始めよう、新たな世界を。
「さてと。」
わたしはそう呟きながらゲーム機にカセットを入れた。
ゲームはあんまりやってないからわかんないなぁ。
これがいわゆる[VRMMO]というものらしいけど、電源の付け方もわかんないよぉ……
なぜそんな、ゲームを全然やらないわたしがVRMMOなんて持ってるかって?
それは、
~昨日~
わたしに話しかけようとしている子は 遠藤 穂波
「ねぇ、雪奈って確かVRMMOのゲーム機持ってたよね!」
穂波は近づいてきてそう言った。
「持ってるよー。」
「じゃあさ、明日発売のNeo-play-onlineっていうゲーム、超面白そうだから玲奈もいくし一緒に買いに行かない?」
う~ん。まだそのゲームやるとも言ってないんだけどなぁ。
でも、仲のいい玲奈も穂波も買うなら
「いいよー、じゃあ明日何時にどこ集合?」
「ok、明日朝7時に秋葉原の△○ゲームショップの前集合だよ。」
「うわっ7時?オタクぅ~。」
「正直だね。」
つい、正直に言っちゃったのは置いておいて、結構安請け合いしちゃったけど明日起きれるかなぁ。
~今日の朝(さっきの流れだと次の日の朝)~
「ふぁぁぁ。」
今何時だろ?
携帯を見るとそこには 6時30分 とある。
あっ。
わたしは着替えてすぐに家を出た。
秋葉原に着いたのは7時10分だ。
でもよかった。先に並んでいた穂波と玲奈に合流することができた。
これで一安心したかと思えば、発売は8時かららしい。え。こんなに早く来た意味って何なの?
それはすぐに分かった。後ろにはあっという間に長蛇の列完成!
そして、そんな列を並び抜き、やっとの思いで帰宅し、現在に至るってわけ。
~現在~
1時から3人でこのNeo-play-onlineというゲームをやるのに、どうやって電源を入れるのかなぁ。わかんないよぉ。
ネットで調べ、ゲーム機の電源の入れ方がわかったところで、わたしはそれをかぶり電源ボタンだと思うボタンを押してみた。
すると、私の周りが青白い光で包まれ始めた。