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模擬戦 1

遅くなってすいません。まだちょっとバタバタしてますが、ちょっとずつでも書いていくつもりです。

Bクラスとの戦争が決まった次の日、俺達Dクラスは暁香先輩を中心としてBクラスとの戦争の作戦会議をしていた。そして、暁香先輩の結論は…

「まず、一年がどんな力を持っているか、模擬戦闘して調べるぞ。そうしないと作戦が決まらない」

…とのことだった。面倒だがもっともだろうな。俺を除いて、一年はまだバトルラーザーの機能を完璧に把握できていない。更に、当然ながら一年は先輩の能力も知らない。ただでさえ人数の少ないDクラスだ、一年生が即戦力にならなければ戦争など出来ないだろう。

「今日一日、全ての授業を免除してもらおう。俺は今からその旨を学園長と他の先生達に伝えてくるから、俺が戻り次第模擬戦闘を始めるぞ」

そう言って暁香先輩は教室から出て行った。入れ替わる様に久城先輩が教壇の前に立った。

「さて、昂ちゃんが居ない間に一年生のクラス登録を済ませます。登録しておかないと、戦闘等のバトルライザーを使った行動が一切できません」

また面倒な事を…って、登録しないとバトルライザーが使えない?じゃあ何で昨日のドラゴンを倒す時は使えたんだ?

「ああ、ちなみに、昨日四人が一年生の腕試し用のドラゴンと戦った時に使ったバトルライザーは、御久間くんがリミッターを一部外した特別製のやつなの。だから使えたってわけ」

俺達の疑問に気づいたかのように、優しく微笑みながら久城先輩が補足してくれた。成程な…ってぇ、あんたらがあのドラゴンを差し向けた張本人かよ!!現実に害は無いけど、痛みだけは本物なんだぞ!!

「それじゃあ今から一年生にバトルライザーを配ります。朱里ちゃん、お願いね」

「ハイハーイ!」

声をかけられた榊宮先輩は、席から立ち上がると、ロッカーの上に置いてあった段ボール箱を持ってきた。その中から更に一回り小さい、煉瓦くらいの大きさの箱を取り出した。…あれ?バトルライザーってあんなに小さかったっけか?たしかコンピューターのキーボードくらいの大きさはあったはずだ。あんな小さな箱に納まるような大きさじゃない。本当にバトルライザーなのか?そう思いながら配られた箱を受け取る。

「それじゃあ、箱から出して装着してみて」

全員が受け取ったのを確認すると、久城先輩は一年生にそうすすめた。俺は箱を開けてみた。そこに入っていた物は…甲の部分に透明な水晶が付いた機械が付いている指先の部分が無い手袋。しかも片手の分だけ。俺もこんな形は見た事が無いが、手袋なんだから手に装着するんだろう。機会が手の甲の部分にくる様に装着した。伊集院達も不思議そうな顔をしながら同じようにしている。

「君達がドラゴンと戦う時に使ったバトルライザーは試作品だから、無駄に大きいし、肩の様な戦う時に(まと)になりやすい部分にしか装着出来なかったの。これはDクラスが独自に開発し、小型化したものよ。ちなみに、クラスによってバトルライザーは違うから、他のクラスと戦う際は注意してね。装着しだい、各自バトルライザーを起動してね」

クラスで独自に開発したなら俺も知らないわけだ。なら、心配いらないな…

「ライザーシステム、起動(アウェイクン)!!」

俺はバトルライザーを起動させる。伊集院、岩瀬、ルミナも同じ様に起動させている。四人の足下に魔方陣が浮かび上がる。そこから光の球が現れて…こない。あれ、いつも武器に変化する光の球が現れるのに…何で現れないんだ?そう思っていると…

「神沢 渉ヲDクラスニ登録、システム起動ヲ承認シマス」

バトルライザーの水晶が発光し、機械の声が聞こえてきた。すると、透明だった水晶が金色に染まり、眩いばかりの金色の閃光が放たれた。そして…

「何じゃこりゃあ!?」

俺の姿はどこぞかのゲームの勇者の様な服装になっていた。…俺の学ランは何処にいったんだっー!?両肩が丸出しの蒼を基調とした英国風の貴族服…肘から先は文字の刻まれた銀色のガントレットで覆われ、白を基調としたズボンには何かマントの様な布が着いている。刀は普通…じゃなかった。刀身には何か分からない文字が刻まれ、柄が少し豪華になっている。バトルライザーの水晶には…Dの文字が刻まれている。一年生はみんなセーラー服や学ランではなくなっている。伊集院はまるっきり忍者の姿だ。岩瀬はへそまで無い黒のタンクトップにボロボロなジーパン、いわゆるダメージジーンズだ。…露出多いな、おい。ルミナは緑を基調としたワンピースだが、ドレスっぽい要素も混ざった様な感じだ。ハンドガンは金で装飾を施された装飾銃になっている。みんなドラゴンと戦った時とは全く違う。俺も実験の時にこんな姿になった事は無い。…どうなってんだ?

「はい、これでみんな正式にDクラスに登録されました。ちなみに、この変身機能はこっちの方が面白そうだってことで、学園長と理事長が去年から取り付けた新しい機能です」

久城先輩はエスパーか!!俺の疑問を聞く前にことごとく答えてる。…おそろしや、久城 優姫…とかなんとかくだらない事を考えていると…

「サンキュー、優姫。ほう…中々に様になってんじゃねぇか、一年生。とりあえず一回システムを解いとけ。初めの内は長い時間使うと体力がもたないからな」

暁香先輩が帰って来た。手には許可書と書かれている紙を持っている。…本当に授業無くしてきたんだ…。とりあえず言われた様にシステムを止めた。久城先輩が席に着き、暁香先輩が教壇の前に立つ。

「おっし、これから模擬戦闘を始める。まずは…岩瀬、お前からだ」

「…了解…」

岩瀬がトップバッターの様だ。ドラゴンを倒した時、多分彼女が一番ドラゴンにダメージを与えていただろう。…何が言いたいかって?決まってる、岩瀬は…多分無茶苦茶強い。

「相手は…そうだな、朱里、やってくれるか?」

「ラジャー!!」

指名を受けた榊宮先輩は元気よく立ち上がると、教室の後ろ、丁度大きく空いているスペースに向かった。岩瀬も無言でそれに続く。そして、二人とも構えた。

「いっくよー!!起動アウェイクン!!」

榊宮先輩のバトルライザーが起動した。藍色の光が先輩を包んだ。その光が解けると…凛々しい英国の女騎士の姿となった先輩の姿があった。手には…身の丈ほどもある両手剣。…かなり強そうだ。 

「…起動アウェイクン…」

岩瀬のバトルライザーも起動した。白い光に包まれ、岩瀬愛用のハルバードが出現し、服装も変わった。

「準備はいいな、二人とも?」

暁香先輩が二人に尋ねた。

「オッケーだよ」

「…問題無い…」

準備万端の様だ。

「それじゃあ…バトル、スタートだ!!」

暁香先輩の合図と同時に、二人共同時に突撃し、模擬戦が始まった。

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