表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
夢に落ちた  作者: アザラシ
10/25

第10章

鬼っ!ほんと鬼めっ!

私はかなりアゴクイをされたアゴを冷やしてます。

「……クソォ鬼三のアホ!」

だいぶやられたみたい。

山南さんが私の顔を見て腫れてるアゴに笑いながらも慰めてくれた。


「愛美さん、あまり落ち込まないでください(笑)わ……笑うつもりではないがあまりにも副長のおとなげない態度が……(笑)」


充分笑ってますが!


「あのぉ……土方さんには鬼三とか言わないでくださいね……。」


「大丈夫です。みんな『鬼の副長』と言ってますから。それより女子の顔を腫らすなんて……。」


うんうん!山南さんの言う通りだわ!

最悪な男!

説教の途中で寝た私も私なんだけどね。

限度ってのが解らないのかしら?



********************************************



なんだかんだで夕飯の準備をしていた。


「なんですか?」


「その……わ、」


「仕度で忙しいので邪魔です。」


バッタリ土方さんと廊下で会った。て言うか私、両手がふさがって本当に邪魔なんだけどね。


「わ、わ……」


「???」


何が言いたいのか解らないから首をかしげ土方さんを避けて広間に夕飯を運びに向かったけど鬼に掴まった。


「邪魔です。マジで両手見て解らないのですか?」


「……怒ってる。よな……」


「一応チビでも女子の顔を腫らすまでしなくてもって思いませんか?」


「だからそれを……わ、わ、」


「???」


首がちぎれそうなぐらいに傾げた。

土方さんって怒るの上手なくせに普通に話すのは出来ないの?

タイムスリップして損した気分!

夢にまで見てた土方さんが本当に容姿は文句ない男前は認めるけど……。

性格はドン引き!


「……悪かった。顔、見たくて」


さっき見たやん‼もぉ見て治るならずっと見せてあげたいっちゅうの!!

イライラするわぁ!


って呆れた、と思った瞬間、ヒョイっと両手が軽くなった。

土方さんが両手の物を持ち私の顔を覗きこむ。

「赤く腫れて……わりぃ。」


もっと近付き軽く私のアゴに唇を近付ける。土方さんってズルい!自分のルックスわかってて女子が喜ぶ事やそんな事だけは上手なんだから!

私は赤面してしまってると思うけど騙されないからっ!


「手伝うよ」


断りたいと思ったけど……齋藤さんは見廻りで外出中だし鬼も使いようじゃ役に立つかな(笑)私のアゴの罰で今日は手伝いで許すとするか。



そんな時、沖田さんが見廻りから戻って来た。

「副長、任務完了です。」


「よくやった、総司。」


沖田さんの笑顔が可愛くって癒されてる。しかも初日の夜に酔った席とはいえ恥ずかしいんですが……。


「あっ愛美ちゃん♪僕疲れました」


「お疲れ様です。総司……///////////」


この甘える様な感じとか本当に癒される。自然に笑顔になっちゃったり。


「土方さん、手が止まってますよ。早くしないと夕飯に間に合いません」


「……ちっ」


あーはいはい始まった。不機嫌モード


「副長は夕飯抜きになりますよ」


「くそっうるせぇ馬鹿!」


「それより愛美ちゃん、ここが腫れてるみたいだけど?どうしたの?」


「総司が心配する程でもないんだけど私も悪かったとこもあって。だからあまり土方さんに……あっ!」

あちゃー!言ってしまった……。


また土方さんが私の事で総司と言い合うとかならないで欲しい……。


「僕が治してあげますよ」

そう言って沖田さんは私に本当のアゴクイをし、じっと見つめられ憧れのシュチュエーションを平気でされたらまた総司に気持ちの隙間に入って行かれそうで……。


「愛美ちゃん、どうしたの?」


「大丈夫。元気だし、えっと……」


「もう土方さんと言い合うのは疲れるので心配な顔しないで……」


総司は私の考えもわかってくれてる。

妄想は妄想。現実は現実なのね……。


「おい!飯」


「「はぁ~い」」


「今日は隣においでね」


ドキッ!

沖田さんって意外と大胆な事、言ってしまうから私、自分の気持ちが…………。




********************************************


もう土方さんの事とか考えるの止めよ。

そりゃあ私も悪かった部分もあるけど……。土方さんを美化して妄想と現実は違うって私の勝手な思い込みとかで悪者扱いになるなら帰るまで自然な土方さんを受け入れよかな。私も屯所に受け入れてもらった身なんだし。

いきなり『未来から来ました』とか映画もテレビもない時代で信じてもらい居候させてもらってるんだから実物見学者で住まわせてもらおう。



「はぁ……」

なぁ~んだ割り切ったらスッキリした。

それより皆、元気にしてるのかな?

ここにきて多分だけど2週間?になるのかな?

簡単にカレンダーで言うと12月14日ぐらいになるのかな?


しまった‼

私、まだボーナス貰って無かったし忘年会も出席するからって前払いしてしまった。

あぁ~!!まだある!

洗濯物も入れてないし干してる話じゃないよ(笑)脱いだ後の…………。

見られてマズイのはオタクのグッズと

それぐらいだったかな?



あっ!土方さんに毎日語るように着けていた日記が……個人的にハズイかな(笑)


今日は部屋も独占出来るし、何と言っても超開放感が気持ち良くて久しぶりにスマホでも出して見よっかなっと思った。


電落ちなってるのでスイッチを押してみる。普通に画面が付き何の変わりもなかった。日付は2015年12月15日 未来の時間で動いていた。


暇潰しに画面を見よっかなぁ~

皆と写ってる写メや色々……。

懐かしい、帰りたい。

そんな中で1枚気になった写メがあった。岡田君とツーショットの後ろに誰かがカメラ目線でバッチリ小さく写ってる!

今まで気付かなかったけど暇潰しのため、変な者を発見してしまった。


「ぅゎ……マジキモ」



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ