だが態度や喋り方は決してお(しと)やかではない。しかし、容姿は整っている。それと本音をはっきり言う性格。

そんな結衣がちょうどリビングから出てきていた。

そんなタイミングだったので迎えてくれたように見えただけであった。


「少し誰かと話してたの?あ!まさか彼女とか!?」


「いや、それは違う。そういえば結衣は空のこと知ってたな?朝日空(あさひそら)。覚えてるだろ?」


「そりゃね。おにいと幼馴染のでしょ?2年前までは一緒の学校だったし、美人さんだし、知ってるよ?おにい的には、実際、彼女みたいなもんでしょ?」


「いやいや、俺と空じゃ吊り合わないからな?確かに空は俺に依存しているところはあるとは思う。でも、だからって彼女になるわけないだろう?」


「はぁ、これだから…」


と、呆れた様子の結衣は自分の部屋に戻って行った。

どうしてと、陸人は思うが答えは出ない。

玄関に立ちっぱなしもなんだしと、陸人も自室に向かった。

時たまの投稿で申し訳ない。

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