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鋼鉄のペテン師&氷の女王

高笑いを続けるこの声、そう、この声の主は・・・

「伊集院!!」

「ご名答!!」

「とうっ!!」という声と共に伊集院が俺と御久間先輩の前に姿を現した。こいつ、木の上に居やがったな。

「伊集院、お前は筋は悪くない。だが、いい気になるなよ・・・二人同時に相手にして、本気で勝てる気でいるのか?」

御久間先輩が伊集院の真意を確かめようとする。俺が伊集院だったとしたらこれは迷わず逃げる。だが、伊集院は自ら向かってきた。しかも勝機有とも言っていた・・・何が狙いだ?

「俺はな~~~~~~~~~んにも隠してなどいないがなぁ」

この野郎、お前は桜だらけの某エロゲに出てくる悪友か!?

「・・・思想具現化・・・ハンドソード!!」

俺の横で御久間先輩が動いた。両手の甲に碧い水晶の剣が形成されていく。

「ほぉう・・・やる気満々ではないか、御久間みくま 聖子しょうじ!!」

そう言うと、伊集院も忍刀を・・・構えない!?どういうことだ?伊集院は軽く身構えただけ・・・何を企んでやがる。

「嘗めているのか、伊集院・・・確かに俺は戦闘はあまり得意ではないが、丸腰の相手におくれをとるとでも思っているのか!?」

言い放つと同時に御久間先輩が一気に突撃した。伊集院の胴体を御久間先輩が貫いた、そう思った・・・だが・・・逆に御久間先輩の水晶の剣が・・・砕けた。そのまま御久間先輩が殴り飛ばされた。飛ばされる最中さなか、御久間先輩は何かを呟いた。

「思案具現化・・・弾丸針ブレッドニードル!!」

魔法陣が現れ、伊集院に無数の針が襲いかかる。全て胴体に命中した、だが・・・全て伊集院に刺さることなく下に落ちた。だが・・・

「そこだぁ!!」

これに乗じて距離を詰めた俺も刀で斬りかかる。だが・・・右手で止められた。

「まだまだぁ!!」

そのまま空中で体を捻り、踵落とし、ガードされた。そして俺は・・・

「いってぇ!!!!!!!!!」

足に襲った激痛の為に着地できず、そのまま地面に倒れ、転げまわっていた。どういう事だ!?伊集院の体が滅茶苦茶硬い。

「能力とは便利なものだなぁ、同志神沢よ。その程度、この俺の『炭素硬化能力たんそこうかのうりょく』の前では痛くもかゆくもないぞ。」

「炭素だと!?」

御久間先輩が驚愕の声をに上げた。炭素って言えばつまり・・・

「つまりあいつの体はダイヤモンド並に硬いってのかよ!!」

そりゃあ刃が通らない訳だ。鉄よりも硬いんだから。たく、あいつはどこぞか錬金術師のの強欲の塊か何かかよ?何にしたって、圧倒的に戦いづらくなったのは確かだ。何せ今の伊集院は鉄壁の防御と、元から持つ圧倒的なスピードがある。迂闊に近づけばこっちがやられる。ならば・・・

「これならどうだ!!」

俺は雷を纏った斬撃を放つ。伊集院は避けようとはしない。

「ふん、その程度の斬撃、俺には通用せんぞ!!」

伊集院はその斬撃を硬化した腕で弾いた・・・かかった!!

「のぉう!?」

伊集院の体に強力な電流が流れた。読み通りだ。

「刃は通らなくても電気までは防げねぇだろ」

「ぬぅ・・・盲点だったぞ」

流石に電撃は効いたらしい。伊集院はその場に膝を付いている。おし、このまま一気に・・・

なんてなぁ!!頃間だ、頼む!!」

伊集院が不敵に立ち上がりながら合図らしきものを言った。まさか、見方がいるのか!?そう思って後ろを見た。俺の後ろに迫っていたのは・・・吹雪!?

「危ない、神沢!!思想具現化・・・防御壁プロテクトウォール!!」

咄嗟に御久間先輩が俺の前に入って庇ってくれた。・・・あの防御壁が無かったら確実にやられてたな、俺。

「不意打ちとは・・・お前もやることがえげつないな、久城」

「歩君はこうでもしないと倒すの難しいのよ、聖子くん」

周りに冷気を纏いながら久城先輩がニッコリと笑っている。・・・意外と腹黒いのな。

「という訳で・・・まずは二人ね」

そう言うと、さっきよりも巨大な吹雪が久城先輩の周りで形成されだした。・・・ヤバい!!

「させるか・・・って、おわぁっ!?」

雷を放とうとしたら伊集院が突撃してきた。・・・こいつ、的確に邪魔しやがった!!

「『聖十字反転絶対零度クロスクルセイド・リバースセルシウス!!』」

凄まじい吹雪が俺と御久間先輩に襲いかかって来た。・・・やべぇ、ガード出来る訳が無い!!せめて最大技で相殺して抵抗を・・・

「『聖十字反転雷光波クロスクルセイド・リバースライトニング』!!」

最大級の雷で相殺を試みるが・・駄目だ、吹雪に飲まれる!!真っ白な吹雪が目の前に迫った時だった。

「『聖十字反転地獄炎クロスクルセイド・リバースデストロイア』!!」

巨大な爆炎が・・・吹雪を・・・消し飛ばした。・・・俺は・・・この炎を知っている・・・そう、この

炎の持ち主は・・・暁香先輩。腕輪の色は・・・赤だ。つまり・・・見方だ。

「歩、聖子、二人とも無事だな?」

ただ何気なく言っただけの言葉だろう、だが、俺はその言葉がとても心強く思えた。

「何とかな」

御久間先輩が苦笑いしながら応える。俺達の無事を確認すると、暁香先輩は青チームの方に向き直った。そして・・・

「さて、好き勝手やってくれた礼だ。それ相応の借りを返させてもらおうか」

反撃宣言を言い放ったのであった。





誤字脱字、おかしな点ががあれば教えてください。すぐに修正します。

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