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魔力操作無双~魔法が使えないで虐げられていた俺は、魔力を体内でひたすらグルグルしてたら、ざまぁしてました~  作者: 喰寝丸太


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第94話 ラジオ

 魔力ラジオについて考える。

 魔力の周波数を変えると、魔法になっちまうんだよな。


 遠話の魔法なら簡単にできる、空気に声の魔力を乗せて発信すれば良い。

 だけどこれじゃ、みんな声を受け取ってうるさいだけだ。


 やっぱり電波式かな。

 前世で中学生のころにラジオは作ったことがある。

 だがもう回路図なんて欠片も思い出せない。

 トランジスターとスピーカーとコイルとその他色々。

 覚えているのはそれだけ。


 まてよ、空気に魔力の波長を乗せるのは魔法になるのかな。

 だって、遠話とか魔力の波を空気に乗せているわけだし。

 ええと遠話もできるのか。


「テステス、こちらライド」


 声の波を、魔力の波にして空気に乗せた。


「聞こえませんね」


 分身がカリーナの声を聞いた。

 ラジオとテレビをやっているじゃないかとツッコミが入るが、分身は魔力の紐で繋がっている。

 言うなれば魔力有線方式みたいな物。

 いま目指しているのは魔力無線。


 だが、魔力の波を空気に乗せるのは平気らしい。

 波を音声に変換する魔力回路がいる。

 これはもうできている。

 有線で出来ているのだから、無線も同じ事。


 魔力式ラジオを作った。

 ここで問題が発生。

 分身や蝶々部隊が使っている魔力有線と接触すると傍受できてしまうのだ。


 くっ、上手くいかない。

 有線を無理やりラジオに付けて傍受か。

 電気では起こりえない事象だな。


 分身と蝶々部隊の活動が知られるのは不味い。

 取りあえず、魔力ラジオは魔力トランシーバーに改良して、カリーナと連絡するための手段だけに使うことにした。


 気を取り直して、魔力カメラだ。

 こっちは、簡単だ。

 魔力に反応する物質があったからだ。


 ここで問題が発生。

 魔力を見て写し取るということは、服を着てても裸が写ってしまうということ。

 体の方は輪郭程度なんだけどね、腹の中にある魔力がライトみたいに輝いている。

 俺を写したら真っ白だった。

 魔力の塊だからね。


 魔力カメラも失敗。

 魔力と光はそりゃ違うよな。


 魔力に反応する物質は、魔力液晶に使えそうだった。

 カラーもいけそうだから、魔力テレビモニターは作れそう。


 やっぱりラジオとテレビ放送はしたい。

 そうなると分身と蝶々部隊の魔力有線傍受問題を何とかしないと。


 いや、分身だけならできるよ。

 魔力受流(マナパリィ)を使えば良い。

 魔力有線がぬるっと傍受かわすことになる。

 問題は蝶々部隊だ。

 俺のキャパシティではそっちまでは受け持てない。


 なので、蝶々部隊の特訓だ。


「諸君には魔力受流(マナパリィ)を覚えてもらう」

「イエッサー」

「よろしい。まず蝶との魔力有線を意識する。そこに魔力が触れたら、ぬるっとかわすのだ」

「ぜんぜん分かりません」

「とにかく感じろ」


 魔力有線の感知はそれほど難しくなかった。

 魔力は魔法で使っているからね。


 問題は魔力受流(マナパリィ)

 流れを制御するにはかなり熟練の技がいる。

 血の流れを制御しろと言っている感じだからな。


「サマンサ先生、魔力受流(マナパリィ)の魔道具を作ってよ」

「わたくしからもお願います」


「魔力を受け流すの。ええとそんな魔法ありましたかね。そう言えば魔力と体の感覚を同調する魔法があります。鑑定魔法とかを感知する魔法ですね」

「特訓には使えそうですね。ありがとう」

「どういたしまして。お礼は研究費で構いません。もう、ジャンジャン下さい」


 蝶々部隊が、魔力同調の魔法を使う。

 俺の魔力が体に触れると、身をこわばらせてびくっとした。


 他人の魔力をちゃんと感知しているらしい。

 あとはぬるっとかわすだけだ。


「あんっ」


 嬌声が漏れる。

 皮膚を舐められたような感じなのだろうな。


「嫌らしいですね。けしからんですわ」

「じゃあ自主練ということで。俺の魔力でなくても、蝶から出てる魔力有線で訓練できるよな」


 邸宅に嬌声がこだまするようになった。

 なぜかサマンサ先生が木箱を届けに来る。

 中身をみるとあれな道具だった。


 昂ぶってしまったんだな。

 見なかったことにしよう。


 特訓の甲斐あって蝶々部隊のみんなは魔力受流(マナパリィ)を会得した。

 蝶の魔力有線に魔力ラジオを付けても、音はしない。

 うん、みんな頑張ったね。


「お姉様、行きますわよ。火球(ファイヤーボール)


 蝶々部隊のひとりが放った火球が、別の隊員に当たる寸前にぬるっと軌道を変えた。

 ちょっと、魔法戦最強か。

 まあ、俺もできるけど。


「蝶々部隊がまた強くなりましたね。これなら護衛としても役に立ちそうです」

「裏切り者が出ないことを祈るよ」


「その時は仕方ありませんね……」

「沈黙が怖いな」


「殺したりしませんよ」

「なら良いけど」


 魔力ラジオの局が開設されて、一般向けに放送が始まった。

 うっとうしい。

 放送の魔力波が分身の魔力有線に触れるのだ。

 かわすのに集中力が少し必要になった。


 蝶々部隊の隊員がお姉様とか、可愛い子とか呼び合って、なんか百合百合する雰囲気が醸し出されている。

 平気なのかこれ。

 カリーナは何も言わないけど。

 まあ、蝶々部隊のメイド達はカクルド家が結婚とか手配するんだろうな。

 百合趣味があってもまあだな。

 女性同士ならノーカンだよな。


 百合百合してるのも言葉遣いだけかもしれないし。

 きっとそうに違いない。


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