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夢に落ちた  作者: アザラシ
14/25

第14章

さて、この体勢はされるがままなので私は元々は土方さんが好きだったけど……。

現実は嫌いって思ったけど、優しくされたら『好き』に決まってるでしょ!


「一緒に今日は居てもいいか?」


土方さん、今日は変。調子が狂うと言うか別に一緒に居てもと言うか私の足も腫れてるし特に断る理由もないしなぁ……。


「私、動けないからパシリになるけど」


「その『パシリ』とは?」


「あっ、パシリって雑用してもらえるかなって思って……。」


「愛美がやっと俺に甘えてくれるんだな?その『パシリ』もするぞ」


自らパシリを喜んでいる土方さんが面白いんですけど(笑)


「その……ずっとくっついていいか?」

えぇぇ~!!何もしなければ良いけど


「変な事しないでね!」


「変な?普通だと思うが……」


結局、私は土方さんが後ろから抱きしめる形で座った。

こういう行為って付き合ってからとかじゃない?私、チャラいんですけど……。

土方さんのされるがままで仕方なく足も腫れてるしおとなしくしとこう。


********************************************



気が付いたらウトウトと二人で寝ていた。正直、土方さんの腕にくるまって寝るのが落ち着く。総司の時と全然違う。

総司は土方さんを煽るようにされたからか変なドキドキがあったけど土方さんとドキドキするのは『好き』の感情があるから、正直言うと土方さんの想いを受け止めてもいいんだけど、この短期間で私は二人に……。


土方さん、落ち着く匂い。

胸にもたれかかって自然な私で居れる。

うっすらと目をあけて土方さんの綺麗な顔を見る。

この唇が……私と。

と思うと急に恥ずかしくなってきた。

意識するとドキドキするけど私はやっぱり土方さんを『好き』と想う。

綺麗なまつ毛も羨ましいなぁ。

自分の唇にそっと指を当てて思い出した。首にチクッとした痛みは何だったんだろう?はぁ……。これじゃあ私は土方さんの感情でこれから振り回されるの?

『好き』な人にドキドキする私はこの年齢で恥ずかしいんですけど(笑)


ずっと見ていても飽きないぐらい夢が叶ったと言えば叶ったけど……。


私よりたくさん綺麗な女の人やら相手していたんだろうな。

全然自信ないし、それに……。


この腕も何人の人を抱き締めてきたの?

この手も胸も唇も全部『好き』な人が気になる。


こんな事考える私、土方さんを独占してしまいそう。

私も少しヤキモチを妬いても時代が違う人だから、妬いても仕方ないんだよなぁ。


そんな事を思い土方さんの唇に触れてみた。目を覚ますんじゃないかな?て思ったけど、別にどうでも良くなった。


土方さんがギュッと抱き締めてきた。

あっ起こしてしまったかな?


「俺の唇に興味があるのか?」


「あの……ただ私の嫉妬で……」


「そんな事考えてるのか?俺は誰とでも同じようにすると思うか?」


「思う!」


「気持ちのある相手しかやらない。愛美で3人目……だが」


「えっ?マジ?マジ?」


「だれかれ構わずする馬鹿じゃねえよ。心配するな、そんな事心配してたら愛美のホトガラの方が……。」


「?」ホトガラ?意味わからないよー!

かなり首を傾げたけど私……3人目とかじゃないし本当の人数言えません(笑)


「じゃあな、愛美のこの肌は何人の奴が触れてきた?」


って言うかちょっとちょっと待って!!

どさくさ紛れて着物の裾から肩に触れてくる?

「……やっ!」


振り払おうとしたけどガッチリ抱かれているので土方さんに抵抗出来なかった。


「答えられねぇのか?俺も考えたらイライラするんだ。」


土方さんが私を考えたら?


私の髪をそっと撫でまた抱き締められる。『好き』がどんどん恋愛感情にかわっていく。

「でも……今日は特別にトシさんがいつもと違う」

「非番にまで鬼で居てられねぇっちゅうの(笑)これ普通だけど……」


私の髪を撫で私の指を一本一本大切に触れて、ドキドキがこんなにするなんて今までなかったのに。

私の頭の上に土方さんがアゴを乗せて、私の指を触ってる。

でも……女子のしっとりした感じじゃなく正直、生コンの薬品とか重たい物を持ったりするので手のひらに豆も出来てるしカサカサなのに……。


「私の手なんてカサカサやし手のひらもゴツゴツしてるのに……」


「こんなになるまで愛美が頑張った証しだと思うけど、頑張り過ぎるなよ」


「うん!ありがとう。」


そして土方さんは私の指を一本一本甘噛みしだした。


「お腹がすいたの?(笑)」


「愛美を全部食べたい。ただそれだけ」


マジ恥ずかしいんですけど……。

土方さんって何か私よりロマンチスト?


「ねぇトシさん、トイレ行きたい」

「?えっ?何だ『といれ』って」

「もれそうなんですが(笑)」


何となく気付いたのか御手洗いまで連れて行ってくれた。


「愛美の時代は『といれ』と言うのか……。鎖国とかなくなってしまうのに何してんだろ……俺達。」


「トシさん、終わった……。」


そしてまた部屋に連れて帰った。

「のど渇いたなぁ~」


「茶でも持ってくるぞ」


「うん!お願いします」


土方さん『パシリ』にイキイキとしてるなんて(笑)ドMですか?(笑)

『好き』な人だからこそなんだろうな。



少し時間が経った頃、お茶にお茶菓子まで持ってきてくれた。


「トシさんありがとう」


「礼なんて良いよ。ここに……ん」


てホッペを出して来たのでそれは……

「ちゅっ」


あぁ!やってしまっちゃった!

綺麗な顔に私はチューしてしまった//////。

恥ずかしっ!

こんなやり取りまで土方さんと発展するなんて。

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