第23章続きです。
気分を取り直し、お参りして……。
『トシさんと、ずっとずっと生まれ変わっても巡り会えます様に……』
『来世があるなら愛美と巡り会えます様に……』
二人の願い事は神様がもし居るならきっと聞きやすいお願いだったと思う(笑)
○○人目と○○人目は同じ内容
とかってメモ帳に書いてたりして(笑)
「ねぇトシさん、どんなお願い事をしたの」
「言うと御利益がなくなるだろ」
「クスッ!トシさんのそんな所が好き」
「/////////。バーカ!人の多い所で言うな
」
時々、こんなトシさんを見て改めて好きになってしまう。
「あっリンゴ飴」
「欲しいのか?」
「うん!」
愛美の無邪気な所が好き……。
なんて言えない。
大人びて時々、無邪気な笑顔で俺に接してくる。今すぐ抱き締めたくなる仕草も……。
「~♪」
私はリンゴ飴を片手に屯所に戻る。
トシさんが私、リンゴ飴食べながら歩いたらリンゴを落とすか迷子になるからって帰るまでおあずけって(笑)
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そんな距離もなかったけど人が多いと疲れた。私は部屋に戻って帯を緩めまだまだ慣れない着物を少し崩した。
足を伸ばし
「はぁ……疲れた」
「おい!そんな格好するのは俺の部屋だけにしとけよ!」
「はぁーい」
話し半分で私はリンゴ飴に夢中。
疲れた時は甘いのが一番♪
う~ん!美味しい
けど、このリンゴ飴と悪戦苦闘しなくてはならない。
リンゴを落とさない様に……飴を先に食べ
メインのリンゴは棒に刺さった状態にしなくてはならない。
そんな私をトシさんは飽きもせず見ていた。
上の塊の飴、クリア♪
自己満足(笑)
ちらっとトシさんと目があった。
トシさん笑ってる……。
「私の事、おこちゃまって思ってるでしょ?」
「いや……。飴を食う愛美の……」
舌使いがエロい‼しかも食紅が唇に染まってとにかく可愛い……。
何て言えるわけない。
「おこちゃまでも良いもんっ!これはリンゴ飴と戦いなんだから」
爆笑しそうだったけど『戦い』って……。
「愛美、ちょっと……」
「えっ?どうしたの?」
手招きして呼んだのでちょこちょこって俺に寄って来る。
着崩した着物に紅い唇で上目で俺に寄って来る。めっちゃ可愛い‼
と言うかめっちゃエロい‼
愛美はそんな格好も気付いてなくなんて言えない……。
食べ掛けのリンゴ飴を俺に差し出し
「トシさんも実は食べたかった?」
なんて普通に言って来るから思わず抱き締めてしまった。
「と……トシさん?」
食べるのはリンゴ飴じゃなくて愛美の唇。
少し甘くて美味しい愛美の唇。
俺、本当に愛美にどんどん歯止めが効かなくなってしまってる。
紅い唇を舌でなぞってく。
「んん……。トシさん」
飴が着物に付いたら大変な事になる。
だからリンゴ飴を置きたいって伝えたいのに伝えれない。
どんどん深くなる。




