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閑話 再戦ケルベロス

閑話を挟みます。

時は戻りキンジがロックマンと戦っている時、勇者たちもケルベロスと戦っていた。


ケルベロスのHPは元に戻って満タンだった。


「盾班、攻撃を引きつけろ。接近して大技を叩き込んでやる」


ケルベロスの攻撃を弾き、そこに隙がうまれる。


「光斬!」


白色のオーラ纏った剣がケルベロスの足に傷をつける。


大和による技でケルベロスは大和を狙うようになった。そうはさせまいとうしろの魔法班から援護が飛んでくる。


「ナイスだ魔法班。次の攻撃が来るぞ、盾班防御態勢」


攻撃が来たら盾班が引きつけ、隙をつき攻撃をし、魔法による援護でケルベロスの攻撃範囲から抜け出す。


これの繰り返しだった。


「龍也、二人で行くぞ。天音は援護頼む!」

「わかったわ...」


天音はどこか睨みつけるような目でケルベロスを見ていた。


盾班がまた隙を作り、大和と龍也が攻撃を仕掛ける。


「強化!」

「光剣、ホーリーセイバー!」


大きな岩を砕くほどの威力のパンチと光属性の三連続斬りがケルベロスに炸裂する。


ギゲェェェェ


ヅドンっと音を立てて地面に倒れるケルベロス。


ここまでは前と同じだ。前は倒したと勘違いをして気を緩めてしまった。そしてそこから勇者たちの連携は崩されて敗北した。


だが今は違う。次に起き上がって来るのは知っている。


「さぁ、ここからだ」


ケルベロスから紫色のオーラが吹き出す。それぞれの頭の目が赤く光っている。


ワァオオオン


遠吠えが聞こえると、周りから狼たちが群がってきた。


前にはなかったことだが、そんなことは予想範囲内だ。


「周りの狼どもを龍也の率いる隊で潰してくれ。ほかはケルベロスだ!」

「「「了解!!」」」


戦力は分断されてしまうがどちらとも相手にする以上は戦力をわけなければいけなかった。


さっきと同じように盾班が攻撃を受けようとしたが、ケルベロスの力が増して防御が耐えきれなかった。


「うわぁぁぁ」


ズドォォォン


ケルベロスによる前足の攻撃で土煙が立つ。


「どうした大丈夫か?」

「盾班のほとんどがさっきの攻撃でやられた!」

「くっ、うしろに下がって魔法班に回復してもらえ!残ってる盾は俺に続け。」


戦力の分断はやはりきつかったのか。こちらの攻撃パターンが崩れてしまった。


だが、入念に作は練った。まだまだ対策方法はある。


「盾班の盾に魔法で防御強化をしてくれ」


盾にオレンジ色のオーラが纏い、ケルベロスの攻撃を受ける。


さっきとは違う、ちゃんと防御しきれている。


「戻る時の援護はいらない、全員でケルベロス本体を総攻撃だ!」


あらゆる攻撃がケルベロスを襲う。ダメージを与えているのは確かだが、これだけで素直に倒されるほど甘くはないようだった。


ケルベロスが爪で空気を切るように足を振るった。


吊り橋の縄がそれで断ち切られたこともあって、その技は鮮明に覚えている。


「斬撃攻撃、くるぞ!防御準備!」


カァァン


斬撃と盾がぶつかり合った。火花を散らしながら必死に防いでいる。が、何度も何度も斬撃攻撃をやられては困る。


そこで盾のうしろで魔法班が遠距離魔法を行使していた。


火の玉やら氷の矢やらが飛んでいきケルベロスにあたる。すこしひるんだのを確認。接近武器の人たちが全員で畳み掛ける。


それでもまだケルベロスは倒れる気配を全く感じさせない。


ちょうどその時。


「大和。わりぃ。遅くなった。」


狼どもの相手をしていた龍也たちが帰ってきた。


「よしこれで、全員そろったか。一気に畳み掛けるぞ!」


盾班の回復も終わり数も戻った。これならいけるはずだと大和は総攻撃を開始することに決めた。


相手はケルベロス1匹。体はデカイが1匹だけだ。数で押すしか方法はない。


「盾班は防ぐだけもいいが、パリィを狙ってもいい。とりあえずみんなでありったけの高威力技を使うんだ。」


パリィとは、相手の攻撃を弾きタイミングがよければ相手をひるませ隙を作ることができるだけ技。図体が大きくても攻撃を流せることができるなら可能だ。


「多分やつの弱点は尻尾だ!そこを狙え!」


今までただ攻撃していたわけではない。ケルベロスが一番ダメージを負うところを探していたのだ。


その中で一番ダメージを負ったのが尻尾だった。


前からの魔法による攻撃。側面から盾班が攻撃をしかけ、尻尾を狙っているのは大剣やハンマーなど高威力の武器を持った人たち。


ケルベロスは四方八方からの攻撃により、相当のダメージを負い弱ってきている。


ケルベロスはなんとか必死に抗おうとするが側面からの盾班による防御に攻撃は防がれ前と後ろからの攻撃でなす術なし。


物理的な攻撃はダメとわかったのか口から火を吹き爪で斬撃を飛ばしたりして抵抗している。


「これ以上は危険だ!一旦下がるぞ!」


盾班が遠距離攻撃の防御は無理がると判断してみんなを一旦下がらせる。


ズドォォォォォン


大きな地震が発生した。理由はわからないないがなにかこれよりも地下でなにかが起こったようだった。


「うおぉ!?」

「なんだ?」


少しの間は揺れていた。大きな衝撃が地面から伝わってきため地下ではなにか大きな出来事があったのだろう。


地震に気を取られとしまってケルベロスから意識をそらしてしまったが、攻撃は飛んでこなかった。


しかもさっきまであった紫色のオーラがなくなり、前の状態に戻っている。もしくは前よりも弱っている感じがした。


そこで見逃したらもうチャンスはないと思いや大和が突撃命令をだした。


「全員でまた総攻撃だ。ここで賭けるしかない!」


「うぉぉぉぉ」

「はぁぁぁぁ」


グガァァァァァ


斬撃や打撃、魔法といろんな攻撃がケルベロスに命中し、残り体力が少ないのか必死に逃げようとしていた。


「逃がすものか!龍也、愛香、天音。全力でだ!!」


大和等4人で弱点である尻尾を狙い最大火力を打ち込んだ。


「光放出、ホーリーバースト!」

「剛拳、ギガントパンチ」

「風斬、一閃」

「神速剣」


それぞれの最大火力技が炸裂する。


グアガァァァァ


ズドォォン


ケルベロスは倒れ、紫色の粒子となって消えていった。


「今度こそ...やったのか?」

「やったぞぉぉぉ」


ワァと歓声があがる。前は全滅されそうになったケルベロスをついに倒した。勇者達はみんなで喜びあった。


だが、1人だけは喜んではいなかった。むしろ涙を流していた。喜びではなく後悔の涙。


涙を流していたのは天音だった。


「キンジくんやったよ、ちゃんと倒せたよ...」


キンジが奈落に落ちてから天音は魔法師でありながらも細剣レイピアも練習していた。


前から練習していればキンジを助けられたかもしれない。


そう思いながら涙を拭った。

次からは第2章となります。

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