表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
70/70

 TS1 現在最強のプレイヤー

TS(Tale of Sia)。つまり今回は、なかなか細かく紹介する機会がなかったシアさんのお話です。

本編であるユキの物語とは別物ですが、興味のある方は是非読んでみてください!

ちなみに、割とギャグとかありません……。

 Neo-play-onlineトッププレイヤーの彼女、シアは針葉樹林にて、一人のプレイヤーと接触し、足を止めていた。

「やあ、久しぶりじゃないか」

 シアがそう声を発したその先には、群青色の長いパーカー、それに隠れて見えないミニスカート、薄水色の髪をかかとの辺りにまで伸ばした、身長120センチ程度の女の子がいる。

 女の子は、シアと約三メートルの距離を開けた位置に立ち、背にあった一メートル程度の白銀の槍を抜き右手に持った。

「ひさしぶりだね~。Play-online最終イベントの打ち上げ依頼? シア」

「ああ、確かにそれ以来だ。このNeo-play-onlineに来て以来、ずっと君と出会うことを楽しみにしていたよ。Play-online・No.2プレイヤー、そしてボクに唯一ダメージを与えたプレイヤー、ラナ」

 シアは半身に構えて鞘にある刀の柄に右手を添える。

 ラナもそれを見て槍を構えつつ口を動かす。

「あたしも、久しぶりに本気でできそうっ!」

 いってラナは槍を構えたままに走り、真っすぐシアの腹部に突きを入れた。

 シアはその突きを右にかわすと、添えてあった右手で柄をつかむ。同時、鞘から引き抜かれた片方にしか刃の無い直剣型の刀に近い刀身が、刹那にしてラナの腹部に、地面と平行にダメージエフェクトを作った。

 

 ラナはどうやら体を後方へとそらしていてダメージは深くなかったらしく、すぐに体勢を整え再び突きで攻撃をする。

 が、それがシアに直撃する寸前、槍はピタリと動きを止めた。

 いやなにも、寸止めだとかそういうことをしたわけではない。

 しかし槍は、それ以上進むことはない。


「君も散々攻略のために思考を巡らせていたじゃないか。もうボクの『地神』を忘れたのかい?」

「忘れてはないよ? でもまぁ、今のあたしじゃどうにもできないんだけどね」

「だろうね」

 言うとシアは右手の刀を動かし始める。

 シアの攻撃は素早く、かつ鋭く、ラナの体のさまざまな位置へと飛んでいく。ラナはそれらを槍で素早く防いでいくが、少しずつ、防ぎきれなかった攻撃によってラナの体にはダメージエフェクトが付いて行く。


 そうして防戦一方になるラナと、そこに攻撃を加え続けるシアのその戦いは、四分ほどで互いに動きを止めた。

 そしてシアが声を出す。

「あと一撃で、ボクの勝ちだよ」

「まぁ、そうだね。でも、ここからじゃん?」

「ああ」

 シアがそう言うのと同時、ラナは右手の槍を平行に放り投げる。

 ラナの手から離れたその槍はグワングワンと森の木々の間を潜り抜け、まるで糸でもついているかのようにブーメラン同様の軌道を描き、ラナのもとへと帰ってくると彼女の右腹部に突き刺さった。

 影に落ちた彼女の表情が見えなくなった。

 シアはそんな様子を落ち着いた瞳で眺める。

「君のその槍は、自身を攻撃することができる……、普通出来ないのだけど不思議なものだね、本当に」

 

 一方のラナは槍が刺さって数秒間その場で静止していたが、やがて槍を投げ捨てる。

 すると彼女の髪の先端は黒に染まり、瞳は紫に光る。


 そして一瞬にしてシアとの距離を詰めると、ラナは右手にこぶしを握りそれをシアの首元へと動かした。

 しかし案の定、こぶしは『地神』によってシアに触れる直前で動きを止めるが、辺り一帯に轟音が響きシアの背後約百メートルの木々や地面が衝撃によって砕け散る。

 

「HP全損の最後の一撃を自分で行うことで発動するスキル『キラーホエール』、相変わらず恐ろしい力だね」

 シアの口ぶりはいたって冷静だ。

 ラナはにやりと笑顔を作ると、そんなシアへと声を発した。

「冷静でいられるのも今の内だよ」

 ラナは続けて言葉を出す。

「ねぇ、Play-onlineからNeo-play-onlineになったことで、追加された一番大きな要素ってわかる?」

「一番……? どれのことを指しているのか、教えてくれるかな」

 シアは首を傾げた。

「それはね、地形破壊が可能になったことだよ」

 言って、ラナはこぶしを素早く引くと今度はそのこぶしを思い切り地面へとたたきつける。同時、またも辺りに轟音が響き、ラナを中心とした半径六十メートルほどの地面が粉々に砕け木々ごと浮き上がった。

 これには流石のシアもたまらず、足場の整った場所への移動のためにと大きくジャンプする。

 ラナはこれを見逃さず、すぐさまシアの間合いまで跳ね上がると、すかさず左こぶしをシアへ放った。空中で身をひねらせてかわすシア。

 しかしかわされたことを見たラナが即座に放った右こぶしは、シアの腹部に衝突し、シアの体は吹き飛ばされる。

 が、シアは宙に足を突き自身の体を止めた。

「前回のイベント終了直前で、危うい目にあってね、こうして対策を講じたんだ」

 そして刀を鞘にしまうと、シア刹那にしてラナの間合いに入りこみ、鞘に収まったままのその刀でラナの腹部に打撃を加え、ラナの体を地面へとたたきつける。

 そしてそのまま刀を自身の左腰に携え、ラナの隣に着地した。

「勝負あったようだね、ラナ」

「うん……、今回もあたしの負けだよ~」

 聞いて、シアは少しの微笑みを浮かべるとラナに背を向け歩き始めた。

「こんな序盤で君を倒してしまうのももったいない。このイベントでまた会ったら、その時に決着をつけるとしよう」

 シアはそう言って少しの距離を歩いた後、「さてと」と一人呟くと

「これ以上の楽しい戦いを、楽しみにしているよ。ユキ」

 そう続けて歩みを進め始めた。

「面白い!」「続き読みたい!」など思った方は、ぜひブックマーク、下の評価を5つ星よろしくお願いします!

していただいたら作者のモチベーションも上がりますので、更新が早くなると思います!(希望的観測)

ぜひよろしくお願いします!


ちなみに……ラナさんは今回大分弱そうでしたが、キラーホエールを使っていない状態でも「天使」を使っていないユキより断然強いです! 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ