第19章X'masプレゼント
ぐったり寝てる愛美の隣で土方さんは何度も髪を撫でいとおしくて見つめていた。
自分が素直になれるのは愛美と居る時だけ、気を許せるのも愛美だけ……。
いつ未来に戻って行くのかと考えただけで不安になってしまう。
俺には任務があるのに……。
できるなら実家に帰り愛美と幸せに暮らしたい。夫婦として一生一緒に居たい。
……なんて、今までの俺らしくないな。
「どうして出逢ってしまったのだろう」
ボソッと独り言を言い目を閉じて苦しい気持ちを抑えていた。
愛美、何処に行こうが何年、何十年、何百年かけても絶対に探してまた……
「トシさん……見付けてね」
愛美の寝言にビックリし安心した。
相思相愛なのに離れなければいけないとか現実は酷だな
本当にくりすますに願ってみたい。
二人が眠りについた頃
粉雪が舞って天使が舞い降りてる
そんな幻想的な風景が庭木に降り注いだ
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朝陽が差し込み目を覚ますと、私の横にいつもは起きて居ない土方さんが眠っていた。
少し昨日を思い出し私は赤面してしまう‼
だってだって//////////。
眠ってる土方さんの顔を見て
「どうして自ら命をかけて戦うの?」
もっと幸せな土方さんの未来があってほしい。最期を知ってるからこそ涙が出そうになる。
なんで?なんで剣を握るの?なんで?
この時代にタイムスリップしても理解できない事ばっかり。
平和な時代に生きてる私が居るのも全て過去に感謝しなくちゃ……。
だけど嫌。大好きな土方さんと別れが来る日があるのに……。毎日少しずつ『好き』が積もって積もって苦しくなる。
眠ってる土方さんの温もりを確かめるかの様にくっついた。
泣いてるところなんて見せられない。
笑顔の私だけを記憶に残して。
サンタクロースが本当に居るなら私にプレゼントして欲しい。
土方さんを……。