勇者全滅? 道化魔女の罠
アルスたち4人は、新たに出現した大陸に足を運ぶ。
そこは、以前救った村と同じ場所にあったが、少し発展して、人々が賑わっていた。
村には、英雄の伝承が語り継がれ、アルスたちが救ったのは過去の時代だと分かった。
由依はそこで、他の人が気付かない割れた不思議なルビーの半分を見つける。
アルスたちは、店や宿屋の様子を見たり触ったりして村を楽しんでいた。
森も今は村人たちの叡智によって開拓されて、お墓や道が整備されていた。
アルスたちは自分たちの島に帰ると、由依のポケットにしまってあった半分のルビーが光り輝き、お城に光りを放つ。
???「目覚めの刻、破滅の道は伝承の復活へ」
ルビーからの言葉が消え、地響きが起こる。遠くの離れた場所に大陸が現れる。
しかし、大陸は紫のオーラに包まれ、封印されていた。
「由依のルビー、お城に半分残っているみたいだな。よし、父上に会いに行こう」
パルス王子は3人を連れて、お城の門に向かう。
門番はパルス王子を確認して驚き、急いで城門を開ける。パルスは、王様のいる謁見の間に走っていった。
3人もパルス王子に続いて、謁見の間に入る。
謁見の間に入ると、アルスの両親、メリアの両親もいた。どうやら勝手に他の島に行ったことが知られて、会議が終わった後、親たちで話し合いがあったらしい。
アルスとメリアはそれぞれの両親に連れて行かれ、パルスは再び部屋に閉じ込められた。残った由依は、城下町の宿屋に案内され、疲れを取るように言われた。
由依は、宿屋の戸棚にあった本を取ってみると、何と文字が日本語に変わり、メモした文字もこの世界の言語に変わったり、戻ったりと、読めたり渡すことができるようになった。
この能力を得たことで、由依は本に書かれた文字を読み、この国の実情を知ることができた。
翌日、アルスはメリアを連れて、由依のいる宿屋に来た。アルスは次の大陸への鍵が、この城のどこかにあるのではないか、と由依に話した。
由依はうなずき、パルスがいる城へ3人は向かった。城の門兵は、橋を下ろして城門を開けた。
パルスがいる部屋に向かった3人に、部屋から二人の声が聞こえた。
「王子、このままではらちがあかん。皆を納得させるには、新たな大陸を出現させる他に手がない」
パルス「けどな、爺さん。出現させるしろ、行くにしろ、大陸に行く鍵がないと・・・」
老爺「きっと、お主の友達もまもなく来る。その鍵とやらに、儂に心当たりがある。任せておけ」
3人が部屋に入ると、老爺もパルスも歓喜した。話を聞いていた由依は、どのみち新大陸に行かなければ、次の大陸の宝石は手に入らないと言う。
パルス「もう、用意は整ってあるぜ。幸い、今は城と町は厳重だが、その分、島の半大陸は手薄になってる。船に乗るのは簡単だ。」
老爺「皆を納得させるには、新たな大陸の出現以外、他に手がない。頼んだぞ。」
由依はアルスたちと一緒に、島の反対側である神殿に入る。
王城内部の別の部屋に落ちていた欠けたルビーと、持っていた欠けたルビーをくっつける。
光が宝石から放たれ、目の前が眩しくなった。
皆が何かを、火山の山岳で落とす光景を目にする。
すると、火山が噴火して周りが溶岩に飲み込まれていった。
また目の前が眩しくなると、何事もなかったかのように、火山の見える見晴らしのいい丘に立っていた。
足の下には、光っている紋章の絵があり、いつでも帰れるようだった。
パルス「今回の目的は、火山の噴火を止めることらしいな。でも、まだその兆候はない。近くの村に行ってみようぜ!」
パルスたちが村に走っていく瞬間、由依の足元に、半分に欠けている天使の絵の石板を見つける。