空と海のプラトニック
本当は向うで全部書きたかったけど、
なんとなく雰囲気的に変えたほうがな~。って
あと、R15と言ってもキス程度ですw
ただ、プラトニックだとかについて少し触れているので。
今回は「空と海のほのぼの出来事」の続きとなっていますので、
先にこちらを見ることをオススメします。
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「照れてんの?」
意地悪だと重々分かっているし、海がそうゆう言葉に更に照れるのも分かっている。だからこそ、楽しい。
「ちげーよ、バカか。髪の毛触るな。」
そっけない言葉が返ってくる。でもこれも照れだと分かってしまうほど、俺は海しか見ていない。
「じゃあ、どこなら触って良いの?」
「しねーぞ。前から言ってるだろ。」
別にしたい訳ではない。なんて言ったら大嘘だが、海がプラトニックが良いのは知っている。
「キスはいいだろ?」
「…するの?」
ここでも照れながら言う。キスをすることさえも海は恥ずかしさを感じるのだ。
初めてキスした時の海の真っ赤な顔は、一生忘れないだろう。でもその後、一週間も連絡が無かったのはかなり悲しかった。
「していい?」
「俺はヤダけど。」
過去にも、こんなやりとりをかなりしてきた。十中八九キスするけど。海の照れ度はやばい。
なのにプラトニックとか、たまにふざけてると思ってしまう。それでも海の数少ない、本心からの我が儘だ。高校までという俺からの条件付だが、尊重してあげたい。
「こっちむいて。」
海は黙ったまま本へと顔を伏せている。何も言わないから、いいということだ。極度の照れ屋や海は、本当に嫌な時以外ほとんど喋らない。
俺は海の左頬に手を添えて、こっちを向かせる。
「するの?」
不安げに海が言う。
それに答えるように唇を重ねるだけのキスをする。
これも海からの指定だ。最初にキスする前に『舌はダメ』と強く念を推された。
唇を離すと海が小さく喘ぐように「んっ」と声をあげる。
それから、その真っ赤になった顔を、再び本へと伏せる。
俺は立ち上がり、「じゃあ、俺帰るわ。」と告げる。
「え?もう?」
海が顔をあげて目を見張る。普段だったら夜まで居るのに、今はまだ夕方とも言えない時間だ。
「だって明日も会えるじゃん。」
「だけどさ…」
海の言いたいことは分かる。それを言わせたくて、こうしているのだ。
そんなことを考えていると、不意に足元に感触が。
下を見ると、海がズボンの裾を掴んでいる。
これは…かなり予想外。
「もうちょっとでいいからさ…座ってて。」
これは本気でやばい。ある意味帰りたい。
「ダメ?」
続けて海が聞いてくる。
「いいよ。ずっと居る。」
笑顔で答える。
俺は再び海の横に座り、海は読書を続ける。
それから夜までずっとそのまま。
話すことは何も無くただ二人座っているだけ。
そんな時間が愛おしく、そして仕方なく嬉しかった。
というわけで、こんな感じです。
今回は、海の緊張が伝わればと思います。
また、作中では少し三河や愛知の下の方の言葉が出てきます。
分からない場合は何なりと質問を。
もちろん感想も待ってます。
何気ない時間に幸せを感じる。
それこそが幸せ。