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異世界転移で高待遇  作者: 神納 一哉
6/16

6 晩餐会会場で技能が増えました。

思っていたよりも簡単にクラスメイト達と合流できた。


それぞれがメイドさんに連れられてバラバラに会場入りしていたので、俺もユカもそれぞれ別のメイドさんに連れられて、さりげなく晩餐会会場の中央のテーブルへと案内してもらったのだ。


ユカは西条さんと高梨さんの居る方へ、俺は端の方に一人で居る青野の姿を見付けたのでそちらへと歩いて行く。


「おーっす。魔導士様」


「おお村雨殿。なにやら宿舎ではないところに連れていかれたとのことですが、大丈夫ですかな?」


「あー、まあ王女様に呼び出されてな、この建物の中に部屋を貰って職業についてレクチャーしてもらってたんだわ」


「王宮内に部屋を貰ったですと!?狡いでござる村雨殿!」


「狡いも何も、俺は呼ばれただけだしなあ。なんでも錬成術師ってのは貴重らしい。あ、あと一応、獅子宮も乙女宮も王宮内だぞ」


「別館本館の違いがござる。では、此度の異世界召喚の主人公ポジションは村雨殿?」


「その可能性は高い。はじめにステータスを見たときは最弱ステータスの捨てられ成り上がり系主人公かと思ったんだけど、VIP待遇するくらいに錬成術師が重要視されているみたいだし」


「まあ拙者は、魔法が使えるというのが嬉しいのでござる。村雨殿が主人公ポジションなら、拙者はモブの一人だから安心して過ごすことができそうでござる」


「いや、主人公の友人枠で何かしらの試練が訪れる可能性が否めないのだが」


「面倒ごとは御免でござる。村雨殿の邪魔はしないでござるよ」


「話ぐらいはしてくれるよな?クラスじゃ唯一と言ってもいい友人なんだし」


「照れるでござるな。もちろん、いつでも話し相手にはなりますとも」


「じゃ、これからもヨロシク」


「承ったでござる」


青野との話を終え、中央のテーブル付近を確認すると、ユカ、西条さん、高梨さんは三人で固まって話をしていた。その隣に橘さん、クラス委員長の女子、城山、新田、田沼のグループが居て、後は少し間隔を置いてニ・三人の女子だけのグループが幾つかと、三・四人の男子だけのグループが二つほど出来ている。男子の数が少なく見えるのは気のせいだろうか?


「青野、倉庫(ボックス)って頭の中で念じると、どんな表示が出るか教えてもらってもいいか?」


「良いでござる」


そうして青野に聞いた空間収納はユカのものと変わりがなかった。二人とも魔法職だから同じなのだろうか?今度ユカに友人達の空間収納がどんなものかを確認してもらおう。


「村雨殿、空間収納に入れるのはどうやればいいのですかな?」


「機能にあっただろ、収納(ストレージ)って念じれば入れられる」


「忝い。…おお!確かに入ったでござる!まさにファンタジーですな!」


テーブルの上の籠に盛られていた林檎のような果物を一つ、自分の空間収納に収納してみて歓喜の声を上げる青野。


俺も10個の果物を空間収納に収納して、空間収納を確認してみる。


――――――――――

空間収納 レベル3 27/400 上限4000


技能:収納 倉庫 解体 熟成(エイジング) 錬成 整理 消去


綿織物 10

麻織物 10

毛織物 10

綿糸 30

麻糸 30

絹糸 5

懐紙 900

板紙 200

銅地金 2

鉛地金 2

鉄地金 2

小水晶 10

小魔石 10

紅玉石 10

蒼玉石 10

薬瓶 50

薬瓶栓 50

オーク板材 20

植物源素 70.9

生物源素 16

鉱物源素 5.2

硝子源素 5

魔源素 5

アンジの果実C 1

アンジの果実B 6

アンジの果実A 3

薬草B 100

――――――――――


この果物はアンジの果実という名前だった。アップルでいいじゃないかと思ったが表には出さないでおく。


果実の後ろに何やらアルファベットが付いているので確認してみると、Cは未熟、Bは普通、Aは上質といったように果物の品質を表していた。よく見てみると薬草の表示が薬草Bに変化して、機能に熟成が追加されている。


熟成を確認すると、品質を向上させるとあった。念のためステータスを確認すると魔力が68まで回復していたので、アンジの果実Cを熟成(エイジング)してみる。


アンジの果実Cの熟成に使用した魔力は1だったので、次はアンジの果実Bを一気に7つ熟成してみる。それから魔力を確認すると1減っていただけなので、今度は薬草Bを一気に熟成してみる。


魔力を確認すると5減っていたので、熟成するものの体積や重量に応じて消費魔力が異なるのであろう。


もしかしたら錬成や解体にもその法則が当てはまるのではないだろうか。もしそうなら、上手くやれば消費魔力を抑えることができる。


籠からアンジの果実を一つ取り出して齧ってみる。シャクっとした食感と口内に広がる甘酸っぱさ。


「さすが異世界。見た目と食感は林檎でも、味はオレンジ。摩訶不思議」


「なんですと!拙者も一口。むうっ!酸っぱいでござる!」


この果実の名付け親は地球人だろう。『ア』ップルとオレ『ンジ』でアンジに違いない。


一口齧ったアンジの果実を見ながら、錬成(ドローイング)と念じてみる。するとアンジの果実は淡い光に包まれ、俺の掌に吸い込まれるかのように消えていった。


手に持った物も問題なく錬成できるみたいだ。


空間収納を確認しながら、なんとなく植物源素の文字を眺めて林檎を思い浮かべてみた。すると植物源素が61に減り、代わりに「林檎【ふじ】A 8」が増えた。


――――――――――

空間収納 レベル3 26/400 上限4000


技能:収納 倉庫 解体 熟成 錬成 整理 消去


綿織物 10

麻織物 10

毛織物 10

綿糸 30

麻糸 30

絹糸 5

懐紙 900

板紙 200

銅地金 2

鉛地金 2

鉄地金 2

小水晶 10

小魔石 10

紅玉石 10

蒼玉石 10

薬瓶 50

薬瓶栓 50

オーク板材 20

植物源素 61

生物源素 16

鉱物源素 5.2

硝子源素 5

魔源素 5

アンジの果実A 10

薬草A 100

林檎【ふじ】A 8

――――――――――

――――――――――

キョウスケ・ムラサメ

レベル2

職業 錬成術師

体力 112/200

魔力 52/200

耐物 21

耐魔 21

俊敏 11

幸運 11

才能 異世界人・言語理解・創造・神秘・魔力錬成

技能 空間収納3・無属性魔法1・生活魔法1・鑑定10・素材理解5・最適化1・測定1・調合2・錬成4・熟成1・複製2

――――――――――


ステータスを確認してみると魔力が7減っていたのだが、自然回復を考えると実際に消費したのは10くらいだと考えられる。林檎の量が中途半端なのは、使用する源素に対して最適な消費魔力を最適化の技能が割り出してくれたからである。技能補正パネェ。


素材理解が5、調合が2、錬成が4、複製が2に上がり、最適化と熟成が増えた。複製が上がったのは林檎を作ったからか?まあそれ以前にもティッシュペーパーとか作ってるし、積み重ねって大事だよね。異世界の物を作っても複製が上がるのかもしれないな。

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