雷VS炎
俺は刀を構えて無言で暁香先輩を睨み付ける。
「バトルスタンバイ、起動!!」
暁香先輩がバトルライザーを起動させた。先輩を紅い閃光が包み、弾けた。その場に、紅い改造された燕尾服に身を包んだ先輩が立っていた。…見るからに強そうだ。そんな風に思っていると、いきなり先輩が…消えた。気付いたら目の前にいる。…ヤバい、避けられない!咄嗟に左の掌を前に突きだし、稲妻を放つ。瞬間、また先輩の姿が消えた。一瞬、俺の耳に風を切る音が聞こえた。…後ろか!?
「ほぅ…このスピードによく反応したな」
…後ろを向いた瞬間、俺の顔面が先輩の左手に鷲掴みにされた。それを認識した瞬間…凄まじい熱さと激痛と共に浮遊感。受け身もとれずに床に落下した。
「ぐっ…はぁ!!」
何とか立ち上がりながら状況確認。先輩は俺の腹を右手で殴った、それは状況から推理できた。が、この熱さは何だ?明らかに殴っただけじゃあ無い。つか、殴っただけじゃあ服は焦げない。俺の腹部の服はしっかりと焦げていた。…その理由は…すぐにわかった。先輩の回りに、俺の雷の様に炎が渦巻きだした。
「成程な…俺の炎バージョンって事か…」
炎を纏った拳で殴られた訳か。そう思った瞬間、また先輩が消えやがった。
「同じ手を何度も食うかよ!!」
俺は稲妻を自分の回りにドーム状に発生させた。
「…ちぃ!」
先輩は舌打ちしながら接近を止めた。そのまま後ろに跳ぶ、その瞬間…
「隙だらけだぞ、暁香 昂輝!!」
いつの間にバトルライザーを起動していたのか、伊集院が一気に接近し、奇襲をかけた。
「ちぃ!!」
舌打ちして更に後ろに下がろうとする暁香先輩。だが、…遅い。伊集院の忍刀が先輩を捉えた、そう思った時だった。伊集院の前にミサイルが降ってきた…えっ、ミサイル!?待てや、何でもありか!?
「おおっとぉ!!」
ワザとオーバーにリアクションしながらミサイルを全弾避ける伊集院。あいつ、絶対に本気でやってないだろ…。言葉に真剣さが感じられない。
「ナイス援護、潤」
「なーに、気にすんな」
なはは、と笑い声が聞こえた。成程、今の邪魔は澤木先輩か。声のした方を見てみると…澤木先輩は…宙に…浮いてるぅ!?反則だろ!!ターバンが無くなっており、そのかわりに緑のバンダナになっている。服装は至ってシンプル、白の半袖のTシャツに黒いジーパン。だが…背中にはマ〇ジ〇ン〇ガ〇Zのジェッ〇ス〇ラ〇ダーの黒いバージョンが…生えている。右腕にはミサイルの発射口が付いている…サイボーグなのか?
「さーて、ここまでやったらもうケリつけるしかないぜ、昂輝」
こんな状況なのにすんばらしく気楽な声が聞こえる。
「すまん、ここまでやる気は無かったんだがなぁ…予定が狂った」
予定?何の事だ?
「さて、そこまで暴れたいなら相手してやるよ、伊集院」
「ふっ…後悔しても知らんぞ?」
「はっはっは、そりゃ面白そうだ。…なら、やってみぃ!!」
澤木先輩が一気に急降下して伊集院に襲いかかる。伊集院はそれを軽く流した。…どうやら伊集院はほかっといても大丈夫そうだ。それよりも…俺は暁香先輩と再び睨み合った。…今度は…俺の番だ!!
「数学ポイント、解放!!」
「承認シマス。スキル、『雷鳴波』ヲ解放」
俺の刀が再び雷を纏う。まともにやりあったって勝てない事はさっき分かった。なら…一撃勝負でケリをつける!!
「理科ポイント、解放!!」
「承認シマス。スキル、『炎竜波』ヲ解放」
暁香先輩はこの勝負にのってくれた様だ。炎の竜が先輩の前に現れた。…勝てるかな?いかんいかん、弱気になってどうする。俺はここで勝って、一発ガツンと先輩たちに言うんだ。その為にも…勝つ!!
「天駆ける紅き聖獣よ、我に仇なす者を焼き尽くせ!!『炎竜波』!!」
炎の竜が俺に向かって放たれた。
「天空貫く大いなる剣よ、波動と成りて敵を撃て!!『雷鳴波』!!」
刀から雷のソニックブームが先輩に向かって飛んだ。炎の竜と雷がぶつかった。もちろん…大爆発した。そして…
「「バトルライザー破損、システム停止シマス」」
暁香先輩と俺、二人揃ってバトルライザーが壊れた。そう、相討ちになったんだ。まぁ、頑張った方か、俺はそう思う事にした。
誤字脱字、これは絶対におかしいだろ、てのがあったら教えてください。直ぐに修正します。




