サバイバルはお好きですか?
投稿遅れてすいません。資格試験や部活、色々あって中々更新できませんが、これからも頑張って投稿して行きますので、よろしくお願いします。
「能力を使う時に一番大事なのはイメージだ。自分の身体を通して力が出てる感覚をイメージしろ。岩瀬、自分の事に集中しろ。ルミナ、力み過ぎだ。肩の力を抜いて深呼吸しろ。伊集院、無駄だ、絶対に逃がさんぞ。」
俺と久城先輩が様子を見に来た時、暁香先輩達指導の下、三人は特訓の真っ最中だった。
「昂ちゃん、みんなに無理させてないよね?」
心配そうに久城先輩が暁香先輩に話しかけている。…久城先輩、俺にはたっぷり無理させてますよね?
「昂輝、準備ができぞ。」
いきなり俺の後ろから御久間先輩の声がした。見れば手に何か怪しい機械を持っている。・・・嫌な予感しかしないんだが・・・
「おっし、なら早速始めっか。」
そういうと暁香先輩は怪しい機械を受け取り、スイッチを・・・入れた。途端に眩い光が巻き起こった。そして・・・目を開けた時には・・・
「・・・何だこりゃぁ!!!!!!!!!!!?????????????」
当たり一面見渡す限りの大木。さっきまではこんな場所にはいなかった。さっきまでは確かに河原にいた。・・・どうなってんだこれ・・・。ええい、まずは状況整理からだ。服装はジステム起動時のだし、刀もあるし能力も使えるっぽい・・・つまり、ここは仮想空間な訳だ。そうこう思案している時だった。
「あー、あー・・・テス、テス、ただ今マイクのテスト中。ただ今マイクのテスト中・・・」
どこからともなくアナウンスが聞こえてきた。この野太い声は・・・卯佐美先生だ。
「あー、これからお前らにはバトルライザーを使ったサバイバルゲーム的なものをやってもらう」
・・・サバイバルゲーム!?しかも的なものって何だ!?
「まずはお前等のバトルライザーを見てみろ」
バトルライザーを?俺は言われた通りに見てみる。すると、リミット解除の文字が水晶に浮かび上がっている・・・って、リミット解除だと!?
「見ての通り、システムのリミットを強制的に外してある。これで誰でも能力が使い放題ッて訳だ、良かったな」
よくねぇよ!!!!!笑いながらサラッと恐ろしい事言ってんじゃねぇ!!
「さて、次は右腕を見てみろ」
もうリミット云々には触れないのか、ノータッチでいいのか!?・・・ノータッチなんだろうな・・・俺は諦めて右腕を見た。見た事もない赤い腕輪が着いてる。
「派手な色の腕輪があるだろう?それはお前等のチームを表している。色が同じなら見方、違うなら敵だ。戦力は均等に俺が分けた、ハンデとかは無いから安心しろ」
成程、つまり俺は赤チームな訳だ。
「後はルールの説明だ。といっても、ルールは至ってシンプルだ。先に他のチームを全滅させたら勝ちだ。どうだ、シンプルだろう?」
成程、今回は理にかなっているのかもしれないな。前の模擬戦は一年VS上級生、あれにはフェアなんてモノは無かった。だが、今回は一年生の能力の使い方の勉強とレベルアップ・・・実戦が一番手っ取り早いだろう。・・・これ以上の練習は無いな。
「さて、お前等準備はいいな?・・・よくなくってももう始めるがな」
・・・じゃあ聞く必要ないんじゃないか?
「いくぞ、・・・始めろ!!!!!!!!!」
先生の野太い声のアナウンスは戦闘の始まりを告げた。その瞬間だった。
「隙だらけだぞ、神沢!!」
「御久間先輩!?」
後ろからいきなり御久間先輩が奇襲を仕掛けてきた。どういう原理だか知らないが、両手の甲から碧い水晶の剣が生えている。
「んなろぉ・・・!!」
俺は右に跳んで紙一重で避けた。それと同時に、御久間先輩の腕輪を確認した。・・・赤だ・・・つまり・・・
「御久間先輩、待った!!俺は見方だ!!」
こうするのが自然だろう。俺は武器を置いて腕輪を見せた。
「お前のも赤・・・すまん、てっきり敵だと思ってた。」
どうやら誤解は解けたらしい。俺はホッと一息ついた。誰だって見方も分からないのにいきなり戦闘はしたく無いだろう。見方が見つかったし、とにかく現状を整理しよう。
「先輩、今の戦況ってどうなってるか分かりますか?」
「すまんが俺にも分からないんだ。誰が敵で見方なのか見当も付かない。正直、片っぱしから会った奴と戦闘して行くしかないだろうな。」
「・・・やっぱりそうなるんですね・・・」
俺は深くため息を吐いた。どうやらとことんまでやり合うしか道は無いらしい。・・・しんどい事になりそうだ。なら次は戦力の確認だ。御久間先輩はどんな能力なのか知りたいしな。
「先輩はどれくらい戦えますか?」
「・・・あんま戦闘は得意じゃないんだよ、俺」
苦笑しながら先輩は応えてくれた。・・・何かイメージ通りっぽいな。
「ちなみに、俺の能力はこんなんだ」
そう言うと・・・腕を前に出した。そして・・・
「思案具現化・・・ハンドソード!!」
そう言うと両手の甲に再び水晶の剣が現れた。その様子はまるで何かのデータが現実世界に引き出されている様だった。
「俺の能力は自分でイメージした物を具現化することが出来るんだ。だが、具現化出来る物にはルールがある。一つは生物は具現化出来ない。次に、具現化出来る物の数は限られている。最後に、意思があるものは具現化出来ない。・・・とまぁ、結構不便な能力だ。」
いや、十分凄いと思うんだが、俺は。
「お前や昂輝の様な完全な戦闘特化の能力じゃないからな、戦闘では使い方が難しいんだ。」
そう苦笑しながら御久間先輩が言い終わった時だった・・・
「ほぉーう、なぁーるほど、これならば、俺にも勝ち目がありそうだなぁ!!」
どこからともなく聞き覚えのある嫌ーな声が聞こえてきた・・・
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