表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
夢に落ちた  作者: アザラシ
13/25

第13章

事故からのこの態勢です。

私も足が痛むのであまり抵抗出来ないけど抵抗ってよりされるがまま……。


「愛美……今、何を思っている?」

「されるがままかなって……」


「本当にそれだけか?俺以外の奴を考えたりしてないか心配で……。」


そんな事を考えていたの?

百戦錬磨て感じだけど不安なのか?

「トシは慣れてるでしょ?こういう時の女の子の扱い方」


その時、顔を上げて真面目に

「寄ってくるのは勝手に寄ってくる。だけど愛美と俺の関係って全然違うんだ!正直、嫌がられたり嫌われるのが怖くて……。」


そんな言葉を言った後、優しい唇を重ねた。私は半分ビックリして半分は夢で見てた風景。


こういう時って相手に答えてあげなくては?それか私の方も本能でこの時間に流されていけば良いのか?

「……んっ」

ダメ思考回路が働かなくなりだした。

土方さん……もっと大胆に唇を重ねて来るから無意識に土方さんのペースになってしまった。


どうして?私じゃなくても?こんな風に土方さんが行動する?


だって私の事もチビとかからかったり女として全然扱ってくれないし……。

なのに土方さんは私の名前を呼びながら優しく優しく私を溶かせるように唇を落とす。

時々、チクッと痛みがする。


「愛美……。」


「と……とし……さ、んっ」


「俺の気持ちだけでこんな事して……。ごめん……。」


土方さんが突然、思いもない言葉が出てきたので私は思わずビックリして土方さんの首に抱きついた腕につい力が入ってしまった。


これって普通ならOKの合図になってしまう……。ただ偶然の体勢から土方さんと……これって本当に良いの?


「ねぇ……この偶然の体勢になっちゃったから……なの?」


勇気を出して言ってしまった。

どうしよ!どうしよ!

ただ偶然でした

な、答が返ってきたら怖い!

また腕に力が入ってしまう。


「……愛美は俺の気持ち……わかってるのか?」


「気持ち……。調子狂うってこと?」


「違う!このまま離したら総司の所に行くのが嫌なんだ。俺だけを見て欲しいんだ。今だけじゃなく……これからも」


「私……、あ、あの……鬼のトシさんは苦手かな?だけどだけど……私にチビとかからかったり女として見てくれてるのか不安やし……。」


「わかってないな。」


「わからないよー!だって……」


「正直、チビとかからかったりしてるけど照れ隠しで言ってるのが……。」


照れてって土方さん照れる時もあるんだなぁ(笑)

ちょっぴり意外な部分発見(笑)

私、笑ってる場合じゃないのですが……。

さて、この体勢とこのシュチュエーションから脱出しなくては!


「あの……一度起き上がりませんか?この体勢はきっと誤解されてしまいますし」


「愛美は誤解されて困るのか?」


えぇぇ~!そう答える?

「困らないけど……朝からこれは良くないと」


「じゃあ今晩に取っておこうか?」


マジ?マジ?そんな事、いくら妄想で好きだった人とは言えアカンやろ?

恥ずかしって言うか今晩を覚悟しながら過ごすとかありえへん。

返事に困るし顔が恥ずかしく恥ずかしく真っ赤になってるのに気付かれたくない。

「トシさんは仕事があるでしょ?だから……だからです」


意味ない答えを出してしまった!

今日は非番で休みだったんだ!


「今日俺は非番だって(笑)遠回しで避けてんか?」


「ち……違う!違うの……って言うか恥ずかしいだけ」





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ