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第4話 アルカデア王国の姫

今回は姫とキンジの視点を交互にさせて話を進めていきます。どうぞ楽しんでいってください。

「はっ...はぁーはぁー」


アルカデア王国、城の中の姫の部屋。アルカデア王国の姫である、アリス・アルカデア・バースはベットの上で息を切らせながら夢から覚醒した。


アリスは得意魔法『予知』を持っている。たまに身の周りの人や自分自身の未来を夢で見ることがある。みんなさんご存知であろう『予知夢』だ。これは本人自身から発動することはできず、寝たときたまに見るものだ。それも大半は悪いほうの夢である。『予知』の能力はあまりにも便利すぎるため、デミリットのようなものだった。


しかし、このごろ胸がキュンとするような夢を見ていた。いつかの出来事でピンチになっている自分を助けた少年。顔をはっきりとは見えていないが髪の色が白で毛先が紫色に染まっている珍しい髪型だった。


アリスは姫であり、騎士である。しかし、姫であるがゆえに行動を制限されている。大臣たちが口うるさく外に出ようとすると


「一人では危ないですぞ、何人か騎士をつれていくか、城の中にいてくださらないと困りますぞ」

「私も騎士だ。自分の身は自分で守れるというのになぜだ!」

「万が一がありますにので...」

「くっ...」


という会話を何回もしている。


アリスも一国の姫だ。この国の現状を自分の目で確認したいと思っている。それと城の中のこもりきりでは出会いが少ない。親や大臣たちに夫をきめられてしまうのは絶対にやだ。自分で運命の人と出会い恋愛をしてみたい、そのためには外に出たいと思っている。


「はぁ...いつ出会えるのだろうか...運命の人に...」


考えるだけ顔や胸、体全体が熱を帯びたように体が熱くなる。枕を抱きしめて足をバタバタと恋に焦がれた少女みたいなことをしていると。トントンと扉をノックされた。


「はっ...ゴホン...はいっていいぞ」


咳払いをして、いつもの姫としてのアリスに戻る。扉を開くと一人の大臣でリチャード・ボーンが入ってきた。


このリチャードはややぽっちゃり系でひげをどこぞのサ○タみたいにはやしており、いつもアリスの行動を制限、いや管理しているといっていい、それをしている張本人だ。


「今日は、以前転移された勇者様がたのところに行きますぞ」

「あぁわかった」


「はぁ...」


ため息を出しながらアリスは勇者一同のところに向かう準備をしはじめた。



~~~~~~~~~~~~~~~



キンジたちがダンジョンに踏み込んでから一週間がたつ。今は5階層まで進んでいる。現時点でのステータスはこうだ。


大和 Lv.7

攻撃力 550

防御力 550

俊敏性 600

魔力 550

得意魔法『光属性』


金次 Lv.3

攻撃力 370

防御力 370

俊敏性 370

魔力 370

得意魔法『無』


みんなもキンジとは2倍くらいの差ができているだろう。1人でも魔物は狩れるが効率は悪い。天音からきなよと言われたが拒否した。


一人では魔物が弱くても不利なので、不意をついて倒すしか方法がない。レベルは上がらないが暗殺スキルみたいのが体にしみついてきてる気がする。しかし、レベルが低いのはかわりない。そのため清水グループにはいまだ罵られているが倒している魔物の強さは変わりないので気にしないでいる。


今キンジは部屋にこもっているが外が騒がしくなってきたので気になり外にでてみる。


「勇者様方、初めまして。私はアルカデア王国、王女のアリス・アルカデア・バースというものだ」


するとそこにはキンジたちと同じ17歳ぐらいの少女がいた。髪は銀髪のロングヘアー、目はアメジストのように紫色の瞳で優しさが感じられるが奥には強い信念を持っている。声は澄んでいて綺麗だった。


みんながその綺麗さに魅了され呆然としている中、キンジはなにか違和感を感じていた...



~~~~~~~~~~~~~~~



 ガタゴトガタゴト



 馬車が勇者たちの宿に向けて走っている。馬車の中にはアリスとリチャードとメイド長のメアリーが乗っていた。


「アリス様どうかなさいましたか?なにか気分がすぐれないものでもありましたか?」

「いや大丈夫だメアリー気にするな」


 メアリーがきにするのも仕方がない。アリスは勇者たちの中に自分の夢に出てくる運命の人がいるのではないかと思い落ち着きを取り戻せないでいるからだ。いつも落ち着いて行動するアリスだがなにかそわそわしていてメアリーが気になり声をかけた、というわけだ。


 そして馬車は止まり勇者たちの宿に着いた。


「さぁー着きましたぞ」

「あぁ、わかった。降りたらとりあえず挨拶だな」


「勇者様方、初めまして。私はアルカデア王国、王女のアリス・アルカデア・バースというものだ」


 アリスが挨拶をするとみんな頬を少し赤らめながらうっとりしていた。アリスが初対面の人に挨拶するとほとんどの人が男女とわず見蕩れてしまう。珍しい銀髪に美しい声、白雪のように白い体はすらっとしていて大きくもなく小さくもない胸。ものすごくいいバランスの体をしている。


 アルカデア王国はそれほど大きな権力を持っていない。しかし他の国からアリス宛に求婚されることが多くなった。権力もそれほど大きくないのに他の国から求婚されるのはなぜか。それは珍しい銀髪やスタイル抜群なのもあるがそれと他にアリスには『予知』がある。この能力は誰もがのどから手が出るほど欲しい能力だろう。


 権力の高い国には逆らえないのでもし結婚したら城の中で奴隷のような扱いをされてしまうとアリスはわかっている。たとえ優男で評判のいい王子でも断ってきた。『予知』を使えば簡単にこのあとどうなるかわかるので上手く断ることができるのだ。メアリーに「なぜ結婚しないのですか?」と尋ねられたが「私には運命の人がいるのですよ」っと熱くなって口走ってしまったせいで『予知夢』のことを教えてしまった。自分でも馬鹿だったと思っている。


「お待ちしておりました、アリス姫」


 騎士団のギルが挨拶をすると、勇者たちのたちも一斉に頭を下げた。その光景をみてアリスはがっかりしていた。自分の夢に出てくる白髪の人は誰1人いなかったからだ。


(まぁあたりまえですよね。そんなに簡単に見つかったら苦労もしないでしょう)


 そんなことを思っているとふと目に入った少年がきになった。みんな頭をさげている中、遠くの木の影からこっちを見ている少年に。



~~~~~~~~~~~~~~~



 キンジはなぜみんなが宿の前で集まっているのか気になり、外に出て少し離れた木の影に隠れて様子を見ていた。すると馬車がきて降りてきたのは鎧姿の綺麗な少女だった。呆気に取られたがすぐ正気に戻った。


(気配は極力悟られない程度に消していたが、バレたのか。あの姫様案外できる!!!)


 自分の気配を消すことにこのごろ自身をもっていたが、一瞬でバレたため驚いていた。


 アルカデアの姫という珍しいお客様がきたが。ダンジョンには連れていけないので今日は模擬戦をまたすことになった。


 ピピィィィィ


 模擬戦開始の笛が鳴り響く。


「「「「「うぉぉぉーーー」」」」」

「じーーー」


 と男子たちがいつもより張り切りながら前線に向かおうと走っていくのをジト目や冷たい目で見送る女子達。男子たちは姫に気に入れられようと張り切っているらしくいつもより激しくぶつかっている。それを微笑みながら見る姫と木登りしていつものマイポジションでみているキンジ。模擬戦はいつもと同じ午前で終わった。今回は大和組が勝利した。



~~~~~~~~~~~~~~~



 まだ模擬戦をしている中アリスは思う。


(退屈です...鎧姿できているのですから戦いに混じったりできないんでしょうか)


 男子たちは戦いにながらもこちらをチラチラ見てくる。それの返事として微笑んであげる。するとものすごく勢いが上がったり激しくぶつかり合っていた。


(私に気に入れられようと頑張っているんでしょう。たしかにすごいですが、私には運命の人がいるのです)


 ピピィィィィ


 片方の旗が無くなり模擬戦は終わった。


 午後は得意魔法の練習と聞いてまた見ているだけは嫌だと思い。リチャードから許可を得てメアリーと2人で宿のなかを見て回ることにした。


 宿の中を歩いていると図書室から物音がするので見てみると、馬車から降りたときに気になった少年がそこにはいた。



~~~~~~~~~~~~~~~



 午後は得意得意魔法の練習。キンジはいつものように図書室で本を読む。


 キンジが本を読みふけっているとこの時間帯では聞こえるはずのない足音が聞こえてきた。その正体は姫だった。


「あら?ここでなにをしているのですか?」

「僕はみんなが持っている得意魔法を持っていないので練習しても意味がありません。ここの本を読んでいた方がまだためになるのですよ」

「そうですか。それでも魔法は使えるのでしょう?」

「まあそうですが、僕は本を読んでいる方が好きなんですよ」

「わかりました。あなたがそう言うのなら」

「お心遣い感謝します。姫様」

「私も暇ですから一緒に本読んでも構いませんか?」

「あぁーいいですよ」

「ふふっありがとうございます。それと私のことはアリスとお呼びください、あなたは...」

「僕は神道金次です。呼び方はすきなようにお呼びください」

「じゃあ、キンジで。よろしくお願いします、キンジ」


 本を2人で読みながら(メアリーはアリスの側でたっている)暇な時間をつぶす。


「なぜアリス姫は鎧姿なのですか?」

「私もいちよう戦えるのですよ?模擬戦で混じりたかったのですがリチャードに止められて退屈でした」

「たしかに不満そうな顔をしていましたね」

「えっみていたのですか?あの場所にはいなかったですよね?」

「まあ木に登って休んでましたから。ほかの男子たちはアリス姫が気になって仕方がなかったっぽいですよ?」

「わかりますよ。これでも一国の姫ですから、周りの目から敏感になってしまっているのです」

「やっぱり大変なのですね」

「でもキンジと話していると楽しく感じます」

「それはよかったです」


 会話をしながら本を読んでいく。わからないことがあったらアリスに聞けばなんでも答えてくれるのでこれまでにわからなかったことを聞いてみたりしていた。この時間はものすごくためになった時間だとキンジは感じた。


 あっという間に夜になりアリスが来ているため夜は食事会となった。アリスはみんなと楽しく話をしている。邪魔にならないように食べ物を持って外で食べることにした。空はすんでいて星が見え、空気が綺麗で外で食べるのも悪くない。1人で寂しく食べていると綺麗な声が聞こえてきた。


「キンジはここにいたのですか」

「あ、あぁーアリス姫はどうして外に?」

「ふふっ大和さまが口説いてきそうだったので逃げてきました」

「そ、そうですか」


 大和はアリスに一目惚れしてアタックしてきたらしい。これを神回避するアリス。想像したら笑いがこみ上げてきたが我慢する。


「今日はありがとうございました」

「ん?なぜそれを僕に?」

「今日の中で一番楽しかったのはあなたとたくさんお話をできたことですから」

「そうですか、それは光栄です」

「もう城に帰るので挨拶しにきました。これからも頑張ってください!」

「お言葉ありがとうございます。アリス姫」


 そしてアリスは帰っていった。



~~~~~~~~~~~~~~~



 帰りの馬車の中。アリスはご機嫌だった。あまり外に出られないため友達ができたことに喜ぶ。そしてキンジという少年には楽しく会話できてこの1日は有意義に過ごせた。


「ご機嫌ですね。アリス様」

「ああ今日は楽しかった」

「気になる御方でもいましたか?」

「うーんどうだろうな、まぁいい出会いはあったよ」


 ガタゴトガタゴト


 馬車は城に向けて走っていった。

年末年始はやはり忙しいです。次話は四日から一週間以内に投稿します。すみません...

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